囲まれた・・・
「して、その後はどうだ?」
「はっ、〔能力確認〕の強い抵抗力を得ていて確認は無理でした。」
「ほぅ。」
「話による所レベル的には変化無し、そのまま職業昇華している模様。その際にスキルが増えているのでしょう。」
「なるほどの。」
「初のダンジョンで4匹の魔獣を手に入れました。重ね月の魔力に合わせて生れ落ちた物でしょう。後に、強力な物となりましょう。」
「むぅ。」
「姫の先導で作り出しました「エンジン」と言うものが汎用性の富む物と理解されました。今後、復旧作業に拍車をかけそうです。」
「むむぅ。早くも効果を出しているか?予想以上だな。危ういのぅ。」
「はい。今、商人が来ておりませんが、あれらを目にした目利きの者が居たら・・・」
「最悪、早くもまた戦争だな?」
「対処せねばなぁ?」
本日は、この国の騎士団に捕まり、戦闘訓練を強制的に受けてます。
王様から下りたものだった様で、連れて行かれたときは何かと思いましたよ。
説明ないんだもん。
俺が作った物が(作らせたものだよね)汎用性が高すぎる。
どこの国でも通用する技術であり、今迄に他に無い技術とこの世界ではなるとの事で、自分の身もちゃんと守りとのことらしい。
レベルは倒さないと上がらない様だがスキルは使う事で上がっていく。
スキルが上がれば抵抗力もできるし、関連する能力も上がるそうだ。
とはいえ、咄嗟にしてしまう攻撃は、得意な物になる。
ダンジョンばかりでは得意な物しか強化できないと言った弊害もある訳だ。
姫から説明受けるまで混乱状態でしたよ。まったく・・
いずれ、エンジンつきの物は国外に出る。
世に出してしまった時点でもちろんそれは有り得る事だ。
守る為に、付き合う為に、富む為に必要になってくる事はあるだろう。
タイミングは王族がかかわってるから、向こうが折を見て出すことだろう。
発案先の俺が弱い状態だと、攫われる可能性を見出したのであろうと踏んでいる。
んで、只今、再び研究所です。
「ぷはぁ、作ってて良かったはちみつレモン。」
一息入れるに、解かして飲んでる訳です。
「戦争の対抗手段も考えろって、そこまで大げさな物を作ったつもりはなかったんだけどなぁ。」
「自覚なかったんですね。」
「だって、俺の居た世界ではもっと威力のあるエンジンが有るんだし・・・。
さらに、効率は微妙でも小回りの利く物が有るからさぁ。」
「?どうして、そっちでなかったんですか?」
「再現できても、その為にしなきゃいけない事が多いから。
そうなると理解して貰うまでも時間かかるしね。」
「これだと必要なのは魔力のみ。使い易いのは確かですね。」
「そそ、だからこそ使えると思ったんだよ。
それが仇になるとはねぇ。
足踏み式の道具とかに方が良かったか?」
「方式が変わるだけなら一緒ではないですか?」
「でしょうね。」
「いっそ、戦車でも作っちゃうかな?エンジンあるんだし・・・」
「戦車?」
「うん、こっちで乗り物自体は馬車とかしかないんだよね?」
「はい。」
「攻撃方法は魔法が主?」
「戦争ならそうですね。」
「空に向かって打ったらどのくらい飛ぶんだろ?」
「魔獣使いが居ればまだしも普通上に向けませんが?」
「んじゃ、飛行機・・・は、無理か・・気球を作るのが良いかもなぁ?」
「気球?」
「空飛ぶ・・・・船?みたいなものか?上からの攻撃に慣れてないってことだろ?」
「そうですね。で、戦車とは?」
「戦争用の車。先に気球の方が良いかもな。火の魔法あれば作れるだろうし。」
研究員の人と話しをする。
乗り物くらいとも思うが、銃も含めて兵器を作る気は無い。
いたちごっこになるのが目に見える。
他所で生み出されれば対抗手段として必要になる可能性も高いが、現状の文明では魔法優先だと思う。
はぁ、エンジン一つでどうしてここまで・・
めんどいよぅ~~~~~。
失敗したなぁ、自分の身の安全とくればやるしかないんだが・・・
7/13 微訂正追記