青風鬼龍現る
「まぁこんなもんかな」
集めた食料と使えそうな武器を
僕と勇気はしみじみと見ていた
「こっちは智子達が持ってきたやつだろ?」
「え?そうだけど…
何か問題でも?」
「大有りだバッカやろぅ!!!」
思わず怒鳴りつけた
「これ何だよ!!お菓子ばっかじゃないか!!
も少しましなのあったろ!!!
それに、使えそうな武器持ってこいっていったけど
なんで傘?そしてなぜビニール傘?」
ビニール傘は耐久性が無い
無いわけではないが
極端に弱い
とてもじゃないがつかえない
「だってよー
昼飯はみんなで作ったじゃん?
だからみんな弁当持ってきてないし
おやつのお菓子しか無かったんだもん
それに武器って言ったって
今日天気悪くなるって一昨日の
ニュースでやってたから
みんな傘しか持ってきてないんだもん
それとも、だれか刀でも持ってるとでも?」
……反論が出来ない
宿泊学習で刀を持ってくる奴は
いないだろう
「ああ、もう
わかってるよ、刀なんて持ってきてる奴なんか
いるわけ………ある」
「はぁ?何言ってんの?
持ってくる奴なんかいないだろ?」
いいや、四人いる
あいつらは平城京の守り神
青龍・白虎・玄武・朱雀
と呼ばれている
彼奴らは刀までは持っていないが
全員木刀をもっている
それも
致命的ダメージを与えられるように
木刀の先を削っている
彼奴らがいれば気が強い
まず
青龍と呼ばれる
青風鬼龍
こいつは冷酷で残虐
邪魔する奴は赤ん坊だろうと
ねじ伏せる
そして
白虎と呼ばれる
白尾松瑩
こいつは
剣術 古武道 合気道 少林寺拳法
それらを駆使した最強の男
だけど根は優しい奴なんだけど
次に
玄武と呼ばれる
青亀一朗太
こいつは背が小さく
男というよりは
男の子、可愛い奴だが
怒ると先輩だろうがぶちのめす
本番に強い奴だ
最後に
朱雀と呼ばれる
赤鳥鞍馬
こいつはいっつも本を読んでて
いつも何考えてるかよくわからない
だけどこいつはすごく不思議で
こいつの周りには小鳥がよく集まる
こんな感じの奴らが集まって
学校の不良どもを叩きのめしている
「そういやそんな奴いたな」
勇気が口を開く
「でもさ、いくら彼奴らでも
こんなとこじゃ生きてないかも…」
勇気がそんな事を口走った途端
……ガサガサ……
落ち葉を踏む音がした
「誰だ!!!」
勇気が叫ぶ
ァァァァァァァァ!!!!!
また奴らが茂みから飛び出してきた
それに、最悪の状況だ
数にして20体
そして…全方位塞がれている
「勇気!!やるぞ!!」
「おうよ!!」
と、言ったものの
こんな数じゃなぁと思いながら
ゾンビの顔面を潰していく
「きゃああああああ!!!」
いきなり背後から叫び声が
「森羅!!!」
優里香の周りを3体が取り囲んでいた
「くそっ!!間にあわねぇ!!!」
「優里香ぁぁぁぁぁ!!!!」
叫んだ瞬間
僕と勇気の間を
物凄いスピードで駆け抜けていく影
そしてあっという間に
優里香を取り囲んでいた3体を
呆気なく葬り去った
「お、お前は!?」
青色の髪
僕の身長くらいある木刀
そして尚且つ冷酷な目
青風鬼龍だ……
「なんで……お前がいるんだ…」
その冷酷で青い目に
僕は凄まじい恐怖を抱いた
青風が現れてこれから先
どうなるのか
続きをお楽しみに