遠出
暖かくなってきたあるの日のこと。
暮本夢奈は友達の有川光葵に遠出しようと誘った。光葵は「いいよ」と承諾し、行くことが決定した。そして、遠出当日、雨も降らず蒼一色に染まった空を迎えた朝、夢奈が「卵サンドをつくって持っていこう」と言い出し、卵サンドをつくり始めた。つくり終えたら、お弁当箱に入れて準備は万端。
夢奈と光葵はそのお弁当を持って、電車を乗り継ぎ、目的地へと向かっていく。目的地は家から程遠い場所にある砂浜海岸。お腹をすかしながら、目的地に到着すると、お弁当を開く素振りは見せるものの綺麗な海岸の方に目がいってしまい、卵サンドには手つかず。
二人は卵サンドをつくっていたことを忘れているように会話がどんどん弾んでいく。そして、夕方頃になると、空の景色と海岸の景色のコラボレーションでさらに会話が弾む。
二人は満足したように夕日とコラボした景色を見渡しながら、それぞれの家へと帰っていった。
夢奈と光葵は卵サンドのことは忘れ物かのように食べられることはなく、寂しく、取り残されてしまった。