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ぼっちーと オフライン  作者: あんころ(餅)
一の章、誰がその手を汚せといったか
10/24

[008] 確かめフ〔5〕

     〔5〕


 アルシンが自己の能力確認と並行して対処していた、もう一つの大きな問題があった。

 発見した村や街を観察し始めてすぐに気づいたのだが、現地住民の使用する言語が未知のものだったのだ。


 ある意味当然のことなのかもしれないが、アルシンの知る限りでは該当する言語に心当たりはなかった。日本語ではないし英語とも違う。スパニッシュでもロシアンでもないし、中国系でもない。とはいえ、アラビア語だのアフリカ諸部族語だのと言われても分かりはしないが。少なくとも文字の見た目すら記憶の中に該当するものはなかった。

 加えて難点であったのは、ゲーム時の舞台世界「アリアテラ」において現地文明の演出(だろう、おそらく)に用いられていた古代文明語や魔導言語といったものとも似たところがなかったのだ。もし今の状況がゲームの中だというのなら、少しくらいかするところがあっていいだろうと思うのだが……。どうやら、そう容易くは事態を把握させてくれないようだ。

 早期の住民接触を避け、ひとまず自身の側の準備に注力した理由の一つとしては、この言語問題があった。

 もし事前に察知せず無防備に接触してしまっていたらと考えると、恐ろしい。

 全くの未知の言語を手がかりすらなく学ばねばならないのかと当初は恐慌しかけたものだった。しかし、色々とアイテムや装備品を漁って試してみたところ、これぞと言うべき逸品を見出すことができた。


 その名も「深智の額冠」という頭部装備の宝冠系サークレットだ。

 森羅万象の真理を紐解くと謳われるこの至宝級(レリック)装備は、神代より永劫の時を見届けし「古竜の(まなこ)」を、世界因果の情報結晶たる「賢者の石」を触媒に宝珠化し、積層多重魔導回路を刻んだ神輝金(オリハルコン)製の宝冠に封ずることによって作り出される。数ある複合生産系魔化装備の中でも最高位の一品だ。

 とはいえ、戦闘能力的な補正はせいぜいINT(知力)ステータスや魔術抵抗力を底上げするといった程度に過ぎない。その真価は付与スキルにこそある。【看破】【解析】【翻訳】がほぼマスター値相当の高熟練度状態として行使可能となるのだ。

 この内、特にアルシンにとって重要であるのは三つ目の【翻訳】スキルだ。もし自前の能力として鍛えるのであれば「その言語」の【言語】スキルとなる分野なのだが、そうした言語系はほとんど鍛えられていない。使う機会が限られていたからだ。冒険、あるいは探索する秘境の中には、古代文明の遺跡とされる系統があり、そこに遺された石碑やら壁画やら古文書やらを読み解くに際して該当言語スキルもしくは【翻訳】装備が役立つことになる。しかし、たまにしか必要とされない割にはスキル値が高くないと意味の通じないことが多く、誤訳の結果トラップを作動させてしまうといった危険な事すらあったため、自前で言語スキルを鍛えるよりも翻訳エンチャント装備によって一時的に賄ってしまうプレイヤーが大半だった。(中にはスキル効果によらず言語体系そのものを解明してみせようとしたプレイヤーもいたらしいが、成果がどこまで上がったものかはアルシンの知るところになかった)

 なお、他の二つ、【看破】については自前で鍛えているプレイヤーが多くアルシンもその内の一人だったし、【解析】については生産系スキルを鍛えてあれば該当分野に関してはより詳しく解析することができるため頼るとしたら純戦闘系のプレイヤーが主だろう。

 また、【翻訳】に関しては、無理なく用意できる中級から上級程度までのエンチャントでは、特定言語に限定した効果となる。なになに地方語だの、なに時代古語だの、なに術理系統の魔導言語だの、といった具合だ。しかしこの「深智の額冠」だけは、最高位品と謳うだけあって対象を限定されない翻訳が可能な、デキるスーパーマルチ翻訳機さんだった。まぁそれだけ、作るのがえらい大変なわけだが。アルシンがこの装備を持てていたのも専攻する生産スキルが錬金術、次いで彫金という合致を見たことと、たまたま必要なだけ素材が手に入ったという偶然が重なって自作してみたゆえのもので、もし何か一つでもかけ違う点があったなら今手元に所持できてはいなかったろう。これに関しては幸運に恵まれたなと感謝するところだった。

 ただし、欠点として、装着行使時にMP(魔力)の消耗が激しい、という代償があった。そのため付けっぱなしで言語能力を完全代用というわけにはいかず、額冠自体はあくまで補助として用いながら己の頭を使った言語学習を進める必要があった。


