表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/103

10話 会談初日を終えて

何の連絡もなく、エタって申し訳ありませんでした。受験もあって、母からパソコンを制限されていました。

 3月23日深夜 東京都内 某ホテル


 会談後、案内されたホテルの一室で、クラート王国の交渉団は会議をしていた。


「日本という国は、何を考えているのでしょうか。あれほど巨大な軍艦や、これほど高度な都市がある国が我々に求めるのが食糧だけ。てっきり、属国になれとでも言ってくるのかと思いましたが………」


 カーラの発言に、他も同意する。


「あの程度の食糧なら、多少の魔力がある土地ならいくらでも賄えるはずです。これほど強大な国家が求めるようなものではありませんな」


「ならば、いったい連中は何を目的にしてあのような要求を?意味が分からんぞ」


「ひょっとしたら、これから要求が段々大きくなっていくのではないでしょうか。あくまで今回は従うかどうかを試すための一手に過ぎないのかもしれません」


「いやしかし………」


 日本の意図を読めない彼らの会議は、長時間に及んだ。


 ――――――――――――――――――――――

 ほぼ同時刻 首相官邸 閣議室


『あの程度の食糧なら、多少魔力がある土地ならいくらでも賄えるはずです。これほど強大な国家が求めるようなものではありませんな』


「………魔力がある土地なんてわが国にはないのだがねえ。どうやら連中は阿呆な勘違いしているようだよ。須賀くん」


「仕方ないだろう。我々とクラートでは文字通り【世界が違う】のだからね」


 小型の機械からリアルタイムで流れてくる会議の音声。それを聞きながら、須賀総理と亜草副総理は話していた。


「にしても不用心だな。盗聴の可能性くらいは疑わないのかね」


「そもそも盗聴という概念があるのかすら怪しい気もするが。まあ良い。とりあえず、こちらにはそれなりに従ってくれそうで良かったよ」


 切れ者二人の話し合いは、クラート王国側の会議の裏で密かに進んでいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