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三回も転生したらさすがに優雅に生きられると信じている  作者: 多趣味人間君
第一章 前人類の英知を我が物に(して未来人チートするクズ)
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三話 下心を見透かされて

どすどすどすどす。。。

何やら外が騒がしいと思い戸を引こうとすると同時に戸が開き、俺は指を詰めた。


「ああ、すみません。かみざかさん。ついにしゃーぷぺんしるの研究が終わりました」


早いな、俺がこの時代に来てからまだ二日しかたっていないのに。もしかしたらヒナは相当な才能があるのかもしれない。(備考:自分も結構頭いいことに気づいてない)


「うえさかな。思ってた十倍早いな。どうだ、再現できそうか?」


「機構はわかったのですが、墨がどんな原理でこんなにも削れやすくなっているのかがわかりません。一度墨を固めたものを成形して入れてみたのですが、詰まってしまうし薄いし硬くて書けないのです」


俺は墨を固めるのではなく、木を高温で燃やした炭を砕き、それを圧縮成形したものを入れたらどうかと提案をした。その数日後にヒナは見事に低純度のグラファイトのようなものを配合したシャー芯を開発した。硬さはFだが毛筆の何倍も使い勝手の良いその筆記用具は瞬く間に集落に流通し、その噂は国中に広がり、さらには日本列島の半分まで広がったそうだ。



「かみざかさん、やりましたね! 大成功ですよ」


「何度言わせるんだ! 俺はうえさかだ。いや、もういいよかみざかで。ところで最近注文が増えてきたようだけど大量生産の体制はできているのか?」


「いえ、まだできていないですね。何せ私には人を動かす技術もお金も――」


「それなら心配することはないよ。私に任せなさい」


「は! お前は!」

「誰だ?おっさん」


「かみざかさん。。。この方はこの土地を収めている貴族の方です。」


なんと、上の人間がしゃーぷぺんしるという筆記用具を発明した人間に会うために集落までやってきたのだ。話によると彼はしゃーぷぺんしるの製造に興味があるらしく、なんとお金を投資してくれるという。もちろん俺とヒナは受け入れた。


「聞いたよ! かみざかくんだって? 君が発明したのかい?」


「まあ、うえさかだが、その辺はもう気にしないでおこう。発明したのは俺ではなく俺(と同じ)の国の者だ。しかし俺の実力も捨てたものではないと証明させていただこう。」


そう言って俺はある数式を解いて見せた。

立方の和が42になる三つの変数a,b,cを求めよ。

この問題は提示されてから64年間解けるものが現れなかった、人間の一生では絶対に解けないといっても過言ではない問題なのだ。それもそのはず、この問題の解は複数台のコンピューターが協力してとてつもない規模の演算を総当たりで行い導き出されたものなのだ。


してその答えとは!


a=−80,538,738,812,075,974

b=80,435,758,145,817,515

c=12,602,123,297,335,631


早速確かめようと検算を始めるととんでもないことに気づいてしまった。aの立法ということは三乗、つまりこのとてつもない桁数の数を三回掛け合わせ、それを三パターン行い、その和を出すということになるのだが、とてつもない時間と労力を伴うことに気が付いてしまった。仕方なく俺とユウ君とおっさんの三人で解くのに3時間弱かかった。


「お主、この桁数の計算をやってのけるとは。私は、お主の腕前を認めるとしよう。ヒナ殿。かみざか殿。こんど私の家に正式に招待しよう。正式な商談はそちらで行うことにしようじゃないか。」


こうして俺とヒナはおっさんの家に招待されることになった。その話を横から聞いていたシュンも心配だということで同行させた。




後日、俺たちはおっさんの家というべきか、邸宅にやってきた。安っぽい竹ではなく明らかに金属でできている重厚なもんが開いた先には見渡す限りの庭園が広がっており、その奥にぽつんと、しかしよく見るととても大きな建物が見えた。


「いらっしゃいませ。ヒナ様御一行でいらっしゃいましたか?」


おお、給仕さんだ。初めてみたがメイドコスが好きな人たちの気持ちが手に取るようにわかったような気がする。対してヒナは給仕さんなど眼中になく、あたりから漂う金のにおいに目をくらませて、亡者のようだった。


「おお、よく来たな、まあまあ立ち話も何だし、茶室でお茶でもご一緒せんかね。」


おっさんが出迎えてくれた。俺たちは豪邸の長い廊下を案内され、その後別棟にある茶室に通された。そこでは給仕さんが二人おり、一方はご年配のおばあさんという雰囲気、もう一方は舞子を連想させるほどに美しい方だった。ご年配の給仕さんが抹茶を立てる準備をしている。


「かみざかくん。本題に移ってもよいかね。突然なのだが、うちの研究員にならんかね。君の国の技術は素晴らしい。そして君は君の国の技術を持っているのだろう。報酬は出せるだけ出す。だから頼まれてくれないか」


「ほう、その報酬は出せるだけ出せるというのを信じてもよいのか? それなら俺ら三人とこの二人の連れをここに住まわせてくれ。それが俺がここの専属になる条件だ」


シュンが何か言いたげにこっちを見ていたからすかさず、

「なにか問題でも?」


と聞くとおっさんは給仕さんに何かを告げ、

「いいとも、ただし今あいにく二部屋しか開いていなくてね、全員分ないのだが良いかね。」

と、伝えてきた。


問題などあるはずがない。何せヒナちゃんと相部屋できる可能性があるんだから!

俺がそんなことを考えながらにやにやしていると横からヒナが顔を出し、

「もちろんシュンとかみざかさんが相部屋で私は一人ですよね」

と言い放った。


相部屋の夢は儚く散ったが、俺はあきらめない。いつか絶対相部屋してやる! いや、別にヒナのこと特別好きなわけではないけど何となく相部屋してやる!

そろそろ異世界のお話が書きたくてうずうずしてきましたが、雑にならないようにしないと。


次話もお楽しみに。

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