表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/103

25話 ソラーロ上陸作戦③

 港から少し離れた海岸に、十数名の男がいた。


「あーあ、疲れた。にしてもさっきは危なかったな」


「まったくだ。いきなり目の前の船がぶっ壊れたときは死んだかと思ったぜ」


 ワイワイ………  ガヤガヤ………


 彼らはインベルド王国の港に居た兵士たちである。海上自衛隊の砲撃から、運よく逃れてきたのだ。


「でも、俺たちは生きてる。良かったよホントに」


「ああ、にしても海がきれいだな。何もないこの景色が良いんだな」


「ジジイみたいなこと言うんじゃねえ。まったく、海なんて見たって………」


 本来なら、何もないはずの海に四つの何かが浮かんでいた。そして、それらはだんだんと近づいてくる。


「ありゃ、いったいな」



 ババババババババ!



 謎の音が響き、それと同時に周りが鮮やかな赤色に染まっていく。


「ひ、ひいッ!」


 咄嗟に逃げようとしてー 気づいた。自分の胸も真っ赤に染まっていることに。

 身体が言うことを聞かず、そのまま後ろの岩に倒れ込む。


 自分はここで死ぬんだ、と思った。途端にこれまでの人生が思い出されてくる。貧しいなりに自分を育ててくれた親、よく畑の横で遊んだ友人たち、兵士となってから出来た可愛い恋人………



(みんな、ごめんよ)


 四つの何かはすでに海岸に到着しており、そこから巨大な何かや緑色の人間が降りてくる。


(あいつらに、俺たちはやられたのか)


 だんだんと薄れていく意識の中で最後に考えたのは、そんなことだった。



――――――


「よし、都市ソラーロはここから南東へ1kmほど進んだ先にあるそうだ。各員ぬかるなよ!」


「「「了解!」」」


 AAV7兵員装甲輸送車6両と、300名近くの自衛官がソラーロへと近づいていた。



次話も明日六時過ぎです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