 そう、この「深智の額冠」を装備して、偵察に派遣したイーグルゴーレムからの共有下視聴覚情報を改めて見聞きしてみたところ、なんと翻訳が通用したのだ。

 どういった理屈によるものかなぞ確かめようもなく謎現象ではあったものの(それとも、さすがの竜眼パワーとでも言ったところか?)、ともかく、現地住民の会話内容や看板に記された文字の意味をようやく理解することができるようになったのだ。

 それから数日かけて理解できた点は多い。

 真っ先に気づいたことの一つは、固有名詞は翻訳しようがないという点だった。

 例えば、近場の村落における朝の井戸端おばちゃん挨拶だと、こんな内容だ。

「おはよう! 今日はラクトゥッカの葉が瑞々しくて美味しそうよ」

「あらおはよう。そう? ならウチのアディクーラと少し交換しましょう」

 といった具合である。この後この二人は野菜をそれぞれ交換していたのだが、どうやら各家庭の菜園収穫物を物々交換することが日常茶飯事らしい(小さな村落では貨幣制度が浸透していないのも無理はないところだが、この点から現地の文明程度が推し量れる)。

 ちなみに、ラクトゥッカという野菜はどうやらレタスに似た葉物野菜であるようで、アディクーラの方は大根に似た根菜のようだった。アルシンとしてはそれぞれレタスもどきのダイコンもどきとしか呼ぶ気になれなかったが。

 またこの問題は各種生産スキルと鑑定能力にも影響していて、例えば現地の森に生える薬草類や木の実などを見た時、アルシンにはそれらの効能や成分がだいたい見て取れる。しかし、それが具体的にどんな名称であるものか、こればかりは分からない。自分一人であれば「あれ」の「それ」だので構わないわけだが、今後人里と関わり出せば他者と売買したり指し示したりといったこともあるだろう。その際に困りそうな問題点であった。(ゲーム時のアイテムとも全く同一ということがないようで、名称合致することは今のところなかった。よく似ているというのであれば多かったが)


 次に観察できたことは、現地の文明程度だ。

 地球のそれと比較すると、おおよそ中世後期から近世あたりの欧州様式に相当するようだった。この点はゲーム時の舞台世界「アリアテラ」とよく似ている。

 ただし、これもどうやらゲーム時と同じく魔術が存在し魔導技術の産する道具、装置、武装が一部では流通しているようで、その影響下にある文明文化の程度を地球のそれと比較することはあまり意味がない面も多そうだ。(銃火器より強力な遠隔攻撃方法があるかもしれないし、風呂や洗濯を必要とせず魔術で清潔を保てるかもしれないし、飛行機はなくとも飛竜に乗れたり空飛ぶ島があったりするかもしれない。そうした分だけ偏りと隔たりがあるだろうからだ)

 遠隔視点で見て取れた範囲では、街の外周には塀と堀があり、石材によって補強されている。よく見れば魔導刻印らしき回路模様も見受けられた。建造物は、庶民のそれは木材とレンガ、高級めいたものだと石造りだった。服装は縫製がおそらく手縫いが主だろう技術レベルだったが、大通りを行く人々には彩りの豊かな洒落っ気のある衣服もそれなりに見受けられた。このことから社会全般としては生活上の余裕が存在しているのだろうと推察できる。しかし同時、街外れの貧民層らしき者たちや小さな端の方の村人となると、単色で飾り気もなく擦り切れてボロボロの服を着ている者も多かった。こちらの点も併せて鑑みれば、現地社会の貧富の差と文明の恩恵に与ることのできる層の偏りから、倫理の程度とでも言うべきものが透けて見えた。おそらく教育制度は一般に普及していない。上流階級であればどうか分からないが、街ではともかく村々では文字を見かけることすらほとんどない。教育が制度化されていないのであれば、広く共有された倫理観念といったものが乏しく、教範がないというわけでもなかろうが(たとえば信教上の教えなど)個人ごとの偏りが大きいだろうと考えられる。つまりは貧者救済だの富の再配分だのといった全体共栄的な考えがあまり普及していないだろうということだ。これの何が重要かというと、要するに「弱者は見捨てられる」ということだ。自分の身は自分で守らなければならず、日々の糧を得られなければ飢えて死ぬ。それ自体は地球文明とて本質的には同じであったが、少なくとも現代日本の生活とはその程度が大きく違っていることだろう。

 倫理観や社会的余裕に関しては、もっと具体的に身の危険に迫るところがあった。街中での窃盗や暴力といった犯罪行為、そして野外での野盗山賊による襲撃行為だ。街中でのそれはまだしも路地裏や貧民層らしき場所に偏ったものであったが、野外の襲撃を見かけた数件においては、殺人も行われていた。

