乙女ゲーのヒロインは、幼馴染と恋人同士になれたのに、よそよそしくなってしまうのである。 その18
ゆるふわ宏美は、自分の教室の自分の席で、郁人の登校を待っていたのである。朝の浩二との件や、郁人に対して、積極的な美月について、郁人に聞きたい宏美なのである。口元を両手で隠して、シリアスモードで郁人を待つ宏美なのである。そして、待つこと数分で、郁人が、1組の郁人親衛隊の女子生徒を引き連れて、普段通りに登校してくるのである。
「郁人様…おはようございます~……少し、お話がありまして~、部室に来ていただけませんか~?」
教室に入ると、親衛隊の女子生徒達は、何事もなく素早く、自分の席に座り、雑談を繰り広げ、郁人も、自分の席に向かい座ると、ゆるふわ宏美は、そんな郁人に素早く近寄り、声をかけるのである。
「ああ…わかった」
郁人は、そう言って、ゆるふわ宏美と、一緒に教室を出て行くのである。しかし、その様子は、ばっちり、親衛隊たちに見られていることを、二人は全く気がついていないのであった。
そして、郁人ファンクラブの部室にたどり着き、部室内に入って、すぐに本題に入るゆるふわ宏美なのである。
「郁人様…美月さんとゴールデンウィーク何かあったんですか~? 美月さんの様子が変わったと言いますか~……あまり、その~…外で、イチャイチャされるのは~」
「……いや…俺もよくわからないんだがな」
「そうなんですか~? じゃあ、美月さんとゴールデンウィーク何をしていたんですか~?」
腕を組んで、目をつぶりながら、首を傾げる郁人に対して、質問を変えるゆるふわ宏美なのでる。
「何と言われても…特に何もないな…美月が一日泊まりに来たくらいか? それ以外も、基本時に、ウチに来てたな」
「と、泊まりですか~!?」
郁人の発言に、あからさまに動揺するゆるふわ宏美は、少し顔を赤らめて、ソワソワするのである。
「ああ……美月のヤツ…朝まで寝かしてくれなくてな…大変だったんだぞ」
「!? あ、朝までですか~!? と、というか~…わたしぃ~そんなことは聞いていないですよ~!!」
「でな…美月…下手でな…だから、大変だったんだぞ…勝つまでやるって…」
「み、美月さん!? へ、下手なんですか~!! ていうか、そんな、生々しい情報は欲しくありませんよ~!!」
全く話がかみ合わない二人なのである。郁人は、やれやれと呆れながら語り、ゆるふわ宏美は、耳まで真っ赤にして、両手で顔を隠しながら聞いているのである。
「美月に気づかれないように、わざと負けるのも大変だったんだぞ」
「そ、それは…み、美月さんでは~…い、郁人様…そ、そんな大変な相談を、軽々しくされても困りますよ~!! わ、わたしぃも経験ないんですから~!!」
そう言って、あわあわ両手を振って、パニクるゆるふわ宏美を、珍しいものを見た目で見る郁人なのである。
「ゆるふわ…やったことないのか? 珍しいな」
「な、ないですよ~!! わ、わたしぃを何だと思ってるんですか~!!」
驚く郁人に対して、真っ赤になって、怒るゆるふわ宏美なのである。やはり、首を傾げる郁人なのである。
「そ、そうか……じゃあ、今度美月と一緒に三人でやるか?」
「な、なななな、なに言ってるんですか~!! や、やりませんよ~!! というか~!! セクハラですよ~!! 美月さんに言いつけますよ~!!」
「ん? どういうことだ? そもそも、美月は喜ぶと思うぞ」
「い、嫌ですよ~!! わたしぃ~困りますよ~!! 初めては、す、好きな人とが良いです~!!」
「そ…そういうものなのか? でも、俺は初めて一緒にやったのは弟か母親だと思うな…記憶にないが…美月ではなかったかもしれないな」
その発言に、ゆるふわ宏美は驚愕の表情を浮かべるのである。恐ろしいものを見る目で郁人を見る宏美は、後ずさりするのである。
