7.湯気さんと白い光はお友達
熱い・・・風呂場はちょっとしたサウナのような暑さだった。久々の大きなお風呂、お湯の温度が高いせいなのか風呂場には湯気が立ちこめている。
一人暮らしになってからはバストイレ一緒だったこともあって湯船につかることがなかった。
さやかさんにご飯の支度をするからとお風呂に先行ってきてといわれていまにいたる。それにしてもやはり金持ちの家はすごい。お風呂だけでも一人暮らしのワンルームくらい・・。湯船は檜っぽいし。
洗い場で体を洗い、お湯につかる。やっぱり湯船で手足が伸ばせるのはでかい。それにしても湯気がすごい、湯船が広いせいもあって端まで全然見えないさすがに熱いからと周りを見渡していると正面に小窓があるのに気づいた。立ち上がり湯船を歩き小窓を開け外を見る。外はすっかり夜だった。気持ちいいぐらいに涼しい風が入り込む。すると段々と湯気が薄くなっていき・・・浴槽の陰に人影が見えた。
「あれ~さやか~入ってたの~?」
「はいってたなら声かけてよ~お酒一緒に飲む~?」
そう言って近づいてきたのは・・・
「だれ!・・ですか?」
立ち込めた湯気でシルエットしか分からないけど
まさにボンキュッポンの女性だった。
ガラっと
突然お風呂の戸が開く。
「はる姉が入ってたのすっかり忘れてた!はる姉またお酒飲んで溺れてたりしない・・よ・・ね・・」
さやかさんと目が合う。何というのだろうまるで生き別れの兄弟に出会ったかのように彼女はそこで固まっていた。
ガシャッ!!勢いよく扉が閉まる。
「ごめんなさい大山君、そこにいるはる姉に早く出るように言っといて!あと何も見てないから!」
ドタバタ足音を立てながら彼女は遠くへ消えた。
「で~君誰~?変態さん?」
「あっえっ!今日からここに住まわせていただく、さやかさんのゲームのパートナーです!
すみません!入ってたのきづかなくて!
俺、すぐ出ますから!ゆっくりしててください!あっでもさやかさんが、早く出てって言ってました!」
「それじゃあ!俺湯気で何も見えてないですから!!」
「ちょっとお~そんなに急がなくてもいーじゃない~」
颯爽と浴槽から出ようとする足に抱きつかれる。
や、柔らかい...これが本物...
「さやかがあんなに嬉しそうなの~久々に見た~大山君もしかして彼氏?」
ガラっと再びお風呂ドアが開く。
「はるか!またお風呂でお酒飲んでるんだって!早くでてきな...さ......」
「.........大山君も男の子ね...」
「何も見てないからー!!」
ドアは又勢いよく閉じられ、出ていってまった。俺はこの状況をどうしたらいいのだろう。というかお姉さんが2人いたとは…顔そっくりだし。
「んーよく分からないけど、さやかをよろしくね~」
「私はまだ飲むから~先出ていーよ~」
柔らかい感覚が足から離れる。
「ありがとうございます!じゃあお先に!」
「あーちょっとー」
「はい?」
「元気なことはいいことだよ」
トホホ…
さっきのはラッキーだったが、恥ずかしい!!
本当に疲れる一日だ。服を入れてたロッカーに元々着てた服はなく、一着の浴衣がそこにあった。
「下着…仕方ない。後でコンビニ行こう...」
お風呂を後にし、リビングへ戻る。
そこにはさっき現れたさやかさんのお姉さんがいた。
「さっきは、はる姉がごめんねー」
「私はさやかとはるかの姉のなつきよはるかとは双子なの」
「さやかから制服つくるようの採寸しといてって頼まれたんだーさやかは夜ご飯作ってるから」
「それとさっきは!な、なんも見てないからね?」
「とりあえず採寸するからこっち来て~」
メジャーで肩幅と、身長を測ってもらう。
「175cmか結構身長高いね~」
「あと腰丈も測るねー......」
「………さやかも、どじだね」
「ごめんね、おとうさんのならあるけど...」
「なんか…すみません…」
「コンビニ行こうか」
どうやら、家の裏にコンビニがあるらしくお姉さんに案内されながら、コンビニへ行き下着を買う。最近のコンビニは本当に便利で素晴らしい。
帰り道沈黙に包まれる。色々見られたし元々人見知りなせいもあってか何も喋れない。
「ねぇ大山くん?」
「大山くんってプロCTCプレイヤーでのさやかのパートナーなんでしょ?」
「武器とか何使ってるの?」
「…武器は鎌一筋ですね」
女の人と話すの慣れてないせいで口元がごたつく。
「そうなんだー私も結構やってたんだよCTC」
「そうなんですね」
「ちょっと歩いてから帰らない?ご飯まだだろうし」
「こっちさ公園があるの」
ものの5分も立たないところに小さな公園があった。
公園のブランコにお姉さんは乗りながら話し始めた。
「うちさ私たちが8歳でさやかが5歳のときにね、お母さん出ていっちゃってさ」
「うちらお姉ちゃんなのに私家事とか全然できなくてなつきはあんな感じだからさ」
「でねさやかが中学生の時にね……」
「いや、いきなりこんなこと話してもしょうがないか」
そこからの帰り道は再び沈黙だった。
さやかさん家に戻るとカレーの香ばしい匂いがした。
「おかえりなさい大山くんとはる姉どっかでてたみたいだけどどこ行ってたの?」
「あらきになっちゃうのさやちゃん?」
「んー?んー?」
「そんなことないもん!!さぁご飯にしましょ大山くん」
「はる姉の分は今日ないから!!」
「べーだ」




