第八話 隼
一応年齢順でキル家を書いておきます。
長男 キル・タイム
次男 キル・ブラック
三男 キル・パニック
長女 キル・ハート
四男 キル・ニャン太
次女 キル・スター
五男 キル・デルム
六男 キル・ライル
七男 キル・パワー
三女 キル・ツバキ
八男 キル・デンジャ
九男 キル・アストラ
四女 キル・アイナ
ライルとタイムは睨み合ったまま、片手で攻撃を構えた。ライルはドクロのキーホルダーのついた杖を出した。一触即発、どちらもが攻撃を繰り出しそうな空気を切り裂くように誰かが二人の間に飛び込んできた。
周りが煙に包まれた。その中からは、髪の毛にパーマがかかり、パーカーを来ている爽やかな男が現れた。
「敵は六人か…」
瞬間パーカー男はツバキに走って近づいた。全てが突然すぎて、誰も動けずにいた。
動こうとした時には、パーカー男はツバキの目の前に近寄っていた。
「ツバキちゃんか…」
突然、パーカー男は口頭に腕を回して、ツバキにキスをした。
「…待ちやがれぇぇぇ!!」
兄弟全員がショックで叫んだ。だが、瞬間異常に気づいた。呼吸が出来ていない。慌てて鼻で呼吸していた。
タイムが『時間停止』でパーカー男の背後に行って、髪の毛を掴んで無理やり離した。
「お前…俺の妹に何を…してる…?」
ブチ切れて呼吸が荒くなったタイムが背負い投げをした。だが、パーカー男は一回転して着地した。
「キル家長男もそんなもんか。」
そう言った瞬間、タイムとツバキは倒れた。そのまま二人はピクリとも動かず、目は白目をむいていた。
「タイム兄ちゃん!ツバキ!」
パニックが近づいて戦おうとしたが、ライルがそれを止めた。
「やめろ、罠に決まってる。あの男、頭がないように見えて相当やるぞ…いや、なんなら頭がないのはこちらの方か…」
何かに気づいたかのようにライルは言った。
「頭がない?どういうことだ?」
「あの倒れた二人、呼吸すらせずにしかもピクリともしていない。それに、あいつのキス。あいつの能力は『吐息が触れたものを溶かす能力』といった所か…」
「溶かすってまさか…」
嫌な考えが頭を巡った。キス…人工呼吸…そう、あいつは酸素をツバキに強制的に吸わせ、その酸素が脳にわたって溶けた…
「で…でもタイムは…?」
「タイムの場合あのパーカー男がここに来てから時間が経っていた。だから奴の息が近くに充満していた。それを吸ってしまった。」
「実質、近づいたら死ってことか…!」
「なら俺の能力が最適だろ。」
そう言ってパニックは杖を出した。
「『パニック』!」
そう、パニックの能力は相手をパニック状態にする能力。パニックになってしまえば相手は冷静でいられないどころか、呼吸なんて出来やしない。
「ぁぁぁっぐぁぁ…!」
のたうち回るパーカー男に油断して、パニックは近づこうとした。だが、数メートル近くまで進んだ時、二人の人物が上空で激突した。
一人はパーカー男の仲間と思われる人物、そしてもう一人は…
「隼…!?」
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