 これは最悪だった。予想はできていたものの……。だが、事前に確認できたこと自体は、幸いなのだろう。備えることができる。


 貨幣と商取引についても確認できた。

 貨幣は、円形の銅貨とその大きいもの、円形の銀貨と大きめの方形銀貨が使われていた。話の文脈からは金貨も存在しているようだが、実物を見ることはなかった。おそらく金貨は高額貨幣であり日常生活で用いられる範囲にないのだろう。

 これら銅貨銀貨だが、やはりゲーム時のそれとは異なっていた。そもそもゲーム時の貨幣「アーテラ」は貴金属貨ではなく魔力結晶貨であった。種類も単一で、数える単位は「A」、一枚で1Aだ。その象嵌は表に祈る乙女と静謐の泉、裏には剣持つ騎士と見つめる竜、そして側面は月桂冠に似た枝葉が彩られていた。基材となる魔力結晶の内部に微量のオリハルコンで魔導回路が刻まれており、『保存』と『耐磨』のエンチャントによって朽ちることなく、また『吸魔』と『蓄魔』も付与されることで広く大気中から魔力を吸収し蓄えて魔導回路の働きを自助維持していた。その際、余剰魔力が回路パターンに沿ってわずかずつ漏れ出すことで虹色のきらめきを内部から複雑に生じており、日差しの下でこそ目立たないものの暗がりなどでは綺麗なものだった。また、この細やかなきらめきまで含めて偽造することはとても難しく、真贋を判別することは容易だった(偽物の出回ることがあったというわけでもないが)。そしてこのアーテラ貨の最大の特徴は、一種の魔力電池としても利用することができるという点だった。例えば、ゲーム時には街の噴水の脇に設置された投入口へアーテラ貨を数枚入れることで、普段は大人しい噴水を派手に吹き上がらせるといった設備利用法などもあった(その際の動力源として投入した貨幣が消費されているという設定だった)。また、魔術行使などに際してその消費魔力を自前のMPではなくアーテラ貨に肩代わりさせるということも可能だった。これには様々な制約面があったものの(一日あたり自前MP総量と同額までしか使えないとかコスト比率がキツイため多用すると貧乏まっしぐらだとか)、いざという時の奥の手としてゲーム中盤頃にはよく使われていた。その貨幣MP代用を称して、マジックパワーならぬマネーパワーのMPだ、などとはよく言ったものだったか。その他、まれに魔化系生産の素材になったり、ホームなど居住施設の維持費に消費されたりもした。

 この貨幣の違いの何が重要かと言うと、アルシンの「所持金」についてだった。現在のアルシンの所持金は、ゲーム時と同じく七億と八千万ほどの「A」だったのだ。その出し入れにこそ支障はないものの、そうして手に出てくる物体は美しい魔力結晶の細工物たるアーテラ貨だった。せっかくの大金であったはずが、今の状況では使い先がない……

 つまりは、この現地においては無一文状態に等しいわけだ。街中へ訪れる前に、現地貨幣を稼ぎ出す術を確保しなくてはならない。

 なお、現地民の使っている銅貨銀貨の象嵌は、どうやら時の王権者やら偉人やらの横顔とその家門らしき紋章が表裏に用いられているようだった。もちろん知らない意匠であったが。貨幣の造形象嵌は、おそらく安価だろう小さな銅貨ほど簡素なもので、高額だろう大きめの銀貨となると細緻であった。象嵌されている人物も貨幣種ごとに違っており、高額貨幣ほど地位が高いなり逸話が凄いなりといった差があるのだろう。小額貨幣は庶民が磨り減るほど使い込むため、そこに応じているようだ。実際、あまりに磨り減ったり汚れすぎた銅貨などは、価値が低いものとして扱われるようで貧民層の者たちが手にしていることが多かった(そして商店主たちからは嫌がられながら使用されていた)。

 また、現地貨幣は同型のものであっても象嵌や材質純度に違いがあって、それは製造元の国家や時期の違いによるものらしかった。その違いによって特に銀貨以上の貨幣では“相場”の違いもあるようで、商人らしき人物たちの口から端聞こえた限りではそうした貨幣価値について熟知していることが商取引を行う上で当然のこととされているようだった(未熟な“半人前”を手厳しく安叩きしてやったというような自慢話はよく聞こえた)。これはつまり、全く知識のないアルシンが商人や商取引に関わることは危険であることを意味する。当面は身を遠ざけておいた方が無難だろう。


 街の出入りについても観察してみた。

 基本的には、いわゆる入市税とも呼ばれる通行税の類いが徴収されているようだった。その際、徒歩と背に負う荷物だけの者は簡単な手続きで安い額を、荷馬車を伴い「商品」を搬入する者たちは入念な検分のもと高めの額を支払っているようだ。

