97.幼馴染が急に魔界の姫になったらしくて大層めんどくさい。
いつか読もうと思ってブラウザのブックマークに登録していた小説。
なんのきっかけで本作を知って、ブクマしたのか覚えていない。RT小説読む企画に応募があったわけでもないし。
たぶん、XのTLで見かけたとか、そんなことだろう。そんな軽いきっかけで読んだとしても、面白ければいい。読むきっかけなんてなんでもいいんだ。
というわけで、読んだ。面白かった、と言うよりは、キャラクターの可愛さに惹きつけられた作品だ。
「G’sこえけん」なる、音声化する作品を募集するコンテストの参加作品。なんか受賞すれば、ASMRとかボイスドラマになるらしい。人気だよね、ASMR。どんなものか僕はよく知らないけれど。
カクヨムはこういうコンテストも積極的に行っているらしい。いいサイトだと思う。
そういう作品だから、ヒロインの一人語りで話が全部進んでいく。これも僕は詳しくないのだけれど、同人音声の作品ってこんな感じで進んでいくものなのかなって構成だ。
ヒロインが、好意を隠しきれないほどに好きな幼馴染(に話しかける話。幼馴染はたぶん男の子だと思うけど、女の子でも問題ない書かれ方をしている。受け手が誰でも感情移入できるって作りが面白い。
ヒロインの話し言葉と、独り言で全部話が進んでいく。状況説明も、語りかける相手がどんな境遇にいるかも説明する。飯屋で何を食べてるとか文化祭で何してるかとか、シチュエーションをセリフだけで表現している。
それでちゃんと情景が浮かぶのが面白いというか、書き方が上手いと思った。
ラブコメ的にありがちなシチュエーションを選ぶことで説明の手間を最小限にしているのだけれど、それでもやり方がうまい。
なによりヒロイン自身が可愛い。ドジでアホの子。だけど人のことを想える優しい子。行動力もあって、話をどんどん進めていく。個人的な趣味でこういうヒロインが大好きだから、ニヤニヤしながら読めた。カップルの甘酸っぱい感じとかがよく出ているな。こういう青春ものは、いくらあっても良い。
短編作品だけど、満足度が非常に高かった。




