表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/54

第九話『初めての依頼』

ごめん今日も短いです。次は次はきちんと書くから!短かった分まできちんと書くから!


追伸:

大変恐縮なのですが、来週まで忙しいから更新不定期になります。

2日に一回は更新できるように頑張ります。

「何をしてるのよあなた達は……」

「ごめんやん……」

「ごめんなさい……」


 騒ぎを聞きつけたマリアにより僕たちは再び応接室へと戻されていた。


 マリアは先ほどのバニーガール姿ではなく女性用のスーツを着て僕達の前で腕を組んでいる。


 まぁ、今更服装に突っ込むつもりはないが、ただその……


「ブラジャー付ける意味あるの?」


 はち切れそうな白いシャツの胸元から紫色のブラジャーが透けて見えてしまっている。


「いやん、マコトちゃんのエッチー!」


 マリアはわざとらしく筋肉で破裂しそうな胸元を隠し悶えだす。


「うわぁ……」

 

 別に好きな服装をするのは何とも思わないが、せめてサイズくらいは合ったものを着て欲しいものだ。


「ぶ、あはは!」


 そんな僕たちを見てパーカー君が爆笑する。


「もしかして下も……」

「おっと……マコトさんそれ以上はまずそうやと思う」


 まずい、嫌な想像をしてしまった。

 最悪の光景が脳裏に浮かびあがり僕とパーカー君は蒼白とする。


「もう失礼ね!っていうかマコトちゃんが記憶喪失だって知らなかったのね"パーカー君"は」

「まだその呼び方なの!!?」


 マリアのからかいにパーカー君は律儀に反応する。

 きっとこういう反応をするからずっといじられているのだろう。


「このまま受注版に戻してもまた騒ぎそうだし……仕方ないから私から一つクエストを出してあげるわ」


 マリアは少し考える素振りを見せると、机の引き出しから一枚の依頼書を取り出した。



〜〜〜



「星屑の樹海の環境調査?」


 マリアから渡された依頼書をパーカー君は読み上げる。


「ほしくずのじゅかい?」


 ふむ、聞き覚えがないな。

 そもそも環境調査って何すればいいんだ?


「星屑の樹海はレベルが低くて人間に無害なモンスターが集まる樹海の事よ」

「兎系のモンスターがいっぱい居るから探索者だけじゃなくて一般の人にも人気なスポットなんよ。ほらこれが写真」


 パーカー君が手に持っている小さな端末で写真を見せてくれる。

 端末の画面には木が生い茂り奇麗な小川が流れている心地のよさそうな自然が映っていた。


「へぇ~、それで何の調査をするの?」


 聞いた感じだとあまり危険は無さそうだし一体この場所に何があると言うのだろうか。


「ここ数か月で兎系モンスターたちの目撃情報が著しく低下しててね。今回は兎減少の解決、または手がかりの捜索をお願いするわ。もしかしたら密猟されてるかもしれないし早めに解決しておきたいの、騎士団の方から小言を言われる前にね」


 どうやら兎たちが不自然に数を減らしているらしい。

 密猟なんて単語が出てくるなんて、あまり穏やかではなさそうだ。


「はぁぁ?あの可愛い兎ちゃんたちがどこの馬の骨ともわからん輩に密猟されとるやって!?」

 

 その話を聞いたパーカー君は青筋を立てて怒りを露わにする。


「もしかしたらの話よ。もしかしたら!落ち着きなさい、ほら」

「むぎゅぅ……!」


 そんなパーカー君にマリアは釘を刺す。

 そしてハグをする。


 ……ハグは必要だったのだろうか?


「僕はこのクエスト受けても良いよ」


 環境の調査ならモンスターの討伐よりは簡単そうだ。

 最初の依頼だし、これくらいが丁度良さそうだ。


「よし!それじゃ決まりで!」


 パーカー君が依頼書をマリアに渡すとマリアはゴツゴツと煌めいた端末を取り出した。


「それは何をしてるの?」

「ん?あぁ、これで依頼書の受注状況を更新してるのよ。これで依頼がブッキングすることもないし万が一の事があっても救出がスムーズになるのよ」


 そう説明すると、マリアはデコレーションされた端末の画面を見せてくれる。

 アクセサリーをつけすぎたのか机に置くとデコレーションの凹凸端末はでグラグラと小刻みに揺れていた。


 あれで殴られたらモンスターでも結構なダメージを負うのではないだろうか。


「はい、受注完了よ」


 マリアが受注の完了を宣言する。


「それでこれからどうするの?」

「とりあえず現場に行ってみようかな。まずは見てみないと始まらんし」


 これからどうするかパーカー君と計画を考える。


「私が送ってあげてもいいわよ?」


 するとマリアがそんな提案をしてきた。


 振り返るとマリアは拳を構えていた。

 その構えには見覚えがあった。


「それって病院の時の……」


 確か『破間』だったかな。

 急に殴られたかと思ったら景色が変わってたのを覚えているが、あれは心臓に悪いと思う。


「いや、歩いて行こかな。マコトさんとブラブラしながら行ってくる」


 パーカー君は苦笑しながらその提案を断る。

 ファインプレイである。


 さて、今の僕にとっては初めての依頼だ。

 意識を切り替える。


 とりあえず足を引っ張らないことを目標に頑張るとしよう。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