33.戦隊ヒーローレッドは異世界でも戦うのがめんどくさい~でも召喚されたものは仕方ないのでしぶしぶ戦うことにしました~
【タイトル】戦隊ヒーローレッドは異世界でも戦うのがめんどくさい~でも召喚されたものは仕方ないのでしぶしぶ戦うことにしました~
【作者】市瀬瑛理
【掲載サイト】カクヨム
【URL】https://kakuyomu.jp/works/16816927860806923348
現在小説家になろうで連載している拙作「魔法少女が異世界にやってきました!」は、タイトルの通り魔法少女が異世界転移するお話である。
最初から強い力を持った存在なら、異世界でチート級の活躍をしても違和感がないかなという発想が、この物語を書く始めの一歩だった。
実は異世界に行くキャラクターを、魔法少女ではなく特撮ヒーロー的な戦士にする案もあった。男性ヒーローが主人公で、現地のヒロインと協力しながらチート的な活躍をするという想定だった。
結局魔法少女とどっちにするかを迷った結果、どちらかというと魔法少女の方が好きだったことと、異世界にも魔法少女が待ち構えていたという展開ができるという点を取って現在の形になったわけだ。
その結果どんな物語になったかは実際に拙作を見てもらうとして、なんでこんなことを急に語りだしたのかといえば、この小説がそういう話だったからだ。だから、自分の作品のことを思い出してしまった。
もちろん本作は、僕の作品とは全く異なる魅力を持っているのだけれど。
戦隊ヒーローをやっている二人組が異世界に召喚され、ちょっとした冒険を経て成長して戻るという中編作品。
正確に言えばヒーローそのものではなく、特撮番組の役者だけど、それがこの物語の特異性を高めている。
五万字に満たない分量の物語のあらすじを解説すると、本当に上記の記述で終わってしまう。けれど奥の深いテーマを持ったお話だ。本来はヒーローではない存在が本物のヒーローになるというカタルシスなんかもあって面白い。
メタ的な話しをすると、現実世界で特撮ヒーローを演じる役者は、大半が若手で演技経験も未熟な者が多い。それが一年間同じ役を演じることによって、芝居のなんたるかを学んで技術を向上させていく過程を楽しむ、という視聴方法も確かに存在する。
今作の主人公たちも、立場自体が未熟者を表していると言える。
それが、試練と困難を前にして演じているだけの存在であるヒーローと自分を重ね合わせる瞬間を迎える。実にかっこいい。
きれいにまとまっている物語であると同時に、そういう意味でなかなか奥が深いとも感じた一編だった。