 また、何か身分証らしきものを示している者たちは、検分が簡単になったり税額が安かったりするようで、中でも特に何か割符のようなものを示した上で「街の中から出てきた」者たちが入り直す際には、税の徴収は行われていなかった。後者の者たちに関わる会話を追いかけてみたところ、街の中で住民や組織から依頼仕事を請け負った関係で出入りする分には、街に貢献する行為であることから一々の税がけは行わないらしい(口ぶりからはどうやら、受発注元で天引き処理されているようだ)。

 そしてこれが一番重要なことかもしれない点として、前述の「街の中で依頼を受けて出入りしている」者たちは、主に冒険者とか探索者とか呼ばれる連中だった。また、そうした者たちをまとめ上げて依頼仕事を仲介する組織が存在しているようで、「冒険者組合」や「探索互助会」などといった言葉が聞こえてきた。ただし、これらは略称であって、どうやら一つの同じ組織であるようなのだが口にする者によって微妙に異なる呼称が用いられたりしていた(中には「組の仕事で」といった言い回しすらあった)。

 広域秘境探索冒険者互助協同組合。もしゲーム時と同じ組織だとするなら、そんな正式名称であるはずだった。この地においてもどこまで同じかは定かでないが。しかし、冒険者や探索者と呼ばれるものは存在している。どこまでも、似通っているようで異なっていて、それでいてやはり似通ってもいる。なんなのだろうか、この半端な類似性は。もしもこのことに何らかの意味があるのだとしたら、それは……



 さて、これら会話観察は、ある程度接近して行う必要があった。とはいえ、民家の屋根に留まるなどといった行為を繰り返すには、見た目が猛禽類のイーグル型ゴーレムではさすがに目立つ。そのため、もっと小型でかわいく目立ちにくいスズメちゃん型ゴーレムを併用することにした。

 しかし、小型であるとその分飛行速度に劣り、また機体が小さいことから蓄積できる魔力容量の少なさによって連続稼働時間も短い。それではろくに役目を果たせない。

 この欠点を補うため、観測目標点付近まではイーグル型に掴んで運ばせることにした。長所短所の異なる機体を組み合わせて活用する、この案自体は素晴らしいものだった。ただ、その際の絵面が問題で……

「どう見ても餌食になっています。本当にありがとうございました」

 思わずそう呟きを漏らさざるを得ないアルシンだった。

 鳥類が小物を掴んで運ぶとしたら、かぎ爪かくちばしくらいしかないわけで、そして長時間持ち運ぶのならかぎ爪の方が向いているわけで。いかにミスリル製ゴーレムといえど造形がリアル志向であることも手伝って、猛禽にわし掴みされるスズメちゃんの姿は哀愁を誘うものがあったのだ……。どーなどーな。



 そしてここまで五日かけて言語と俗習慣の観察を進めた。結果、額冠の翻訳効果を受けていない状態でも、日常的会話ならほぼ理解できるようになった。

 異常な学習速度と理解力だった。

 繰り返しになるがアルシンの「中身」は凡才だったのだ。いくらスキルや装備の恩恵を様々に受けているといっても、未知の言語を五日で身につけるなど、飛躍しすぎている。

 さらに自身の内を検めてみたところ、「この現地語」の言語スキルが凄まじい勢いで熟練度上昇しているらしき感触があった。勢いよく上がること自体はスキル値が低い内なら起こりうる現象ではあったが、それにしたってこの勢いはもりもりと上昇しすぎだった。そもそもがいつの間にスキル枠を習得したというのか。

 また、並行して行っていた他の能力確認においても、スキル熟練度の上昇が自身でしっかり分かる程の成長を起こしていた。こちらもゲーム時と比べたらおかしいとしか言えない上がり幅で、長年使いこんだ高熟練度帯のスキル値は本来、二ヶ月だの半年だの経ってから見てみたらようやく目で見て分かるほどの数値が動いてました、といった渋さだったのだ。それが特段強敵と死闘を演じたというわけもなくわずか数日で上昇の動きを見せるなど、何の冗談か。あるいはもしこの勢いのまま何年と過ごしたら、いったいどこの天頂まで駆け上ってしまうというのか。

 この異様な、理解力と成長力。今の「アルシン」の身となったことで起こった事態であることは間違いない。これが意味するところとは、つまり。その考え至りにアルシンは、震える声で己へ告げる。

「つまり……。頭の中まで改造済みってこと、か」

 予感はあったことだ。認めたくはなかったが。だがこうまで証拠が出揃ってしまっては、もはや向き合わざるを得まい。それゆえの、一種の宣言であった。言葉は形を定める。覚悟を求めるのであれば、そのための言葉を自身であれ口に出して聞かせた方がいい。


 己がどうなってしまったのか。その推測にまた一歩定まるものがあり。

 そしてまた、日数が経ったことによって次の段階へと確認を進められることがある。アルシンの身体、その生体が()()()()()()()の、実験だった。

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