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灯の在り処。  作者: 咲留
紅一点だからって逆ハーレムになるとは限らない
16/19

7

沖田さんに連れられ庭に出れば、そこには平助さんともう二人知らない人がいる。



「永倉さん、原田さんこれが猫さんですよ~」


「じゃなくて安藤結菜です」



ほわほわとした口調で沖田さんが猫だなんて紹介するもんだから、私は直ぐに名前を言った。

どうやらこの二人組、永倉さんと原田さんというらしい。


左側の人は背が高くてフェロモンが目に見えそうな色っぽい兄ちゃん。

右側の人は筋肉質っぽい感じで肌がどちらかといえば黒い。スーツ着てたらヤクザもんに見える…って失礼だな。


年齢は多分、私よりも上。

沖田さんや平助さんよりも上だと思う。



「結菜って名前あるし、どう見ても人間だろ。土方さんが野良猫なんていうもんだから、本当の猫かと思ったぜ?」


「なんで猫さんなんだ?」



フェロモン兄ちゃん…!

人間って言ってくれてありがとう!なんでこんなに感動するか知らないけど、泣きそうだよ!

ヤクザ…っぽい人が沖田さんに尋ねれば、沖田さんは当たり前かのように言う。



「だって、猫っぽくないですか?」



だからどこをどう見たら猫っぽいのぉぉぉ!?

ニャーッて言ってその綺麗な顔を引っ掻くぞ!



「よくわかんねぇけど。俺、原田左之助(はらださのすけ)ってんだ。

普通にいい女だし、どうだい今晩俺に抱かれぐほぉっ」



破廉恥な君にアッパー炸裂ぅぅぅぅ!!

破廉恥な発言、行動に耐性がない故に思わず手が出ちゃうんです。私。


フェロモン兄ちゃんこと原田さんはまともに私のアッパーをくらってしまい、綺麗に仰向けに倒れた。



「ぎゃはははは!女に殴られるたぁ、お前も駄目だな!

俺は永倉新八(ながくらしんぱち)。心配しなくても、あいつみたいに言わねえから」



ヤクザこと永倉さんは、原田さんを指差して笑いながら自己紹介をしてくれる。

見た目は怖いけど、絶対永倉さんの方が常識人だ。



「結菜さんって俺の名前知ってましたっけ?」



永倉さんの自己紹介が終わったところで、平助さんが尋ねてきた。

ちなみに永倉さんはというと、今だに仰向けになって倒れている原田さんを木の棒でつついている。



「知ってますよ!平助さんですよね」


「ああ、そういえば土方さんが俺の名前呼んでたっすね。ちなみに藤堂平助(とうどうへいすけ)っす」



藤堂平助さんかあ。同い年くらいだろうし、平助さんのままでいいかな?



「じゃあ勝負しようか。平助!猫さんに竹刀貸してあげて」



スマイル全開沖田さん!?やっぱり‥勝負する気満々なんですね。

剣道なんてやったことないし、喧嘩でも使用したことはない。

というか、喧嘩はいつも武器のような物なんて使わなかった。

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