27話 テスト終了と打ち上げ
『ーーーはい、そこまで。早くペンを置くんだ」
「はぁー、終わった終わった。」
「千秋、お疲れさんー」
クラス全員のテストを揃えて、松浦先生がドアを開けて、教室を出て行くと同時に、教室内はやっとテスト開放したと叫び声、安心した表情、絶望している表情もいる。夏休みへの期待感の声が教室を包み込んだ。
「千秋ー、テストも終わった事だし、夜食べに行こうぜ」
潤は、テストから解放されたので打ち上げに誘ってきた。
「...ごめん、今日は先約が居るんだ」
「...そっか、それは残念だな」
「悪いな」
最近ジュンの誘いに断っていた事に、俺は申し訳なさそうな表情になった。
潤は先約が居るなら仕方ないと、しょんぼりと肩をすくめていた。
「まぁ、彼女の方を優先するよな...」
「彼女?彼女なんて、居ないぞ?」
「はぁ〜、あれで、まだ付き合って無いのか」
「??」
潤の言ってる事が理解出来なく、俺は首を傾げていたのだ。
「千秋!潤!」
俺と潤の名を呼ぶものが、教室に入ってきた。
声の方向を見ると、大智と千寿だったのた。
すると、大智が俺の肩を組んできた。
「全教科赤点確定だよ!仲良く補習授業を受けようぜ?親友」
馴れ馴れしく憎たらしい笑みを浮かべながら、サムズアップした。
俺は、微笑を浮かべながら、大智の手を軽く振り払った。
「...ふっ、なんの事だ?」
「なんの事かって、お前もどうせ4教科赤点だろ?」
「悪いな、俺の予想では赤点の教科ないぞ?」
「...おいおい、何を言うんだマイベストフレンド」
俺が赤点何て無いと言い出した時の大智達の顔がみるみると、焦りに変わっていった。
こっちは、バカみたいに遊んでいた訳じゃ無い。
4人のスパルタ教師に叩きつけられたんだぞ?
「おい、マイベストフレンドよ!嘘だと言ってくれ!」
大智が、俺の服を掴みながら膝を落とした。
正直周りの視線が恥ずかしいので、やめて欲しい。
すると、ずっと黙っていたと思って居たら、気持ち悪く千寿はいきなり笑い出した。
「大智よ、補習はお前へ1人で頑張るんだな」
「...は?、お前、もしかして裏切ったのか?」
すると、千寿はポケットから先っぽに1〜6の数字が刻まれている鉛筆を見せてきた。
「この、相棒のおかげで俺は赤点を回避出来たぜ」
「なに?!それは...」
「「...」」
千寿が見せてきた鉛筆に、大智だけがずるいぞっと羨ましそうに見ていた。
俺と潤は可哀想な眼差しで、こいつ小学生?っと心の中で呟いて居たのだ。馬鹿が移るかも知れないと、俺と潤は2人を置いて教室を後にした。
「んじゃ、千秋俺は帰るよ」
「ああ、じゃーな」
潤は先に帰って、俺はスマホを取り出した。
千< 俺校門で待ってるぞ
愛< オッケー
楓< 分かった
七< 了解
灯< 分かりました。
俺は打ち上げがしたいなと思い、4人にある提案を出した。
千< カラオケ行く?
愛< 良いね!
灯< カラオケですか。私一度も行った事無いので行ってみたいです。
七< マジ?超楽しいよ
灯< それは、楽しみです
楓< カラオケの後にみんなでボウリングやろうよ
灯< 良いですね。
愛< 賛成!
それから、校門に合流してカラオケに向かって行った。
4人の唄声は綺麗だったので、思わず見惚れてしまった。
その後にボウリング場に行ったのだ。




