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3話 初接触①



 

「今日も、暇だなぁぁぁ」


 クラ―ト王国が所有する軍艦である『エスパード』。

 若い船員であるキークとオルソンは甲板からの見張りの任務に就いていた。


「なあオルソン。軍艦での警備なんて必要ないだろ。どうせこんな国、誰も攻めてこねーよ」


「僕も同感だね。近くで戦争が起きる訳でもないだろうに」


 二人は無駄話をしながら静かな海を眺めていた。




 キーーーン………





「おい、なんかあっちから音がしなかったか?」


「キーン、てしたね………て、敵か!?」


 大きな音と共に何かがやってくる。正体の分からない何かは二人を少し不安にさせた。


「一応船長に知らせに行ってくる。お前は音のした方を監視して「伏せろキークっ!」


 ゴオオッという音がして思わず上を見ると、白い何かが空を飛んでいた。


 -----------------------------------------



 日本に最も近い大陸へ先行偵察しようと出発したP1が国籍不明の帆船を発見した………ただし日本の領海である小笠原諸島近海で。

 これに対してP1は無線を使用した通信を行おうとした。しかし帆船は無線が出来ないのか失敗。

 慌てた自衛隊は海上保安庁へ連絡。付近を警備していた巡視船「みかづき」が帆船へ向かっていた。


 すでに引退間近の老齢である船長、増沢は首をひねって言った。


「あれが例の船か。中国の赤サンゴ密漁船ではなさそうだがどう呼び掛けたものか」


 機関長で珍しく女性である赤木も悩ましい顔をしつつも


「どこの国なのか全く分からないですしね………木造のようですし民間の船だとは思いますが。とりあえずいきなり退去せよではなく、どこの国籍の船か聞いてみましょう」


「うむ!分かっているぞ!」


 威勢の良い返事と同時に増沢はマイクを入れて、

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


「えっ船長、さっきの話聞いてました?」


 大丈夫なのだろうかと心配の止まらない赤木であった。

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