01 猫ににゃりましたニャ
頬を撫でる風に気が付いて、目を覚ました。
先程まで神を名乗る少年と話をしていた。その後、急に眠くなったような感じで視界がブラックアウトした。おそらくここが異世界なのだろう。
何処かの森の様で、周りには背の高い木が生えている。どうやら環境が違うらしい。日本で見た事のある似た木よりも倍近い高さがある。
「ここが異世界にゃのかニャ?」
どうやら噛んでしまったようだ。異世界という事で緊張か興奮でもしているのだろうか。
「周りに人がいにゃくて良かったニャ…」
どうやら、また噛んで……ってそんなことあるかぁああああ!!!なんだ?この喋り方!?自分の手を見て『アレ?疲れてんのかな?手のひらに肉球がついてるなぁ』とか頑張って抑え込んだのに!!なんだ、このTHE・猫って感じの喋り方は!!??
「やっぱり気のせいじゃにゃかったニャ…。しかも、語尾だけじゃにゃくてにゃも発音できにゃいニャ…」
本当になんなんだ?俺の要望、聞いてくれたんじゃなかったのか?
(はっ!?そういえば、ステータスを見ろって言われてるんだった!)
こちらに来る前、話し合いが終わった時にまずはステータスを表示するように言われた。自分の事を把握しておくのは大事だからって…。
頭の中で『ステータス』と唱えると、目の前にウィンドウが表示された。
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名前:カイト 種族:猫人族
Lv:1
攻撃:10
防御:7
敏捷:48
魔力:32
幸運:17
『魔法』
火1 水1 風1 土1 氷1 雷1 光1 闇1
回復1 空間1 補助1 特殊1
『スキル』
異世界人語翻訳 異世界猫語翻訳 鑑定
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何だよ!?異世界猫語って!?いらねぇよ!!普通の人間で良いじゃねぇか!?
なんて自分のステータスにツッコミを入れていると、ピコンッという謎の音が聞こえた。その後、もう1つウィンドウが勝手に出て、そこには神からのメッセージが書かれていた。
タイトルからネタバレしてるので、さっさと正体を明かす為、2話投稿にしました。