78.偽者の飼い主と二十分の散歩
【タイトル】偽者の飼い主と二十分の散歩
【作者】有木珠乃
【掲載サイト】アルファポリス
【URL】https://alphapolis.co.jp/novel/525250054/665863595
少し前に、ラノベ作家の右薙光介先生が「あなたの作品をプレゼンしてください」というハッシュタグをXに乗せて、いろんな人たちの作品を読んでいた。
読むというよりは、作品紹介の手法を見るみたいな意図があったのかもしれないけれど、とにかく多くの作品が紹介されていて、良いなと思った。
ハッシュタグだから、他の人が使うのは当然ありだ。真似して自分もプレゼンされたいっていう動きで投稿する人が少数だけど出てきたから、僕もやってみることにした。結構な数の応募があって良かった。
残念ながら「#RTした人の小説を読みに行く」ほど定着するタグにはならないようだけれど、それでも僕個人としては、面白そうな作品が多く見つかってよかった。
なろうで掲載されている作品に関しては、既にいくつか読んでいる。これはなろうに投稿はされていないから、こっちで感想を書くというわけだ。
正確には、なろうに投稿されていた痕跡は見つかった。作者もなろうにアカウントを持っている。けれど何らかの事情で消してしまったらしい。
よくあることだ。僕も、なろうでレビューをした作品の、およそ18%がその後消えてしまっている。もったいないが、事情は人それぞれあるのだろう。
とにかく、読んだ。
高校生の男女の恋愛もの。1万字弱で完結している。
いいなあ。こういうのは、どれだけあってもいいからね。
己の恋を自覚しつつも、言い出せないでいる少女の心境の描写がとても甘酸っぱくて良かった。
「偽物の飼主」ってなんだ? と疑問を持つタイトルに、しっかり意味があるとわかる展開もいい。
誰も知らないふたりだけの関係性が築かれるというだけで、もう二人で付き合っちゃえと言いたくなるような雰囲気が出ていて、それがすごくいい。
そこに、関係が終わってしまうかもという危機が出てきたり、お互いに気まずい雰囲気になったり、それでも恋を諦めたくないと踏み出したり。良いシーンが連続する。
こういうので良いんだよ、こういうので。
青春の、言いたいことが言えない悶々とした感じとか、それでも突き進んでしまう良さとかが、よく出ていてすごく好き。
あと犬が話に大きく関わっているから、話のモフ度が高めなのも好きだ。
恋愛の段階をこの文字数の中でしっかりと詰め込んで、しかも良い雰囲気を出せているというのが上手くて、好きな作品だった。
今回応募してきた中にも、なろう以外で掲載されてる作品は多くあった。それも読んでいきたいと思っている。




