85.一風変わった性癖持ち俺、突然現れた女神から異世界転移の打診を受けるも全力でこれを拒否
【タイトル】一風変わった性癖持ち俺、突然現れた女神から異世界転移の打診を受けるも全力でこれを拒否
【作者】尾八原ジュージ
【掲載サイト】カクヨム
【URL】https://kakuyomu.jp/works/16818093082874327141/episodes/16818093082874611073
前回の「まじむり」の感想をXでつぶやいたところ、フォロワーからこの作者のおすすめの別作品を教えてもらった。というわけで読んだ。
長めのタイトルが表す異世界転移ファンタジーの導入部的な話だ。とても良い感じに不気味で、変な話だった。
カクヨム内でユーザーが自発的に行っている企画「第七回こむら川小説大賞」のために書かれた作品らしい。
レギュレーションを読んだところ「光」をテーマにするというお題があったそうだ。
たしかに作中にそれを組み込んでいる一方で、どうも「うんこ」をテーマにもしているらしい。小説大賞の選考をしたnoteでも、うんこが出てきたことに選者が盛り上がっている様子を見せている。ただし応募された作品の全部にうんこが出ているわけではないらしい。ただし出てきたら選者は喜ぶ。裏テーマみたいなのがあったのかな。そこはよくわからない。
でもまあ、とにかく光るうんこが出てくる作品だ。異世界ファンタジーなんだけどね。
この作者は本当に文章がうまいな。そして話運びがうまいのも良い。
異世界から女神が来て男を連れて行こうとする。次の瞬間に殺戮が起こる。いきなり鉈とか出てきて、おかしな状況に放り込まれるのだけれど、それをする男のおかしすぎる性質を説明することで全部を納得させる。この構成の畳み掛ける感じがいい。
変だけれど、そういうことなら仕方ないと思わせる説得力が良かった。それを淡々とした文章で説明して、それからもうひとり変な登場人物を出してきて、変な世界観をさらに拡張させていく。変さが重なっていくが、そこを無理やりにでも納得させる。
登場人物が、平山夢明の小説に出てきそうな造形なんだよ。やってることはそれっぽい一方で、不快感を与える文章ではないから、人にお勧めしやすい綺麗な平山夢明だった。なんだよそれ。そんなものあってたまるか。でもあるんだよな。
上述した光るうんこなんかも出てきてド直球の下ネタが展開されてもいるのだけれど、それでも不快な感じの汚さではなかった。
最終的にはちゃんと異世界に行くし、その上でしっかりとオチをつけた終わり方をしていて、素直にすごいと思える作品でした。とても面白い。他の作品も読んでいこうと思う。




