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「小説家になろう」以外掲載の作品の評論集  作者: そら・そらら


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49/116

49.花言葉は「追憶」

【タイトル】花言葉は「追憶」


【作者】木立 花音


【掲載サイト】カクヨム


【URL】https://kakuyomu.jp/works/16817330651587536536

カクヨムで開催されている小説公募のコンテストの中でも一番規模が大きい、いわゆるカクヨムコンの中間結果が発表されて、TwitterのTLはその話題でもちきりだった。

基本的に、突破した人が報告して、落選した人は何も言わないから、フォローしている人みんなが突破したような感覚に陥りがちだ。


けれど安心してほしい。落選した人の方がずっと多いのだから。惜しくも選ばれなかった君も、自身を落とすことなく次に挑もう。


僕? 突破ならずだった。まあ、カクヨムに登録自体していないもんね。受かるはずがないよね。


今回は、そんな狭き門を突破した作品のひとつを読んでみた。短編でさくっと読めるやつだ。応援の意味も込めて。まあ、こんな所で応援として紹介したところで何の意味があろうかというものだけど。


一定以上のクオリティが保証された文章を読むのはためになるし、あと突破報告をしたフォローしている作者が嬉しそうだったからお祝いというわけだ。


6900字の短編で、恋愛ものだ。決して多いわけではない分量の中で、燃えるような美しい恋とその顛末が綺麗にまとめられている。その恋を、様々な花と花言葉が彩っているのも美しい。


ただしそれは、禁断の恋だった。




女子高生と生徒という禁断の関係は、本人たちにとっては本気で、ゆえに燃え上がるような恋になる。体の相性も良かったという幸運もあった。なのにそれは、あっさりと崩れ去り、ふたりは離れ離れに。

それが思い出として胸に残り、いずれ忘れ去られるならば美しい悲恋として語られることもできよう。けれど、運命はそんなことを許さない。


冒頭の文章で不穏な言葉を提示して、それに向けたラストまで一気に駆け抜ける。



これが美しい物語であるのは間違いない。禁断の関係性であるとはいえ、共に本気の恋だった。特に物語の視点を担う少女の述懐により、その心情が簡潔にしかし深く語られる。


若さゆえの過ちとして切り捨てることもできず、体を重ねた男を決して忘れない彼女の想いは、間違いなく美しい。


それ故に、ラストが趣深いものになる。短いお話だけど、心に残るものが多い作品だった。



賞レースの中で、なんらかの形で認められることを、切に祈る。

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