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灯の在り処。  作者: 咲留
紅一点だからって逆ハーレムになるとは限らない
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何がなんだかいまいちわかっていない様子の平助さんだったけど、私に竹刀を渡してくれた。


どどど…どうしよう!?

こういう人達って、何とか流みたいに流派とかあるんだよね?


しかも相手は天才剣士とか言われる沖田さん。

竹刀でも殺られそうなのはきのせいでしょうか?



「沖田さん、やっぱり私経験ないし止めぎゃぉぉぉ!?」


「なーに、ちょっと竹刀でやるだけだから猫さんでも大丈夫だよ」



人の話を最後まで聞いてぇぇ!!

話の途中なのに私に向かって竹刀振り下ろすか!?


しかもちょっと竹刀でやる……竹刀で殺っちゃうんですか!!?


反射的に腕が動き、持っていた竹刀で振り下ろされた沖田さんの竹刀を受ける。


私が防げてるということは、大分手加減してくれているのだと……思いたいんだけど。

徐々に目がマジになってるのは気のせい?


寒気がした私は、あまり力を入れてない沖田さんの竹刀を振り払い、その足で一歩後ろに引いた。


怖ぇぇぇ!!!

沖田さんなんかモード入ってるぅぅ!?え、何故?私が振り払って避けたから?

と、考えながら竹刀を構えようとしたら、あれ?何か視界が沖田さんから空に変わってるんだけど!?


慣れない着物で動いたものだから、そのせいでどうやら私はバランスを崩したらしい。

このままじゃあ原田さんみたいになるぅぅぅ!


………って、あれ?なってない?背中に衝撃がない。でも視界は空のまま。

つまり、誰かが私を支えてくれたんだ。



「大丈夫?結菜ちゃん」



原田さぁぁぁぁん!!

いつ復活したのかは知らないけど、ありがとうごめんなさい!


倒れそうになった私を支えてくれたのは原田さんで、爽やかな笑顔で私の顔を覗きこむのはさながら王子



「礼なら結菜ちゃんの体ぐへばぁっ!」



様だと一瞬でも思った私消えろぉぉぉ!!

王子は王子でも、破廉恥な王子様に私の拳‥ではなく。



「猫さんに簡単に触れないでくださいよー。僕の猫にするんですから」



沖田さんの一撃が炸裂したぁぁ!?


原田さんってこういうキャラなの?そうなの?

ほっとこうとも思ったけれど、倒れそうになった私を支えてくれたから…。


立ち上がった私と対照的に再び倒れた原田さんに向かって。

アーメン。どうか成仏してください。

ポク、ポク、ポク、チーン。



「おっ!俺も手伝うぜ」


「本当ですか?」



永倉さんが私の隣に来て、一緒に手を合わせる。

二人のパワーで原田さんの魂よ成仏したまへ!



「あの、…何すかこの光景」


「さあ?面白いなあ猫さんは」



ぬぅおぉぉぉ!!と念じていれば、原田さんの体がピクッと反応して



「いい加減にしろやぁぁぁあ!!糞新八!待ちやがれ!!」



破廉恥王子、原田左之助復活ぅぅぅ!?

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