六話 異世界への訪問
やっと転生させることができました!!
ファンタジー満載で行くぞ――
数日間この世界にいて分かったことがある。
俺は前世の記憶がある。
俺の名はルディだそうだ。
正確にはルディウス・コラレスというらしい。
俺の親は魔王で、名をフェースという。
そしてその妃、つまり俺の母が副官でユーリ。
本名かは知らんがお互いをそう呼んでいるから愛称か何かだろう。
そして何より、この世界には魔法があるらしい!
俺の誕生を祝って行われたスピーチでは人々(魔物だから個々?)が祝いの火炎魔法を空に放っていた。
俺に向けて魔法を打ってきたものもいたが、バリアらしきものが貼ってあり、何事もなくそいつは拘束されていた。
暇だなー
赤ん坊は自分で移動できないしできることと言ったら一人しりとりとか一人脳内格ゲーとか、とにかく寂しいのだ。
世の赤ん坊が親がいなくなるだけであんなに泣きじゃくる理由がわかった気がする。
魔法使えないかなー
俺も魔王の子だから魔力とかステータス高いといいなー
俺はおもむろに天井を指さして
「あーだぁーわぁーどぅ」(ファイヤーボール!)
無理だった。
まあまともに話せないのに詠唱なんてできるわけないよなー
まずは発音の練習するか。
そして俺は親のいないすきを見計らって発音の練習をした。
「いろはにほへとちりぬるを」
「あめんぼあかいなあいうえお」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
おお!結構複雑なのも発音できた!
暇だから。
ただそれだけの理由で俺はひたすら喋る練習をした。
そのおかげで今では、、、
「新設診察室視察 瀕死の死者 生産者の申請書審査 行政観察査察使 親切な先生 在社必死の失踪!!!」
アナウンサー顔負けの活舌の持ち主になっていた。
すると思いがけないことが起きた。
《称号:"アナウンサー顔負け"が個体名"ルディウス・コラレス"に付与されました》
なんだなんだ!?
脳に直接語り掛けてきた感じがしたが、、、
なに?もしかしてこの世界魔法だけじゃなくてレベルとかスキルとかある?
あったとして自分のステータスどうやって見るんだ?
「すみませーん俺のステータス見せてください!」
《スキル:"鑑定"が無いためその操作を完了できませんでした》
おお!世界の声的なやつ!?
転生したらコレ!というほどの定石!
俺にも聞こえるんだ!!
「じゃあ鑑定入手してください!」
《スキルポイントが不足しています。現在0 必要1》
ふーむ困った。
どうやってスキルポイントって稼ぐんだ?
プ~~~ン
集中しているときに耳元に飛んでくる蚊ほどうっとうしいものはない。
パシン!
ふう、これで集中して考えられる。
《XP10/10 レベルアップしました 現在レベル 2 次のレベルアップに必要なXP 25
レベルアップボーナス 1スキルポイント 以上》
なに!?俺蚊を殺して経験値ゲットしたの!?
まあいいや、ボーナスでスキルポイント貰ったし、やってみるか。
「鑑定入手してくださーい」
《スキルポイント必要1 現在1 実行しますか》
「はーい」
《スキルポイント1を使用して個体名"ルディウス・コラレス"にスキル"鑑定"を付与しました》
よし、できたっぽいな。
じゃあ早速。。。
俺を鑑定して!
《個体名"ルディウス・コラレス" Lv2 ATK1 DEF1 MP5 ST20 HP20 SP20 称号:"アナウンサー顔負け"》
おお、Lvレベルか。ATKアタックでしょ。DEFディフェンスで、MPマジックポイント、STスタミナかな?
HPヒットポイントでSPって、なんだ?
まあいっか、にしてもちょっと残念だな。
普通の赤ん坊じゃないか。。。
俺の親父もチャンスがあったら鑑定してみるか。
お、噂をすれば。
「待たせたな、ルディー」
「オムツ変えなくて大丈夫かー」
「おーよしよし。かわいいなぁ」
親バカだな、とりあえず鑑定するか。
「こいつを鑑定して(小声)」
《個体名:"フェスラロード・コラレス" Lv1000 ATK519089 DEF6250 MP350 ST34012 HP12629 SP100000000 称号:"世ヲ統ベ導ク者"》
全体的にヤバ!
っていうか名前フェスラロードっていうのか。で、コラレスはやっぱファミリーネームっぽいな。
Lv1000か、高いな。
にしてもMP350って低すぎないか?
どうやってこの地位まで上り詰めてきたんだよ。
そして謎のSPが1000....0いくつあるんだよ!!
とにかく俺の親父は魔法以外ヤバいということが分かった。
LvとSPがめっちゃキリのいい数字だ。カンストってことか?
時間あったら母さんも調べてみよう。
俺の前世はサラリーマンだった。
ある日タイムスリップをして、未来人チートでお金を稼ごうとして。。。
その後どうなったか、記憶がすっぽり抜けるようになくなっている。
俺はなぜこの世界に来た?
どうやって来た?
いや、、、呼ばれたのか?
一気に新キャラ2人追加です!
ここからの展開自分すらもワクワクします!!
次話もお楽しみに!