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2話 「は?何言ってるんだ君は」

 

 思わず須賀はそう言ってしまった。普通に考えて、あり得ないような発言に一瞬思考が停止する。それでも、川野の真面目な態度を見て嘘ではないと感じ疑問をぶつける。


「そもそも地形が変わったとはどういうことかね。どこかで巨大地震でも起きたのか?」


 川野から返ってきた答えは想像を絶していた。


「その程度で説明出来る話では無いのです。六大陸が丸ごと無くなって、その代わりに見たことのない形の大陸が複数出来ているんです!」




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 2023年3月14日

 首相官邸 閣議室


 この未曽有の事態に対応しようと、臨時閣議が開催されていた。


「例の白い光以降、完全に輸入がストップしたせいで食糧事情がどうなるか先行き不透明になっています。貿易に関しては貴方の担当なはずですが、どうするおつもりで?金星経済産業大臣」


 会議が始まって早々に切り出したのは農林水産大臣の田部だった。相当焦っているのか、語気も強い。


「そうだ、その通りだ。経済がこのままではガタガタになってしまうぞ!」


「石油やガスなどの燃料も持って半年ですからね。貿易が全て止まったのをどう解決するんです?」


 周りの閣僚にも田部の発言に同意して金星の責任を追及する者が多い。この混乱の責任を押し付けようというのだろう。


「そんなことを言われましても………外国籍の貿易船が消えてしまったなんて事態にどう対応しろと言うのです」


 対して金星は連日の追及やこの件への対応に疲れているのか、今にも倒れそうな顔色で話している。


「そんな無責任な。貴方は何のために大臣をやっているんだっ!」


田部が怒り心頭と言った様子で激しく言うと、流石に不味いと思ったのか須賀が割って入る。


「まあ、そんなに責めることもないだろう。それより近くの大陸に派遣するP1はどうなった?」


 金星を庇うように須賀が話題を変えると、外務大臣である葉名に視線が集まる。衛星写真で確認された近くの大陸。そこの建造物が見られる複数地域へと偵察として航空機を派遣しようと提案したのは彼女だった。


「ちょうど今出発した頃かと………まあ、到着まで時間はかかりますし気長に待ちましょう。すぐに連絡は来な」




 ピリリリリリ!

 タイミング良く彼女のスマホが鳴った。

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