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ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインは、  作者: 涼風悠
ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインは、いつも一緒に居たいのですが、環境がそれを許しません。なんとかなりませんか。

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ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインは、勉強が得意なのである。その1

 美月襲来事件から、数日が経ち、郁人と美月は学校ではやはり、会うことも、一緒に居ることも叶わず、平日は、放課後の郁人の部屋での数時間だけが美月の癒しとなり、正直癒しが足りない美月なのであった。


「美月…そろそろ、帰る時間だぞ」


 郁人のベッドで幸せそうに何をする訳でもなくダラダラしている美月に、読んでいたラノベをテーブルに置いて、立ち上がりそう言う郁人なのである。


「……」


 その郁人の発言に、プイっとそっぽを向いて、黙る美月なのである。郁人の枕に顔をうずめて、知らんぷりの美月に呆れる郁人なのである。


「美月…起きてるのはわかってるんだからな…寝たふりしてもダメだぞ」

「……」


 美月は、ベッドから出たくないと郁人を無視するのである。


「ほら、美月…起きろ」


 寝たふりしだす美月に近づいて、起きなさいと体を揺する郁人に、美月は、絶対起きないという強い意志で、寝たふりを続行するのである。


「いいから、起きような…ほら、美月…ベッドから出ろ」

「…やぁ!!」


 郁人が無理やり、美月をベッドから起きやがらせようとするが、必死にベッドのシーツを握り締め可愛い声をあげて抵抗するのである。


「……まったく…美月…ほら、いい子だから…ベッドから出てきなさい」

「…いや」


 呆れる郁人は、無理やりベッドから引きずり出す作戦を諦めて、両手を腰に当てて、そう美月を説得しにかかるが、美月は郁人の枕を抱きしめて、布団をかぶって籠城モードに入る美月なのである。


「美月……仕方ないだろ…美月も家に帰ってご飯作らないといけないだろ? 俺も、今からご飯作らないといけないし…な? また、明日放課後一緒に遊ぼう」

「い、や!!」


 はっきりそう言われて困る郁人なのである。美月はもともとすごく寂しがり屋な性格なのである。正直、学校で郁人と全く会えないという状況が続いて、寂しい美月ちゃんなのである。


 郁人も、それがわかっているから強くは言えないのである。美月はクラスでは最近浮いているという話を聞くたびに、美月のところに行ってやりたいと思う郁人だが、周りがそれを許さないのである。


「美月…俺だって…寂しいけど…仕方ないだろ? ほら、ベッドから出てきなさい」

「嫌です…今日は郁人の家に泊まります!!」


 お互いなぜか丁寧語でそう言い合うのである。美月は、郁人のベッドから出てくる気はないのである。


「…美月…あまり、そう言うと…また、両親たちに部屋で遊ぶの禁止にされるぞ…俺だって、美月と一緒にいたいけど…放課後遊ぶの禁止にされても困るだろ」

「……じゃあ、私は今日から、郁人の部屋に住むよ…完璧だよ」

「……美月…じゃあ、美里さんと公人さんにそう言えるか?」


 我儘を言う美月に、そう言う郁人なのである。美月は両親の名前を出されて黙り込むのである。


「ほら…美月ちゃん…出てきなさい」

「美月は、ベッドから出てきません」


 優しく言うが、美月はベッドから出てこないのである。郁人は困り果てて、頭を掻きながらどうしたものかと考え込むのである。


「よし…わかった…美月…土日のどっちかは、ウチに美月が泊まりに来れるように俺が、両親達を説得してやるから…今日はおとなしく帰ろうな」


 その郁人の発言に、もそもそと布団から顔を出す美月は、ジッと郁人の方を見るのである。


「本当に?」

「ああ…美月を送ってくついでに、美里さんにお願いしてみるから…一緒に美月の家に行こうか」


 そう、少し心動かされている美月をジッと見つめて、優しく説得する郁人なのである。


「……絶対だよ? 絶対の絶対だよ!!」

「絶対の絶対だ…さぁ…ベッドから出ようか」


 そう言われて、満面な笑みを浮かべて、超嬉しそうな美月は、ベッドから急いで出てくるのである。


「絶対だからね!! 土曜日の朝から、郁人の家で、お泊りして、日曜の夜まで郁人の家だからね!!」

「あ…ああ…そ、そうだな…が、頑張って説得してみよう」


 美月の条件に厳しさを感じる郁人だが、あまりの嬉しそうな美月に、その条件だと両親達の了承得られそうにないんじゃないかとは言えない郁人なのである。


「わ~い、お泊り、お泊り…えへへへ、絶対だからね」

「あ…ああ…任せろ」


 ついこの間、ゴールデンウィークに両親に内緒で美月を泊めたことがバレて怒られたばかりの郁人と美月なのだが、もはや、そのことは二人の中で忘れ去られているのである。


 そして、郁人は、美月を送っていこうと部屋から出ようとすると、美月が突然後ろから郁人に抱き着くのである。最近は、美月は帰る時は必ず郁人をギュっとするのである。最初は驚いていた郁人だが、さすがにもう慣れたのである。


「郁人…えへへへ、大好きだよ」

「ああ…俺も、美月の事大好きだぞ」


 そう郁人に言って、郁人にそう返されると、嬉しそうな美月は、満面な笑みを浮かべて郁人から離れるのである。


「じゃあ、行こうか美月」

「うん…ああ…もっと、郁人の部屋に居たいな…門限8時とかにしてくれないかな」

「絶対に美里さんが許してくれないぞ…と言うか、うちの母さんが許さないと思う」

「うううう~…私も郁人の家に住みたいよ」

「…まぁ、大学生になるまでは我慢だな」

「そうだね…えへへへ、楽しみだね」


 郁人と美月は、中学時代に大学生になったら、一緒に上京して、一緒に住もうという約束をしているのである。もちろん、恋人同士になる前の出来事なのである。


 そして、美月を送っていく郁人なのである。そして、美月の家で美里さん達が帰るまで、待たせてもらうことになったので、美月の家にお邪魔する郁人は、リビングで呑気に制服姿のまま、テレビを見ている美悠を見つけるのである。


「美悠ちゃん…お邪魔するな」

「お、おおおおお、お兄ちゃん!? な、なんで!?」


 あからさまに動揺する美悠は、すぐさま、起き上がり、髪をいじりながら、慌てるのである。そして、すぐに姉の美月を睨むのである。


「お、お姉ちゃん!! お兄ちゃん来るなら言ってよね!!」

「郁人はお邪魔しますって言ったし、私もただいまって言ったよね…だいたい、美悠がだらしないから…」

「ああああ、お姉ちゃん!! 余計なこと言わないで!!」


 そんな姉妹のやり取りを微笑ましく見ている郁人なのである。ちなみに、この二人の間で、姉の美月は、郁人は私のモノだよアピールをして、妹の美悠が、絶対にお兄ちゃんに振る向いてもらうんだからと言うバチバチのやり取りが行われているなど、万が一にも思っていない呑気な郁人なのであった。


 しかし、この後、二人に、ちょっとした事件が起こるとは、今の郁人も美月を考えもしなかったのである。

ここまで、読んでくれてありがとうございます。ぜひ、ブックマークと評価もよろしくお願いします。


さて、三章が始まりました。今後もご愛読の程よろしくお願いしますね。寂しがり屋の美月は、郁人とイチャイチャしたいのである。可愛い美月ちゃんですね。


次回は、美里さんと郁人の対決になります。はたして、郁人は、美月の母を説得することができるのでしょうか?


では、次回の更新もよろしくお願いしますね。

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