森羅優里香
「おーい、だれかいるかー」
しかしその呼びかけも、山にこだまするだけだった
「ここにも居ないか….」
「次行こうぜ、翔」
「そーだな、女子のテント、誰かいたかな?」
女子のテントの方は智子と明日香に頼んである
何かあったらすぐに叫ぶ様にいってある
今のところ何も起こっていない様だ
「次が最後だな……先生たちのテントか」
「先生達…無事かな……」
そんな不安と少しの期待を持って
重い足を動かして先生たちのテントに向かう
「なぁ翔、あのテント動いてね?」
「ん?」
確かに動いてる、ガサゴソと、
「あのー誰かいますかー」
勇気が試しに叫んでる
すると叫んだ瞬間テントの動きが止まった
「おかしいよね…絶対」
「だよな、おかしいよな」
僕は鉄パイプを勇気は太い木の棒を
しっかり握りしめ
相手に悟られぬ様
ゆっくりとテントに近づいていく
すると中から
「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
と、叫んで突っ込んで来た人影
…うん、間違いない智子だ
ベキィィィィィィィィィ
久しぶりに
勇気空を飛ぶPart4
またあんなに飛ばすなんて
本当に死ぬぞ
「あれ?なんでいんの?」
「いや、それはこっちのセリフ
お前ら女子のテント中心なのに
なんで先生のテントにいんの」
確かに素朴な疑問だ
「いや、女子の所は
全部回ったんだけど
1人しか生存者が居なかった」
「え?!いたのかよ!!」
あんななかでよく生きていたな
確かにそう思うけど
どうやって生き延びたんだろう
「その子、どこいんの?」
あ、勇気が起きた
「ここにいるよ」
智子の指差す先
明日香よりも一回り小さい
「この子は森羅優里香
臆病だけど、機械に強いんだ。
こんな森の中でだってパソコン使えんだぜ」
なるほど、これからの事を考えるなら
機械系に強い奴がいると助かる
「俺は神崎翔、こっちは山野勇気
よろしくな」
「は、はいよろしくお願いします…………」
「それより、君に聞きたい事があるんだ」
さっき思っていた疑問だ
「昨日からこんな事になってるけど
君はどうして無事だったの?」
少し困った顔をしたあとゆっくりと答えた
「わ、私のクラスの人の携帯の電波を
パソコンで拾って、ど、どこに誰がいるか
すぐわかるからだから、何とか逃げてました」
なるほど、彼女がいれば、
奴らに接触せずに済む
「あのさ、今奴らが何処にいるか
わかるかな?」
すると優里香はコクリと頷き
パソコンをいじり出した
カタカタカタカタカタカタカタ
はえぇ、そして30秒後
「わかりました。」
「本当か!?でどこ……」
「囲まれてます」
即答………え?
慌てて周りを見渡すと
優里香の言ったとうり
囲まれていた
「翔……どうすんの?」
んな事言われてもなぁ
「やるっきゃないしょぉぉぉぉぉ」
ベキッドカッゴスッ!!
「勇気!!フォローしろ!!!」
「まっかせとけぇぇぇぇ」
僕が右から殴りつける
そしてよろけたところに
勇気が左から強力な一撃
ガスンッッッッ
ポーーーーン
ん?ポーーーーン?
あ、首が飛んだのか
「「「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」」」
三人が同時に叫んだ
とにかく
いい仲間も増えた事なので
早く下山の準備を進めようと思う
僕であった
ちなみにですが
森羅優里香ちゃんはメガネっこですww