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11話 制服と水

誤字報告ありがとうございます。

 

俺たちは灯里から案内された先に座り、メニュー表を開けた。

千秋は店長に見つからない様にカウンターに顔を向けなかったが、一瞬でバレてこちらにやってきた。


「あらあら、愛香ちゃんと千秋ちゃん久しぶりね」


「どちら様でしょうか?」


「つれないわね、本当食べ応えある子ね」


チュッと投げキッスされた、俺はそんなオッサンの投げキッスを恐ろしく感じたのだ。

近くに店長が居たが、あまり喋りたく無いので次に近い楓を呼んだ


「楓、注文決まった」


「あら、近くに私がいるじゃ無い」


「...楓、」


何とかこの状況を逃げ出したく、ずっと楓に助けを求めた。

楓は仕方なく、千秋たちの所に向かい、ポケットからメモ帳を取り出した。


「コーヒーとこれで、愛香は?」


「私はコーヒー1つで」


俺は、チーズケーキを指でさした。

注文した品を待ってると、運んできたのは灯里だ。


「こちら、コーヒー二つとチーズケーキになります」


「ありがとう」


「灯里先輩、ありがとうです」


俺は甘いものに目がなく、すぐにフォークを持ちチーズを口に運んだ。この店は、店長はあれだがケーキやパフェ、コーヒーなどの美味しさは一流だ?


「んまい」


千秋が美味しそうに、チーズケーキを食べてる姿を灯里はずっと見ていた。

水を飲み干すと、灯里は新しい水を注いでくれた。


「ん、サンキュー」


注いで居る灯里を見て、感想を言ってないと思い出し


「...制服似合ってるぞ。可愛いじゃん」


ドキッ


「へ!!」


俺が感想を言い終えると驚いた様に、水をこぼしてしまった。

慌てて灯里は、タオルを取り出し千秋にかかった水を拭いた


「ご、ごめんなさい」


「良いよ良いよ、俺が拭くから。そんな大した事ないよ」


灯里が持ち出したタオルを受け取り濡れた部分を拭いた。

何故か視線を感じたので、愛香のところを見ると楓と並んでジト目で見てきたのだ。


「ど、どうしたの?」


「「いや〜、別に...」」


灯里は急いでカウンターの所に戻り、千秋に見られない様に背を向けていた。

店長は、灯里が真っ赤になってる顔を見て


「あらあら、青春ね。」


っと、微笑んでつぶやいた。


「そういえば灯里ちゃんとは知り合いっぽいけど、どう言う関係かしら?」


「普通にクラスメイトだよ」


一緒に住んでるとは言えないし.,

すると何故か俺の答えに気に食わなかったのか、灯里はムスッと頬を膨らませて不満げにしていたのだ。


「ねぇ、楓俺何か変な事言った?」


「自分の心に聞けば?」


「...はい」


俺は目を瞑り自分の胸に手を添えて考えた。


やはり、分からん


「ん?」


すると、ピコーンっと、俺のスマホが鳴ったので確認すると、少し面倒そうな表情に変わった。


「ちっ、愛香ごめん先に帰るわ」


「え、良いけど。どうしたの?」


「ちょっと、用事を思い出してね」


頼んだコーヒーと水を飲み干して、財布ごと机に置いた。

千秋は急足で外に向かったのだ。

そして、灯里と楓のバイトが終わるまで愛香はゆっくりとコーヒーを飲んで待ったのだ。

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