第1話 普通の始まり
私ことデジタリアンは大のデジタル好きである。
そして今日もゲームとアニメをたっぷりプレイするのであった。
「よしではゲームするか」
「そのデジタリアン」
「なんだ白瀬」
「いえ、毎度毎度ゲームばかりしていていいのですか?」
「何をいうか今更、君はこの私にまさか粛々と生きろとでもいうのか?」
「いえ、そのような無謀なことは言いません、言うとすれば、生活態度改善くらいです」
「そうか、今の私のどこをみてそう思っているんだ」
「まず朝起きたらゲーム機に手を伸ばし、そして食事をする時もコントローラーから目を離さないところです」
「君ね、ゲームとは私のライフそのものなんだぞ、いわば呼吸だよ」
「そうですか、あなたはデジタル世界の方だったんですね」
「名前からしてわかるだろ、デジタリアンというもう名が全てを言い表しているじゃないか」
「そうですか、それアバターネームですよね」
「何を言うこれが私の実名だよ、区役所にでもいってみるか?」
「はいはい、わかりました、では区役所に行きましょう」
「え、いや家にいる」
「ご自分の発言にはもっと責任感を持つべきです、なので行きますよ」
「え」
そして区役所へ。
「なー白瀬よ」
「なんでしょう」
「私パジャマなんだが」
「服を脱ぎらちらかしていたので、見つからなかったのはあなたの責任です」
「だとしてもだよ、なぜ、なぜ、嘘と分かりきった確認をするんだ」
「言いましたでしょ、自身の発言に責任を持ってもらうためだと」
「わかった、持つよ、これからはしっかりとするよ」
「そのような甘い覚悟ではダメです、区役所へ行きますよ」
「え?いや、もう嘘とわかったんだから」
「ダメです」
そして区役所のカウンターへ。
「すみません、こちらの方の名前を確認したいのですが」
「少々お待ちください」
「なー白瀬よ、いまさら私の名前を知ってどうするきだ」
「いいから静かにしていてください」
「お待たせしました、憂塚 デジタリアン さんですね」
「え?本当ですか?」
「はい、戸籍謄本に1997年付で記載があります」
「そんな」
「ほれみたことか、私はデジタリアンだったのだ」
「まさか、結構本当のことをしゃべるんですね」
「そうだとも、私は嘘など嫌いだからな」
「って、まーいいです、とりあえず帰りましょう」
「おお」
「ありがとうございました」
「いえいえ」
そして区役所をでた。
「まさか長年一緒にいて、ただのゲーム廃人だった憂塚がデジタリアンだったなんて」
「へへーい」
「まーいいでしょう、ともかく名前に慣れるまで時間ください」
「いくらでも待ってやるぞ」
「ってPPTとりだしているじゃないですか、場所をわきまえてください」
「ながらゲームは取り締まられないんだぞ、知ってたか」
「そうなんですか」
そこへ
「あー君、それはだめだよ、没収ね」
「え?」
「じゃあね、今度からきおつけるんだよ」
そして白瀬がこちらを伺う
「取られてるじゃないですか」
「まてまてなんだこの世界は、誰だ想像主、ありえんぞ!!!私の知ってる画面の中の世界じゃ、取られなかった」
「デジタリアンこちらは現実です」
「っく、後でPPT奪還作戦を敢行せねばな」
「わかりました行きましょう」
そしてPPT入手作戦が始まる
「ベジタリアンと言いにくいのでなんか別の言い方ありませんか?」
「じゃあ敬意を込めて先生か大先生と読んでくれ」
「では、先生で」
「なぜ大を選ばない、デリカシーがないな君は」
「すみません、いつかそれ相応になれたなら、そのように呼びましょう」
「まーいい、今はそれよりPPTが心配だ」
「では警察署にいかないといけませんね」
「そうか、ではいこう」
「先生そのまずその格好で行くと、たぶん色々と他のことまで聞かれますよ、生活はどうなのかとか」
「そうだな、確かにパジャマはまずいな、服を買いに行こう、それからだな」
「はい」
そして服を買いにパジャマで行く。
「先生、やはりその格好で店に入るのも少しためらいがあるように思えました」
「何を言うか、君は今原始時代にいた人たちを全員敵に回したぞ」
「なぜです、どんな理屈ですか」
「原始人にはパジャマも外出用の服も区別するようなことはなかったからだ」
「それは原始人の方達は一張羅ですからね」
「君、もしここに原始人が突如ワープしてきてもそれが言えるか?」
「ええっと、つまり先生が今それなんですよね」
「そうだ、だからもう何も言わんんでくれ」
「わかりました」
そして店へ
「いらっしゃいませ、ぷふ」
「ん?今完全にぷふってぷふって聞こえたぞ」
「先生、何もいってないですよ、はやく服を買って、はずかしめから脱してください」
「そうだな、どの服がいいと思う」
「そうですね、先生はゲーマーですから、そこを少し取り入れていて、かつ社会性を兼ね備えたシンプルな感じがいいでしょうね」
「ではあれがいいな」