「い、いいいい、郁人様!! そ、それは普通ではありませんよ~!! み、美月さんもそのことを知ってるんですか~!?」
「まぁ…しってるだろ…美月は…妹とじゃないか? 初めて一緒にやったの?」
「ふ、二人ともおかしいですよ~!! ていうか、美月さん…や、やっぱり、そっちの人なんですか~!?」
一人、真っ赤になってパニクるゆるふわ宏美に、何か話がかみ合わないと疑問顔の郁人なのである。
「ゆるふわ…そっちの人って…どういう意味だ?」
「わわわわ、わたしぃに言わせるんですか~!? い、郁人様がそう言う人だとは思いませんでした~!! 幻滅ですよ~!! げんめつ~!!」
後ずさりするゆるふわ宏美に、疑問顔で詰め寄る郁人なのである。そんな郁人に、必死に両手を振って、来ないでアピールをするゆるふわ宏美なのである。
「や、やめてください~!! い、郁人様…わ、わたしぃはノーマルなんです~!! 初めては、好きな人が良いんです~!!」
「なぁ…ゆるふわ…お前……さっきから、何か勘違いしていないか?」
必死に、目をつぶって、拒否するゆるふわ宏美に、疑問をぶつける郁人なのである。
「なぁ…俺が話しているのは…ゲームの話だぞ? テレビゲームの話だ」
「……て、テレビゲーム~?」
ゆるふわ宏美は、一瞬固まって、ぼそりとそう呟くと、顔を伏せてモジモジさせた後に、勢いよく顔をあげて、郁人を涙目で見つめるのである。
「……わ、わかってましたよ~!! ゲームですよね~!! ゲーム…わ、わかっていましたよ~!!」
そう郁人に言われて、もはや、ゆでだこみたいに赤くなり、頭から湯気を出して、わかっていましたアピールをするゆるふわ宏美に、郁人は訝しむのである。
「ゆるふわ、お前…絶対わかってなかっただろ…何と勘違いしていたんだ?」
「し、ししししていませんよ~!! 勘違い何て~!! ゲームですよね~…ゲーム、今度三人でやりましょうね~!!」
「ゆるふわ…でも、初めては好きな人とって言ってただろ」
「……わ、忘れてくださいよ~!!」
顔を真っ赤にして、郁人に詰め寄って忘れてくださいと頼み込むゆるふわ宏美に、呆れる郁人なのである。
「ととととと、とにかく~…その話は置いといてですね~いえ、忘れてもらってですね~…その~…朝なのですけど~…美月さんと永田さんの様子が変でして~」
「……まぁ、後で、ゆるふわには、何と勘違いしていたのか聞くとして…どう様子が変なんだ?」
「……いえ~…美月さんが…その…永田さんの事を無視してまして~…美月さんの様子も少し変で…何かいつもより、冷たいと言いますか~」
ジト目で郁人を睨んだ後に、そう要領の得ない話をするゆるふわ宏美に、腕を組んで考え込む郁人なのである。
「美月が…無視するか…正直、あまり考えられないな…基本的に、美月って、嫌いな相手でも、話しかけられたら、挨拶や返事くらいは返すと思うぞ」
「そうですよね~」
ゆるふわ宏美も、そこは同意なのである。だからこそ、あそこまで露骨に無視する美月に疑問と不安を感じるゆるふわ宏美なのである。
「……まぁ…俺も、美月に遠回しに聞いてみるな」
「お願いしますね~…あまり、関係が改善されない場合は…やはり、わたしぃが~」
ゆるふわ宏美は、真剣に考え込むのである。そんなゆるふわ宏美を見つめながら、美月の心配をする郁人なのであった。
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さて、純情なゆるふわひろみんなのです。ひろみんは悪くない…悪いのは、コミュ障で会話がおかしい郁人なのである。郁人はモテるけど、美月以外と付き合うのは大変そうですね。
次回は、一緒に居たくて仕方ない美月は、郁人の教室に行くことを決意するのだが、やはり、攻略者達が邪魔してくるのである・
では、次回の更新もよろしくお願いしますね。




