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君の事なんて  作者:
19/65

挑戦

 柏木さんの横に座った橋田さんは飲み物をオーダーし、話し始めようとした。


「……うーん……、ちょっと待って! 何か面接みたいで嫌だな……。 柏木、あっち座って!」


 そう言って柏木さんを私の横へ移動する様に言った。

 私の前へ座り直した橋田さんは、


「これでよし!」


 と、笑って話し始めた。


「今回は引き受けてもらってごめんね。 私が仕事を変わっちゃって、練習に参加できなくなったの。 基本、火曜日と、木曜日の週2回、木曜日は体育館の予約が取れたら……だけど……。 小学校の体育館借りてやってるんだけどね……。 時間はね、19時から21時までの2時間。 けどね! この人たちのバスケって同好会みたいなのだからマネージャーなしでもやっていけるの!」


 そう言って柏木さんをチラッと見た……。


「いや、いてくれた方がいいでしょ……!」


 橋田さんの言葉に焦っていた……。



「甘えだよーー! こんな甘ちゃんの奴らに付き合ってもらっていいのーー?」



「みんな、橋田には感謝してますよ!!」



「さぁ、どうだかーー? けどね、いい奴ばっかりだから大丈夫! それは保証する! それにね、永井さんの事優先でもいいから。 仕事はもちろん、プライベートも!」


 橋田さんと柏木さんの掛け合いに仲がいいのがわかる。

 凄くいい関係を築けてるんだなぁ……。



「だから、いつでも辞めていいから!」



「それに関しては俺もそう思う……。 続けられるだけでいいよ」


 あんまり負担がない様に考えてくれている様だった。



「わかりました。 せっかくだから、楽しんでやってみます」



「ほんと、無理しなくていいからね! 野郎どもにはちゃんと言っておくから」


 頼もしい橋田さんの後を私が同じ様にできる訳はないけれど、やるだけやってみようと思った。


 橋田さんと柏木さんやバスケのメンバーのほとんどが大学時代の友達らしく、大学時代のバスケ部メンバーでこのチームは構成されているらしい。

 橋田さんも元バスケ部で大学でバスケは辞めてしまったのだが、このチームを作るにあたって橋田さんに相談していたらしくその延長でマネージャーもやってもらっていたみたいだった。

 柏木さんや他にも元バスケ部出身じゃない人もいるらしく、柏木さんはバスケ部だった人の友達でよく一緒に居たところ遊びでバスケが始まって一緒に混ざってやってた……くらいの経験しかなかったらしい。


 マネージャーの仕事をある程度教えてもらい、一度、一緒にやってみてくれる事になった。


「柏木、あと話しておくから仕事に戻っていいよーー」



「え? 俺なしで大丈夫?」



「全然問題ありませんーー」



「じゃあ、会社戻るわーー。 永井さん、また連絡するね」


 そう言って会社に戻って行った。

 橋田さんが話しやすい人でよかった……。

 二人でも話すの大丈夫だ……。



「わからない事、聞いてね。 あ、連絡先、教えてもらっとこうか?」


 私たちは連絡先を交換した。

 私もその方が安心だ……。

 絶対聞かずにできるとは思えない……。



「柏木とはどこで知り合ったのーー?」


 柏木さんが新入社員で入ってきた会社だというと、すぐにわかってくれた。



「あーー、柏木、すぐ辞めたとこだよね?」



「あ……、そうですね。 うちの会社、しんどいのか辞める人少なくないんです……」



「柏木、しんどくて辞めたんじゃないと思うよ。 辞める時、そんな事言ってなかったよ」


 そうだったんだ……。

 ずっと、しんどくてだと思ってた……。

 何で辞めちゃったんだろう……。

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