1話 始まりと同棲
ちゃんユウです。これは、2作品目です、学園物を書きたいと思ったので考えて書きましたw
「早乙女さん!楓さん!また遅刻ですか?今何時間目だと思ってるのですか?」
「うるせーよ、お前に関係ねぇだろ?」
俺の名前は、早乙女 千秋。
女みたいな名前だが、れっきとした男だ。
17歳の高校2年生だ。ちなみに、四時間目の授業が終わる時間帯に登校したのだ、昼休みって奴だ。
「関係あるに...そうね、関係ないけど。私は貴方みたいな問題児をほっとく訳に行かないのよ!」
千秋は少女の説教の長かさに、面倒くさく教室の天井を見上げていた。
「聞いてる聞いてる」
少女の名前は、成瀬 灯里。
黒髪ストレートロングで赤いヘアピンをつけている。
このクラスの学級員長をやっており、学校では物凄く俺に突っかかってくる。
「うわ〜、成瀬さんと問題児また喧嘩してる。成瀬さん本当に可哀想だな」
2人がまた喧嘩してるとクラスの中にいる生徒達がコソコソと話していた。
ちなみに問題児とは俺の事だ、遅刻、早退、喧嘩は当たり前で学校では嫌われ問題児と呼ばれている。
よく、俺と成瀬は犬猿の仲だと知れ渡っている。
「むにゃ〜」
「楓さんも起きて下さい!」
俺の背中でぐっすり寝ている子は、氷室 楓。茶髪のセミロング、耳にはヘッドフォンを装着しており、眠りながら音楽を聞いて居た。
ガキの頃からの15年ちかい付き合いで、いわゆる幼馴染って奴だ。
家は隣同士で、よく背負って登校している。
「あと、5分...」
成瀬が肩を譲って起こした。寝惚けて居るのかは知らないが、あと5分も寝かしてくれと呟いていた。
「ちー、どいて、教室の前で立たないでくれる?」
「あ、悪りぃ悪りぃ」
「七海さんも、何故遅刻してるのですか?!朝、私起こし..ゴホン」
何か言おうとしたが、ハッと思い出したのか咳払いで誤魔化した。
後から入って来たのは、神宮寺 七海。
金髪ボブに俺と同様に耳にはピアスをつけて居る、いわゆるギャルだ。
「さっき七海、行かないって言わなかったか?」
「気が変わって来たけど、後悔してる」
「さいですか」
神宮寺は、自分の席に向かって行き。すぐに寝てしまった。
成瀬は説教をする事を、疲れてしまった。
「もう、良いです」
「っとそれより、今日、カレーでいい?」
「...コク」
千秋の意味深な会話に、成瀬はコクリと頷いた。
楓自身の席に座らせて、そのまま深い眠りについた。
その光景を、気に食わなく見ていた男子生徒らがポツリと呟いた。
「何で、あいつは五大美女の氷室さんと神宮寺さんと仲が良いんだよ」
五大美女とは、この学校桜坂高校の中で最も可愛いと言われて居る5人を五大美女と言われている。楓と七海はその1人だった。
ちなみに、灯里も五大美女の1人でもある。
「兄さん、弁当忘れてるよ?」
すると、2つの弁当を持った1人の少女が教室に入ってきた。
「あ、悪い。」
俺は2つの弁当を受け取り、一つは自分の机の中に、一つは楓の鞄の中に入れた。
「次からは気をつけてね」
「わざわざありがとな」
少女は、直ぐに教室を後にした。
あの子は、早乙女 愛香、ポニテで真面目そうな俺の妹になるのだ。まぁ、義理だけど。ちなみに、彼女も五大美女の1人と言われている。
俺が産まれたと同時に母は死んだと言われた、5歳の時に父との再婚で義理の妹が出来た。
どうも恋は盲目ってやつか?1年前から親父はお義母とフランスへ仕事の都合と表向きの用事があるとフランスに行ってしまった。
2人の恋の火が燃え上がりかたが、クソ熱かった。
俺と愛香を、2人で暮らすより結構広い家に残して2人だけハネムーンを楽しんで、フランス旅行に行った。
出発前には二、三ヶ月は帰って来ないと言っていたが、あれから1年半だから...
連絡は、ちょくちょくとるが正直いつ帰って来るかはまだ分からない。
そして、午後の授業が始まった。授業中に寝て居ると隣に座っている、灯里に叩き起こされ小声で説教される。
学校はやっと終わって、楓と一緒に学校の門に向かって行った。
「あ、お兄ちゃん!」
先に愛香が、門の前に待っていた。
3人で途中スーパーに、向かい夕食の材料を買って家に帰ったとさ。
「ちー、楓、愛香お帰り」
家に入ると、露出が多い下着の様な服で七海がソファの上でテレビを見ながら寛いでいた。
すると、玄関の鍵を開ける音が聞こえドアが開いた。
「ただいま、メールで言ってたチーズと卵買って来たよ」
「悪いな、買うの忘れててよ。ありがとな、灯里」
「良いよ良いよ」
灯里は靴を脱ぎ捨てて、疲れたのかソファに直ぐに向かい座り込んだ。
「灯里、今日ボロ出過ぎだよ?」
今日の昼の事を、七海は指摘した。
その事に、手を合わせて誤った。
「ごめんね」
「まぁ、良いけど。てか、別に隠す事無くない?貴方、2人が超仲が良いって」
「まぁ、そうだけど。2ヶ月前は凄く仲が悪いのよ?いきなり仲良くなってたらおかしく思われるでしょ?」
「...まぁ、灯里が良いなら良いけど」
そう、俺も灯里は学校では犬猿の仲だと言われて居るが、本当は一つ屋根の下に一緒に住むぐらい仲が良いのだ。
俺は、その楽しそうな光景に少し微笑み心の中で少し不満げに思った。
愛香は兎も角、何で他3人は俺の家に住み着いて居るんだよ!
灯里、楓、七海はこの2ヶ月ずっと家に住み着いて居たのだ。
始まりは、1ヶ月前の出来事に遡ろう。