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8話 クラート王国との会談②

遅れて大変すいませんでした。これからは最低でも毎週土曜には投稿、無理そうな場合はその前に出来る限り連絡したいと思います。


 2023年3月23日正午ごろ

 首相官邸 大会議室


「初めまして。クラート王国第一王女のカーラと申します。須賀国王陛下、お会いできて光栄です」


「日本国総理大臣の須賀幸太郎です。こちらこそ光栄です。どうぞ、そちらの席へ」


「は、はい」


 二国の会談は、両国の代表者の挨拶から始まった。日本にとっては初めてのこの世界の国との会談である。


「ところで、日本国に国王という役職はありません。先ほど申し上げた通り、私は総理大臣という役職です」


「こっ、これは失礼しました。ショウリダイジンですか」


「総理大臣です」


「ソーギダイジンで「()()()()()()()です。」あっ、はい」


 少々、いやかなり食い気味に話した須賀。会談の滑り出しは到底上々とは言えなかった。



------------------------------------

 数分後………


「改めて、会議に移らせていただきます。総理大臣の須賀です」


 やたらと後半を強調する須賀。


「はい。ソウリダイジンの須賀さん」


 やや慎重に一語一語を発するカーラ。両者ともに既に少し疲労の色が見える。


((まさか、日本(クラート)はこうやって相手を疲れさせてから交渉することによって有利に事を進めようと………))


 この瞬間だけ、二人は考えていることが一致した。だが、そんな手法は当然両国にはない。再度須賀が話し出す。


「話をする前に、まずはお互いを知ることが重要でしょう。我が国の成り立ちから現在までを、一つの映像にまとめております。あちらの大型スクリーンをご覧いただけますか?」


「分かりました」(スクリーンとは一体………それにエイゾーとやらも聞いたことがありませんが)


 カーラを筆頭にクラート王国側が頭を悩ませている中、突如部屋が暗くなる。


「なんだ!敵襲か!?」


「暗い、照明の故障か?」


 途端に王国側に動揺が起きた。しかしながらそれらは一瞬でなくなる。

 パッ、と一部が明るくなり、何もなかった白い壁から音声と映像が流れてきた。


『日本国は、人口およそ一億二千四百万の島国で~』


「す、すごい。いったい何の魔法を………」


『日本国では議員が国民による投票によって選ばれ~』


「国民によって国の動かす人間が決まるとは………」


 映像は、カーラには驚きの連続であった。


『以上で、日本国の紹介を終わらせていただだきます』


 パチパチパチパチ………


 十分ほどの映像が終わると、王国側から大きな拍手が起きた。


「大変興味深い内容でした。日本がどういった国なのかが分かりやすく、素晴らしかったです」


「では、本題に入りましょう」


 最初の微妙な雰囲気は、もうどこにもなかった。

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