大金は歴史的偉業で 18
「さて、改めて見るとかなりな壊れっぷりだなぁ」
家に帰ってきた俺達はとりあえず夕食を食べていると
「私もこちらに住みたいです」
メロニィがそんな事言い出した
「どうなんだろう?確かあっちのアパートがメロニィの住まいになる予定だよね?」
駄目ではないが唐突に言われると焦るものがある。
それに男で、本気かどうか分からないが求婚までされてる俺からは下手な事は言い辛かったりする
「あっちにはサキさんが住みますので。その気になれば移住は可能かと思います、駄目ですか?家賃はちゃんと払いますので」
ど、どうなんだろうか。お二人の反応は……
「同じパーティーだからね、元々そういう話の流れだった気がするから悪くはないんだけど……まさかみーくんとおいたするつもりなんじゃないのかい?」
この子グイグイ来るからなぁ〜、いつか俺も折れてしまいそうだ。ただそうなると本格的に微妙な空気になりそうなのがね
「大丈夫ですよ、何となくこの家の形式はわかります。あくまでルームシェア的な感じなのですよね?なのでそんな心配は不要ですよ」
括り的にはそうなるけれど
「うにゅぅぅ……いかがわしいなのか?」
まゆもが訝しい顔をしている
「私ってそんな節操無く見えますか?」
「「うん」」
「それは心外です、確かにちょっとグイグイ行き過ぎたかもしれませんが私は別にそういうキャラでは無いのです!男性と明確にお付き合いした事も無いですし…あ、一回ありますけど何と言いますか手を繋いだ位なもんで終焉を迎えた程度ですよ」
「何それ?どういう感じだったのさ?」
「うにゅにゅ!」
「あれは……」
恋愛トーク始まっちゃいました。クリスとまゆもは女性の例に漏れずこういうネタに興味津々だ。
俺も気にはなるので聞いてたが思ったより面白い話でメロニィの人となりがそれとなくわかって来た気がする。
このグイグイ来てる感じもメロニィなりの頑張りってだけで決して気軽にグイグイ来るようなタイプでは無いんだなと感じ取れた。
結局ケジメは大事という事で家賃はあえて貰うという話で落ち着き、メロニィも家に迎える事になった
「明日にでも王都の腕利きの大工さん達が来ます。そこで増築の話なんかもすれば良いと思いますよ、式典の前に大臣に口添えしておきましたので多分便宜ははかって貰えると思いますし」
あらこの子優秀。抜け目が無いですね
「それじゃあ割と早く直るかな?楽しみだね」
「うにゅ、果たしてどう改築されるなのか」
「そうだ。皆さんアレでしたら改築の間はこちらのアパートに来てはいかがでしょうか?多分大工さん達もそのほうがやりやすいと思いますし」
「それもそうか、大事な物は壊れてない部屋に置いといて少しあっちに行くか」
この子は結構視野が広い、本当優秀だな
「そうだね、それと…また襲撃されるかもって考えたらどうしよ?何か対策練らないとまたすぐ壊されちゃうかもだよ」
そうだった、そっちが問題だ。魔王軍がどれほどこっちに執着して来るのか…いっそ将軍格の奴等全部寄越してくれたならそれはそれで話が早くなるが。
そうか、そんな事したらいよいよもって崩壊しかねないってリスクがある事を向こう側は考えるとしたら案外様子見で来るかもな
「案外こっちが大人しくしてたらしばらくは何もして来ないかも知れないぜ?それか大々的に攻めてくるかだ」
「そ、そうなのかな?」
「重鎮の1人を倒して同格の連中2人も撃破してるんだ、このペースで討伐されたら魔王軍壊滅だろ?かと言って無視ってことは無いにしてもそもそもライオウを討伐したのってたまたまだからね。この世界の魔王軍との戦争が割と拮抗した物だっていうのなら下手にこっちに手出しして来なくなる可能性もあると思うんだけど…どうかな?」
「うーにゅ……一理あるぽん」
「でも油断は禁物ですね。魔王軍からしたら我々パーティーはかなり危険だというのは間違いないので」
それはそうだな。油断大敵ってことで、とりあえず安心して寝れる環境が欲しいところではあるが…あのせいらさんが使ってた結界魔法、真似してみようか
「とりあえず安心して休める環境が欲しいので、結界を張って見たいと思います」
せいらさんの真似で結界を出してみる
「おお!?キミってば結界まで」
「みーくんすごぼーん!」
いや、待って、これ…広げるのか?ええっと
「ま、まゆも先生、これ、この後どうしよう?」
「ぴにゃ!?え、ええっと……ばーんって広げるなのでぇす」
「ちょ、ちょっとまって!それ広げるっていうか現時点で触れちゃだめなやつだよね?」
そうなのだ、どうやって中に皆をおさめるの?
「み、みーさん落ち着いて下さい。そのまま…そのままです」
メロニィさんが何やらやってくれてるけど…維持するの大変です
「なんかヤバそうな感じは無くなったよ」
「今です、広げて下さい!」
「ひ、広がれぇぇ」
なんとか広がったが……これって結界っていうのかな?
「これって……結界なのかな?」
「そうですね、無害化しましたがどうやら全部無害化しちゃいましたのでただの魔法の箱って感じですかね」
これだけ魔力使って…なんと無駄な事か。しかもいつまで持つかなんて俺にも分からんです
「ちょっと待って下さいね。一回限定でしたらこの手はアリかもです」
そう言うとメロニィが回復魔法をこの結界もどきに帯びさせた
「回復する結界みたいな感じになったのかな?でもそれだと敵が喜びそうなもんだけど」
「だからです、毎回は出来ませんがこんなの見掛けたら絶対罠だって敵は思うでしょう。なので威嚇にはなると思います」
なるほど、確かにこんなの見掛けたらおいそれと手は出したくないな。問題は自分で出しといてアレだけどいつまで持つのか見当もつかない事だ
「明日の朝までには解除するなのでぇぇす」
「それが……いつまで持つか俺にはよくわからんなのです」
「そうなのかえ?まゆもアイでは1日まるっと持ちそうだとぴーぴょなのじゃ」
おお、まゆもはそういうのも見抜いてるのか。スゲーな
「じゃ、じゃあ解除って……どうやるの?」
「こういうの使えない私が言うのもアレだけどみーくんかなりざっくりだなぁ」
分かってるからやめてあげて
「では私が明日の朝には解除致しましょう」
うーん、そう言えば優秀じゃないとこの部署には入れないって言ってたけど……この子かなり優秀じゃね?
今は結婚だなんだ言ってるけどその内愛想尽かされそうで怖いわ




