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灯の在り処。  作者: 咲留
紅一点だからって逆ハーレムになるとは限らない
15/19

6

「猫さん僕達と遊びましょー!」



犯人は可愛らしく言う沖田総司でした!!


今の私はなんとも滑稽で、間抜けな体制をしているだろう。

正座をしていた状態で後ろから沖田さんに飛び付かれ、額が畳に付くほど前屈みになっている。

……なんちゅーことにぃぃぃ!?



「こら総司!こいつが潰れるだろーが!」


「あ。ごめんね猫さん」



土方さんに言われ私から退く沖田さん。

いたたた…。絶対額に畳の跡ついたよ!


安藤早太郎に会ってみたいだけなのに、どうしてこうなる?私。

しかも沖田さんまで猫とか言っちゃってるし!



「ちなみに何して遊ぶんですか?」


「んー?何しよう」



決まってないんかぃぃぃ!!


眉毛をハの字にして首を傾げ考える沖田さん。

その仕草と表情が可愛すぎてちくしょう怒れねぇぇぇぇ!!!



「まあいいや。とりあえず猫さん外行こう」


「だから猫じゃな…猫でいいです」



猫でいいからそんな切ない顔むけないでぇぇぇ!


結局沖田さんのペースに乗せられ、何かをして遊ぶことに。

そうと決まれば沖田さんはにこにこ笑顔に戻り、私の腕を引っ張る。

慣れない着物のせいで動きが鈍いわけで‥。



「ちょっ‥こけ、こける」



大股は出来ないし、軽快に歩く沖田さんのペースにも上手くついていけない。

着物を着ている女の人って、どうやって生活してんの!?



「あ!猫さんって竹刀使える?」



私の様子など気にせず、沖田さんが質問してくる。

…竹刀は扱ったことないなあ。

喧嘩でたまにバットを使ってくる奴は何人かいたけど、そういえば竹刀はなかったっけ。


竹刀……使いたい!!



「使ったことないけど、使ってみたいです!」


「じゃあ決まり。僕と勝負しよう」


「はい…え!?」



沖田さん…人の話聞いてました?

なんで竹刀使ったことない、しかも一輪の花の如く美しく、か弱い乙女にいきなり勝負しようとか言えちゃうの!?

って私気持ち悪いわ!!


てっきり素振りとかそんな感じだと思っていたんだけど…。


あ、そうか。沖田さんは私を猫扱いしてるんだ。

女だと思っていれば竹刀とか勝負とかそんなこと聞いてこないもんね!

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