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猫様の下僕日記  作者: 鮎川 了
Q太郎様の下僕日記
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オヤジ猫ほど可愛い声で鳴く謎



 私が知る限り猫と云うのは、メス猫よりオス猫の方が声が可愛い。


 メス猫は見た目が愛らしい猫程“すれっからしの中年女が啖呵を切ってる”ような“年老いた呪術師が呪いの呪文を唱えている”ような、まあ、とにかくはっきり云ってしまえば“悪声”で鳴く。


 Q太郎の祖母のぶっちーなどは、ハスキーを通り越して、空瓶に息を吹きかけた時に出る音みたいな鳴き声だったし、母のミケコはまあ、普通ではあるが、それでも、“十代のアイドルが婆さんの声で喋っている”みたいな、見た目と声の質にギャップがあった。


 そのギャップが真逆に働いてるのがオス猫で、見た目がオッサン臭いオヤジ猫ほど、まるで語尾にハートマークやら音符マークでも付いているような愛らしい声で鳴く。


 つまり、人間で例えるなら、どう見てもヤ○ザの組長とか大組織の黒幕にしか見えない恐い顔の熟年男性が、舌足らずな子供の声で「たみゃとったるでぇ~♪」とか「このしぇきにんをちみはどうとりゅちゅもりかなっ?(はあと)」とかなんだかもう書いてる私も訳が分からなくなってきたが、とにかくそういう事だ。


 昔、耳は千切れ、目は片方潰れ、顔も体も古傷だらけの、海千山千の山賊みたいな猫がいて、「きっと鳴き声はダミ声なんだろうな」と、思ったら、心がとろけそうな萌え声で鳴いたので自分の耳を疑った事がある。


 今まで私に関わった猫たちがたまたまそうだっただけなのか、それともこれは猫界ではあたりまえの事なのか、だとしたら、オヤジ猫が可愛い声で鳴く事に何のメリットがあるのか、知りたくて仕方が無い鮎川である。



 

 

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