44.歌わない吟遊詩人
【タイトル】歌わない吟遊詩人
【作者】ゆきんこ
【掲載サイト】カクヨム
【URL】https://kakuyomu.jp/works/16816927863052153867
これが、2022年のなろう外作品評論の最後の投稿になる。今年も一年、ありがとうございました。
今年投稿した件数は、これを含めて18作品。去年よりは少し増えた一方で、短編作品が多いっていう事実もある。気軽に読めて更新できるからね。
あと「カレンダー小説企画」と出会ったのも、短編が多い理由のひとつだ。まだ半分くらい残ってるし、来年で読み切ろうと思う。
それはそうとして、今年最後に読んだのは、15万字ほどで完結している、まとまった分量はある一方で、数多くの人生や物語を書くには足りない。そういう文字数だ。
主人公は、タイトルにある通り歌わない吟遊詩人。彼が旅の中である騒動に巻き込まれて、そして己の宿命と向かい合う物語だ。
作中移動が多く、舞台が頻繁に切り替わる。またキャラクターがかなり多い。あちこち移動してはキャラと交流を持っていく感じは、少し忙しないかなという印象はある。けれど一方で、キャラそれぞれに役割と見せ場はあるわけで、よくまとまっているのではないかなと思う。
目的を果たそうとして移動した先で大規模な事件が起こり、世界観に触れるような壮大な設定が明かされつつも、最終的には主人公の内面の物語になっていくというのは構成として面白いと思う。コンパクトにまとまっているから、話がとっ散らかることはない。
主人公も完全無欠なキャラというわけではなく、暗い過去を抱えていて、それによって歪むこともある。その挫折や成長もちゃんと書けているあたり、やはり綺麗にまとまった作品なのではないかなあと思った一本。
まとまっているのは良いけれど、やっぱりテンポが早すぎるのではないかなと思った。登場人物の掘り下げはしっかりしているのだけど、それでも駆け足になっている感じはする。一応、過不足はないから楽しめるのはよかったな。
来年もこんな感じで、小説を読んでいきたい。どうかお付き合い、よろしくお願いします。




