100話 班決めと怨念
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「んじゃ、文化祭に向けて出し物を決める前に一つ、お前らに決めて貰いたいものがある」
松浦先生が教卓の前に立って、話を続けた。
テストを終えると、来月には文化祭があるのだ。
「文化祭の出し物を決める前に、修学旅行の班を決めて貰う」
「「「「うおおおお!!!」
修学旅行、12月前後に2泊3日の沖縄が待ってるのだ。
その、観光する班を今の内に決めるらしい。
「えーっと、ウチのクラスが32人だから、5人班が3つ、6人班が2つ決めて貰う。男女は問わないぞ?もし決まらなかったら、俺からくじ引きで決めて貰うからな」
っと言い終えた瞬間、仲良い同士のグループが集まったり、灯里達の所を囲んで誘ってくる者達も現る。
「神宮寺さん、私達と周りませんか?」
「成瀬さん!俺達と周ろうぜ」
「天野さん、もし周る相手が居ないなら、ウチの所に来ないか?」
「SANAさん!もし良かったら僕と..」
「いえ、俺だ!」
「何を言ってるの男子?SANA様とは私達が周るのよ?」
彼女達を囲んでいたせいか困っていた。
特にモデル業界一位の紗奈が物凄く人気だ。
楓は俺の横でピョコっと避難していたので、俺が横にいるせいか、近づく者が居なかった。
ツンツン
「なんだよ」
後ろから、ニヤっと笑いながら潤が俺の背中をツンツンと突いて来たのだ。
「なぁ、一緒に周らないか?」
「んーー、周りたいけど。すまん!もう6人なんだ」
「あら、残念」
潤は少し残念そうな顔になっていたのだった。
「まぁ、周らない代わりに部屋は一緒にしようぜ」
「おう!」
潤は少し元気を取り戻して、他の仲が良い友達の所に向かって行ったのだ。
「ご、ごめんなさい。誘ってくれるのは嬉しいんですが、私約束してる相手が居まして」
「なら、その子も」
「もう、満員でして...」
灯里のグループが満員だと男達はガッカリしてしまった、次のターゲットに向かうとしたが、七海も決まって居ると言い、全ての誘いを申し訳無さそうに断った。
「え?学校のアイドルが揃っただと?」
「すげ〜!」
「ん?待てよ、今5人しか居ないから、あと1人入れるんじゃね?」
「いや!俺だ」
「ちょっと、男子。男1人が入れる訳無いでしょ?」
「松浦先生、班が決まりました」
灯里達が合流し合うと、男達が目をキラキラと輝かせていた、すると今5人しか居ないのでもしかしたら1人入れるかと目を輝かせていたが、グループの紙を松浦先生に提出してしまったのだ。
「えーっと、この班は。シャルロット・天野・ウィダーソン、不知火紗奈、神宮寺七海、成瀬灯里、氷室楓...ん?最後に早乙女千秋?で良いのか?」
「「「「「はい」」」」
問題ないとみんなは笑顔で答えた、何でわざわざ声に出したかは知らないが、ハーレム状態の俺に怨念の声が聞こえてくるのだった。
そして、次々と班が決まって言ったのだ。
でも、沖縄か...少し楽しみだな。沖縄の名物も食ってみたいし。
「なぁ、沖縄に行ったら八つ橋食べない?」
「...千秋君、八つ橋は京都です」
「え?...食ってみたかったのに...」