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灯の在り処。  作者: 咲留
目を閉じたらあら不思議!
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夏にしては珍しく涼しくなった今日。

大学が終わった私は一人、おしゃれなカフェでアイスミルクティーを飲んでいた。

昨晩久しぶりに高校時代の友達から連絡があり、待ち合わせをしている。



「も~結菜(ゆな)に話したいこといっぱいあるの!」



それが彼女の第一声だった。

多分また旅行にでも行っていたんだと思う。新選組関連の地に。


ファンデーションの鏡を見ながら胸のあたりまである長さの髪を整える。

今日の服装は水色のワンピースに白のブラウス。


ふっふっふ…。完璧な清楚系女子だ。

さあ!私をナンパしてもいいんだぜ!


と、何気に待ち構えているのだけれど、周りは女の子同士かカップルのお客さんばかりだ。

お店のチョイス間違えたぁぁぁぁ!!!



「結菜ー!おまた…何頭抱えてんの?」


「あ、美幸(みゆき)。いやなんでもない…。久しぶり」


「本当!久しぶりだねぇ~!」



私が頭を抱えたタイミングで相変わらずテンションの高い美幸がやってきた。

金髪のロングヘアは綺麗に巻かれていて、メイクも人一倍濃い彼女は高校時代とほとんど変わらずギャルだった。


美幸は私の前に座るとさっそく店員さんを呼び、私と同じミルクティーを頼んだ。



「はいこれ、お土産!」



がさごそと鞄を探り、出てきたのは小さな紙袋だった。

この大きさは恐らくキーホルダーだろう。


前回は新選組の人の名前が書かれた扇子、さらにその前は誠と書かれた提灯の形をした飾り物だった。



「今回はどこに行って来たの?」


「今回は定番の京都だよ!

はい問題~!一般的に新選組が有名になったと言われる事件は何でしょうか!」


「うわ出た!美幸の突然の新選組クイズ…」



ニコニコと可愛い笑顔で私の答えを待つ美幸。

彼女は私が正解そしようがしなかろうが関係ない。ただ語りたいだけなのだ。


でも今回は難易度低目だな。高校時代から話を聞かされている私には結構簡単な問題だ。

…まあ、歴史の教科書にも書かれるくらいのものだからね。



「池田屋事件」


「せいか~い!さっすが結菜だね!

私今回も一人旅だったんだけど壬生寺で会ったお姉さんと意気投合しちゃってさ、池田屋事件で亡くなった隊士さんについて語ってきたの」


「亡くなった人…」



またマイナーな感じの…っていうか本当に誰とでも仲良くなるな。尊敬するよ本当に。

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