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ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインは、  作者: 涼風悠
ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインは、幼馴染で両想いですが、攻略キャラ達が全力で邪魔してくる。もう、俺(私)達のことは諦めてください。

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乙女ゲーのヒロインは、ギャルゲのヒロインと対峙する。

 呆然としている美月を、ハイライトオフのヤンデレ瞳で見つめる梨緒である。完全に梨緒の目は見開かれている。浩二は、そんな梨緒を見て、思い出したのである。美月に耳打ちをしようとした浩二を露骨に嫌がる美月である。


「美月ちゃん…あの子が例のトップスリーの一人で、朝宮のもう一人のハーレムメンバーの三橋梨緒だ……注意した方がいいぜ」

「…そうなのね…確かに、可愛い子だよね…さすがトップスリーね…顔じゃ勝てないけど…ほかで何とかしてみせるよ」

「美月ちゃん? 何言ってるんだよ!?」


 美月は、梨緒を見て、気合を入れる。そんな美月を驚いた表情で見つめる浩二である。


「いや…美月ちゃん…美月ちゃんがナンバーワンだぜ?」

「そうね…私が、郁人のナンバーワンになるのよ!!」


 全く話の噛み合わない美月と浩二である。浩二は完全に困惑し、美月はやる気満々である。


「郁人君の…ナンバーワン……へ~、他の男の子と仲良くしといて…郁人君のナンバーワン? おかしいよね?」


 先ほどの美月の発言にブチギレ寸前の梨緒である。ドス黒いオーラが放たれている。


「な…なによ…だいたい、この人と仲良くなんてしてないから!! それに、私が、郁人のナンバーワンになるんだからね…なにもおかしくないよ!」


 美月も、梨緒に言い返す。梨緒に浩二と仲がいいと思われて、甚だ迷惑な美月なのである。そう、美月も怒っているのである。


「おかしいよね? 夜桜さん……別に郁人君じゃなくてもいいんじゃないかな? いいよね? そんなにイケメン達に囲まれてるんだから…いいよね?」

「よ…よくないよ!! だいたい、何で初対面の人に、そんな事言われないといけないのよ!!」


 7組教室前で、キャットファイトが始まる。美月と梨緒は全く周りが見えていない。物凄く注目されている。隣の教室からも、人が見学に来る始末である。さすがに、まずいと思った浩二は二人を止めにかかる。


「ちょっと、待ってくれ…とりあえず、場所を変えようぜ……ここはまずいって!!」


 そう言われて、沈黙をする美月と梨緒だが、お互いに睨み合っている。バチバチと二人の視線の間で火花が散っている。ヤンデレモードで静かに睨みつける梨緒に、美月は、激おこモードで、烈火のごとく激しく睨み返すのである。


「ああ~、ほら、あれだ…例の空き教室あるから…そこで、お互い話し合おうぜ…な?」


 睨み合っている美月と梨緒に、怖気付きながら、二人の間に入って、そう提案する浩二である。強面浩二も冷や汗ものである。


「…そうですね……別に構いませんが…私は…」


 そう言って、浩二の提案を受け入れる梨緒である。そして、美月の方をチラリと見る。


「いいわよ。受けて立ってやるんだからね!!」


 美月は、そんな梨緒を睨む、完全に戦闘モードである。浩二は、どっと疲れた表情でため息をつくと、二人を空き教室に案内するために、先導する。美月と梨緒は、浩二の後ろをついていきながら、お互い睨み合って牽制し合っていた。







 空き教室について、三人は室内に入る。そして、美月と梨緒は、お互い睨み合いを継続中であった。浩二は、そんな二人にため息がこぼれる。


「さっきの話の続きだけど…夜桜さん……別に、郁人君必要ないよね?」

「何っているのよ!? 私には郁人は必要に決まってるでしょ!!」

「ふ~ん…夜桜さんは、ほんと…強欲だよね……そんなにイケメンにチヤホヤされたいの?」

「なんの話よ!? そもそも、郁人のハーレムメンバーかなんだか知らないけど、私だって、今から郁人のハーレムメンバーになるんだからね!! だいたい、郁人との付き合いだって一番長いんだからね!!」

「……」


 美月のその発言に、梨緒は悔しそうに黙り込む。しかし、どさくさに紛れて、郁人のハーレムメンバー入り宣言を浩二は聞き逃さなかった。慌てて、美月を説得しにかかる。


「美月ちゃん!! だから、朝宮のハーレムメンバー入りはマジでやめてくれって!! 学校が崩壊するから!!」

「うるさい!! もう私は決めたのよ……郁人のハーレムメンバー入りして、正妻の座を勝ち取って見せるんだよ!! あんたには負けないからね!!」


 そう美月は、人差し指を突き出して、梨緒に宣言する。梨緒の表情は激やばヤンデレモードである。


「夜桜さん…ふざけてるのかな? 逆ハー目指してるあなたが…何を言ってるのかな? 郁人君は……絶対に渡さない…夜桜さん…あなただけには」

「逆ハーって、なんの話なのよ? よくわかんないけど、いいわよ! 受けて立つよ!! 絶対に負けないんだからね!!」


 話がかみ合ってるようで、絶妙に噛み合わない二人である。バチバチである。


「…絶対に……あなたから、郁人君の瞳を奪って見せるから…絶対に!!」

「……な、なんの話よ?」


 スーパーヤンデレモードの梨緒は、ヤンデレボイスでそう美月に告げる。さすがの美月もたじろいでしまうのである。


「と、とにかく…私は、郁人のハーレムメンバーになるんだからね…なるんだったら、なるのよ!!」


 駄々をこねる美月に、梨緒はため息をついて、軽蔑の眼差しを向ける。浩二も引きつった表情を浮かべている。


「夜桜さん……あなたには、絶対に郁人君を渡さないから…絶対に…」


 梨緒は、最後にそう言って、清楚歩きで、空き教室から出て行った。美月を見ることなく、そんな梨緒を睨み続けていた美月である。梨緒がいなくなった後も、扉を睨んでいる。


「美月ちゃん…さっきも言ったけど、朝宮のハーレムメンバー入りは絶対に認めねーからな」

「なんでよ!? 私はもう決めたからね!! 私は、郁人のハーレムメンバー入りして、あいつに勝つのよ!! 郁人の正妻の座は誰にも渡さないだからね!!」

「マジでやめてくれって!! 美月ちゃん、男子生徒の暴動が起きるから!! マジで考え直してくれ!!」


 二人は、チャイムが鳴るまで、激しい言い合いを続けるのであった。


ここまで読んでくれてありがとうございます。ぜひ、ブックマーク、評価よろしくお願いしますね。


さて、美月と梨緒のキャットファイトでした。今後二人は、会うたびに、喧嘩する仲になりそうですね。梨緒と政宗の妨害も激しくなりそうな中で、郁人と美月は果たして、お互いの関係を進展させられるのでしゅうか?


次回は、再び、昼休み編になります。郁人も美月も出番がありますよ。そして、ゆるふわも登場予定です。


では、次回の更新もよろしくお願いしますね。

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