「あれは・・・」
「やはりフード付きのパーカーは素晴らしいと思うのだよ」
「先生、ですが、それをかぶって、さらにサングラスまでしてマスクまではしないでくださいよ」
「なぜ君はそんな格好をすると思ったんだ、するわけなかろう」
「よかったです、先生も危うい路線グッズに一つ手を伸ばしたので、そのまま積み重なって、ゆくゆくは、、なんてことにならないことを願います」
「ああ、安心してくれたまえ、私はゲーム好きではあるが、まじ本のクリードにはならないよ」
「ですよね、良かったです、世の中は広いですが、先生はセーフ圏のようです」
「ああ、セーフだ」
そしてフードパーカーを買ったのだった。
「先生、なんでいきなりフードしてるんですか」
「少しくらいいいだろ」
「さっきの今でかぶるなんて、ウケ狙いですか」
「そうだともよくわかってるじゃないか」
「では、笑ったので、もう元に戻ってください」
「全く笑って見えないんだが」
「ほらーニコニコしてますよー」
「作り笑いじゃないか、それではだめだ」
「なんですか先生、やはりあれなんですね、フードしたいんですね」
「何を言う、君に楽しんでほしくて、してるまでだ、事実これとったら、この先の道中の会話なくなるぞ」
「え?そんなこと気にしてたんですか」
「してたとも、無言は苦手なんだよ、君と無言になるとなんかもう、息苦しくなる」
「先生ってかまってちゃんだったんですね、重度の」
「最後のは余計だろ、私は君が退屈にいならないためにだね、こうしてバラエティーあふれる格好や心でもてなそうとしているんだよ、かまってちゃんではない」
「そうですか、エンターテイナー的立ち位置をご所望だったんですね」
「いや違う、いやそうだ」
「では、フードエンターテイメントはいつまで続くんですか?」
「え?飽きてたか?」
「はい」
「じゃあもう外すよ」
「はい」
「・・・」
「・・・」
「な」
「え?」
「今無言になったろ」
「そうですけど、わずか三秒くらいでしたよ」
「そうか」
「はい」
「・・・」
「・・・」
「なな」
「え?」
「だからもうフードとったらすることなくなるんだって」
「そうですか、PPTを取りに行っているじゃないですか」
「だったな」
「はい」
「・・・」
「・・・」
「ななな」
「えーっと」
「だからPPTを取りに行くまでのこの道中をどうするんだーと言いたいんだよ、フードなしで」
「えっと、もうフードから離れませんか、別の話しましょうよ」
「だからそれがないんじゃないか」
「ありますよ」
「なんだ?」
「そうですね、、、ご飯の話とか」
「何それフードとフードがかかってんの」
「そうです」
「そうか・・・」
「なぜ盛り下がるのですか」
「なんかダジャレを聴くと、しょうもなくなって脱力する」
「そんな特殊性質の持ち主だったんですね」
「ああ、で好きな食べ物とかの話でもするか」
「そうですね」
それから淡々と話してついた。
「着きました」
「ここか」
「はい」
「では話に行きましょう」
「おう」
「そのPPTを返して欲しくてきました」
「ああ、君か」
「あー没収した人じゃないですか」
「じゃ、まず質問するからそれに答えてね」
「えーっと?」
「こういった決まりなんだ」
「わかりました」
「まず年はいくつかな」
「21です」
「では今住んでるところは」
「デジタル星です」
「えーっと、そこはどこかな」
「デジタル星はデジタル星です、それ以上に説明が見つかりません」
「まってね、ネットで調べてみる」
「はい」
「ほんとだ、デジタルツリーがっ建っている都心のことだったのか」
「そうですよ」
「いいとこにんでいるんだね」
「はい」
「で、デジタル都市区の令状にこうあるんだ」
「なんですか」
「ながらPPTは禁止するというものだよ」
「そんなーなぜですか、どういった問題があるんですか」
「まず、考えても見なさい、都市部での人口はマグロの出荷量よりも多いんだよ」
「なんですかその謎データは」
「いや日本の心といえば、寿司でありマグロだろ、だからわかりやすく説明しようとしたのさ」
「なるほど、そんな気遣いをされていたとは、もしかして私、かなり軽く見られてます」
「そうでしょう、PPTを歩きながらするくらいだからね、もっと自分の胸に手を当てて考えなさいな」
「わかりました、ではマグロの出荷量より人口密度が多いことで何が問題になるのでしょう?」
「君は真に受けて解釈するところがあるのか、とんちというを知りなさい」
「どうとんちになっているんですか」
「だからね、人の多いところでは、ぶつかりやすいから、気おつけててといいたいんだよ」
「なるほど、すみませんトンチンカンなことをしてました」
「そうか、わかってくれたならいい、では返すよ」
「ありがとうございます」
そしてPPTを無事返してもらい、社会勉強もし、なんだかいい日となった。
今回はここまで。