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いのち/ひかり
いのち
わたしの一歩は
きみには、七歩
年下の癖に
どんどん追い越して
どんどん老い越して
きみは先へ先へ行ってしまう
哀しいけれど
それも愛しい
大好きだよ
きみの一週間は
わたしの、一日
だから
たくさん愛するよ
最期まできみが幸せでいられるように
ひかり
まんまるい寝相が
だんだん伸びて
たまに、ちろっと舌が出て
ああ、暖かくなったな
なんて知る
きみは喋らない
でも、色々教えてくれる
おでこに花びらいっぱいつけて
春告げの鳥に負けないように声を上げて
遠くにお花見、疲れてぐったり、花なんてしらんぷり
自由きままに春を楽しんでいるきみ
きっと春の日差しより
あったかい
ひかり
愛犬に寄せて