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14話 ゲーセンとクレーンゲーム

「こんな所で何してるんだ?」


「バレー、つまんないから抜け出してきた」


っと、小さな子供が悪い事して誤魔化すようににちゃっと笑った。

楓の性格的に、何も理由なく授業から抜け出す事はない。

俺ら以外に仲が良い友達は沢山いるので合流が多い。


そこで、俺の悪口を言う輩も多くそれを聞きたくなかったから、抜け出したのだと思う。

俺は持っていた、お茶を一飲みして


「じゃー、今日学校抜け出しちゃうか、つまんないなら外でぱぁっと、遊ぼうぜ」


「のった!」


そして、俺たちは立ち上がり着替え校門に向かった。

先に俺が着いてしまい、その隙に一応潤達にメールを送った。


千< 面倒いので早退する

沢< おい、ずるいぞ!

大< そうだ!そうだ!


どうやら、潤はまだサッカー中の為メールが見れてないようだ。俺はそのまま返事を送るのを続けた。


千< 何か楽しめるおすすめな場所とかないか?

大< ん?もしや楓と早退するのか?

千< うん

沢< デートですな〜

大< それなら、一つしかないな 

沢< うんうん、あそこしかないな

千< どこ?

大< ラ○ホテル

沢< ラ○ホテル

千< ぶっ殺すぞ

「ぶっ殺すぞ」


中学生みたいな回答に、思わず口に出してツッコミを入れてしまった。

期待した俺を恨み強くスマホを握りしめた。


大< これだから童貞は┐(´д`)┌ヤレヤレ

沢< 高校生になって、まだ童貞なのか..ププ

千< 潰すぞ

大< 何で楓と長く共に過ごしてるのに、まだしてないんだよ


大智が言うまだしてないとは、多分アレのことを示してるだろう。

2人は一緒に住んでいる事は知らない、確かに俺と楓は一緒に寝ているがそう言う事したのは一度もなかった。

前に一回だけそう言う空気になったが、結局俺のヘタレに誤魔化してしまった時がある。


千< 俺らはそう言う仲じゃないからだ

沢< ふーん、

千< 何だよ、そのふーんは

沢< 別に...

大< 大変そうだな〜

千< 何がだ! 


ああ、俺がこいつらに頼った事が馬鹿だったと心の中で反省して、メールが届いていたが、見ずにポケットにしまった。


「ごめーん、」


すると、制服に着替えてきた楓が走ってきた。


「いや、先生に見つかりそうで遅れちゃったよ..どうしたの?顔赤いよ?」


先程の大智たちのせいで、あの事を思い出してしまい俺は顔を赤くして本人を見れなくなってしまった。


「い、い行こう」


「...うん?」


どうしたのって表情で、動揺してる俺の顔を覗き込もうとするが俺は赤くなった顔を見せたくなく背を向け続けた。

俺たちは校門に長くいると、教師に見つかってしまうのですぐに出発した。


「どこ行こっかー」


「久々にゲーセン行かねーか?」


「のった!」


俺たち2人は、地元で1番大きいゲームセンターに入った。

やはり、昼前なので学生はほとんど見かけなかった。


「2週間ぶりぐらいじゃない?」


「そうだな、」


何回か潤たちに誘われて居たが、都合が悪く行けなかったしな。

クレーンゲームコーナーを見て回り始めた。


「どうした?」


「ん?いや、何でもない」


楓がずっと見つめていた所を見ると、熊のぬいぐるみがあった。

俺はそのまま、500円を入れて6回チャレンジができる。


「すごい、」


俺はクレーンゲームはあまり得意だったりしないが、彼女の欲しがっていた熊のぬいぐるみを4回目で取れた。


「ほい、」


「え?良いの?」


「楓のためにとったんだから、良いんだよ」


楓はぬいぐるみを大事そうに抱えて嬉しそうにしていた。

後、2回チャレンジ出来るので取れる自信がないが隣にいたもう一体のクマのぬいぐるみを取ろうとした。

まさか、2回目で取れてしまい自分でも驚いてしまった。


「ちー君と、一緒だね」


「.....なんか、カップルみたいだな」


「へ?!」


「ん?ほら、」


楓と俺のぬいぐるみのリボンが、赤と青だったのでこの2体のぬいぐるみがカップルみたいと思った。

何やら早とちりしてしまった楓は、持っていたぬいぐるみを強く抱きしめて顔を隠していた。




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