22.安楽庵探偵事務所 ~お客様は命日です。~
【タイトル】安楽庵探偵事務所 ~お客様は命日です。~
【作者】かなたろー
【掲載サイト】カクヨム
【URL】https://kakuyomu.jp/works/16816452220084056475
以前ここで紹介した「安楽庵探偵事務所 ~尋ね人は異世界です。~」の直接的な続編。
Twitterで辛口批評でいいから小説読んで欲しいって人いますかと尋ねたところ、思ったより応募が来たんだよね。そのうちのひとつ。
前作を応募された時は基本褒めるタイプのやつだったから、その続編を紹介されてちょっと困った。困っただけで、批評自体は普通にできるんだけどね。
前作をここで評論した時は、奇妙だけど奇妙じゃない、歪さはありつつ話が成立してると、なんとも曖昧な表現をした。
でも、これが正しいんだよな。作者はなにが書きたいのかはっきり理解してて、それに対する知識も豊富。書きたいことの表現方法も、過不足はない。ただ、わかりにくい書き方をしているから読者は混乱する。
とはいえ僕も、前作を読んでいるから、そういうわかりにく話だってのはよく理解している。
前作は異世界をテーマにしつつ、異世界描写は皆無で始終現実世界を舞台にしているという構造の話だった。翻って今作では、異世界に生きる人間に焦点を当てつつ、実はゲーム世界だと明かされた異世界で特殊アビリティを使って目的を果たすという内容。
ゲーム的なステータス表示と効果ログが多用される作品はちょっと慣れなくて戸惑ったけど、そこはなんとか読み進めることはできる。
この「なんとか読み進めることはできる」というのが重要で、占術を基底にしたアビリティも僕にはさっぱりわからなかったけど、そこもすっとばしても読める作品になっているのは評価できる所だろう。
評価はできるんだけど、やっぱり突然わけのわからない説明文を延々と読まされるのは辟易するという印象も受けた。
たぶん、この手のスキルとかステータスを僕がそんなに好きじゃない嗜好の問題もあるのだろうけど、中身についてよく見ようって気にはならなかった。
それでもストーリーを追うことができるのが、今作のすごいところではある。
話としての構成もしっかりしてると思う。最初のエピソードこそファンタジー色が強いけど、それ以降は実在した歴史の人物をテーマにした物語でおもしろい。
ただし、三つ目のエピソードについては意味不明だった。人の死体を使ってスマブラやモータルコンバットめいた格闘ゲームやる展開は本気で意味がわからない。
全体を見ても、この話がある意味がわからない。他はなんとか理解できて、わかりにくい中でも独特の雰囲気を持ってる。けど格闘ゲームのくだりだけが本当につまらなかった。
話全体を見れば、ちゃんと読める作品になっている。雰囲気もいいし、トンチキな登場人物も割と好き。わかりにくい箇所は飛ばしても読めるから、ちゃんと考えて書いてある作品なのは確かだ。




