そのコンビニには、裏の顔がある
掲載日:2026/08/08
先代が亡くなったそうだ。
コンビニエンスストアとかゆうたら、年中無休が当たり前で、朝の早よから、夜遅くまで、って、これはセブン・イレブンだけか? とにかく、休まず営業する店らしいやんか。それやのに、酒屋がコンビニエンスストアになってすぐに臨時休業って、皮肉なことやね。
先代というか、私にとっては酒屋の大将なんやけど、お世話になった人なんで、葬儀に参加した。式のもろもろが終わって、会食のとき、大将の遺影の前で手を合わせて、升とコップの角打ちスタイルで献杯をさせてもらった。
後ろから、角打ちの元常連客だった誰やらに冷やかされた。
「大将も、あんたについでもらうんが一番嬉しかろ」
この人らは町工場の元工員よ。ほんと、よう来てくれた。夏なんか、汗と油と埃でドロドロになっとったよね。そらあ、そうよね。あんな、クソ暑いところで、溶接とかしよるんやけ。仕事終わったら、酒屋に直行。毎日のように来て、私がノースリーブで酒をつぐのをエロい目で見よったね。懐かしいよね、大将。
この人らもそうやけど、大将も私も北九州工業地帯を支えとったんやね。
「お疲れ様。ゆっくりお休みください」




