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持ち家を手に入れて 2

「誰かさんがあらぬ噂を流してるっぽいのでちょっと懲らしめないとって考えてた所です」



抗議を試みるも聞く耳持たずと言わんばかりにスルーされた



「例の件だが、本格的に形になりそうだから今度見に来いよ。近い内に私はヤマト村に帰るからその時に商品を持ってくればもう始められるぜ。それらしい奴等にも先行でお試しをやらせる算段も出来ている。それより丁度お前に話したい事があるんだがちょっといいか?」



そう言うとせいらさんは手下に目配せをして手下達は戻って行った



「お前等ギガビーストなんて大物狩ったそうじゃねーか?流石と言いたい所だがどういうつもりだ?」



 この人はヤマト村から出てこっちでそれなりに人を囲って何かしらの組織でもやってるように見受けられる。

 戦闘だけに限らず色々な修羅場を潜ってるのだろうしあらゆる点で俺なんかよりも経験値が高そう。

 それゆえ豪快さだけでなく対人における応対なんかも緻密に計算されてるように見える訳だが…そんなせいらさんは今、気さくに話てるようにも見えるが心無しか不機嫌そうにも感じるのだが、さっきの言葉でイラつかせたか?



「どういうつもりってのは俺が聞きたい事でもあったんですけどね」



ここでギガビースト討伐の経緯を話しておいた



「そういう事だったのか、ギガビーストは私も狩った事あるぜ。そのクエストとは違うヤツだがな。アレをやるってなったらヤマト村なら最低でもレンとかトウとかじゃねーと厳しいだろうよ。そんなそこそこ強いバケモノ相手にウチの可愛い姪っ子を連れて平気な顔して挑みに行ったってんなら説教食らわせてやろうと思ったが…そうか、そんな理由だったか」



俺はついでに白服の話もしておいた



「その辺の話は私も聞いたことがあるな、話は分かった。ギガビーストも倒したんだ、お前等の腕は信用出来るがあんまり無茶はすんなよ」



 せいらさんなりに姪っ子さんの心配をしてくれてたようだ。

 ついでに僕等も含まれてるとありがたいところです。

 因みにこの話が実は後で大きな変化をもたらすキッカケになるとは俺自身まるで考えてもいなかった 






「そういえば近い内にまゆもも家に帰るって言ってましたよ。俺はそもそもまゆもはまだ大人じゃないって認識だしマッサンも心配だろうから月1くらいは帰っておけって話てたんすよ。転身の魔石を預かってるようなんでね」



「そうか、それなら私も今度一緒に帰るかな。それよりアレだ、ギガビースト倒したってことは懐も温かいだろ?」



なんか色々やってもらってる気がするからここは美味しい物でも奢っておくか



「それならちょっと美味しそうな店行かないっすか?たまには酒ばかりではなくグルメも良いですぞ」



「ほう、良いだろう。今日はもうオフだ、お兄さんがこの美人で気品あふれる私をエスコートするんだな」



 俺は年下だ!と、言いたい所だがお兄さんって言われると考えてしまう所がある。

 お兄さんなら年齢が上というニュアンスではないし何よりおっさんではないだけマシなのではないのだろうか?そう考えるとクリスは容赦ねーな。






 こうしてせいらさんと美味しい店へ行き食事を堪能しつつも結局帰りに酒場へ行き酒を飲み酔っぱらうせいらさん。

 一発キツイのってどんなのだと言及されまくりつつなんとか平和に解散して帰宅した



「酒臭いな〜、やい飲んだくれ。随分遅いじゃないか?クエストはあったのかい?」



俺が自分の部屋に帰るやいなやクリスとまゆもがやって来た



「目ぼしいのは無かったよ。せいらさんとばったり会って食事しつつ飲んでたんだよ」



「姐御と?やだぁ、私も誘ってよぉ」



本当に姐御好きだなコイツ。実はドMだって所を目の当たりにしたらどうなるか



「みーくん酔っぱらい」



「ギガビーストの件で心配してたっぽいからお詫びもかねてだよ。何だかんだ色々気を回してくれてる感じがするからね。そういや、今度ヤマト村帰るって言ってたからまゆもも一緒にって話していたよ」



 そう言うと一転して納得がいったようで俺への言及は無くなった…って何で俺は管理されてるのだろう?確かにクエスト見てくるって言ったから早く報告しなきゃなのはそうなんだけど





 数日後せいらさんとまゆもは帰省した。ついでにゆっこさんから貰った魔符にヤマト村をマーキングしてくよう頼んでおいた。

 転身の場合、魔石による方法がちょっとややこしいというか一手間多くなる。

 魔石にはその魔法を使用できる使い方があるのだが転身の場合、ただ転身を込めても何も起きないしマーキング済の転身を魔石に込めてもその転身が指定してる場所にしか行けない。

 因みに転身を高度に使う人は指にマーキングした所を一致させて放って活用するそうだが最初は手全体でがやっとで練度を上げると指の数だけ場所を登録出来るって訳だ。

 つまりまゆもの父から貰った転身の魔石はまゆも家にしか行けないのである。そこで魔符の登場で魔符にマーキングの術式を刻んだ上で転身の込めた魔石を使用する事でマーキングした場所に転身出来るようになる仕組みだ。 

 何とか使えるというのはそういう事であまり実用的とは言えないが無いよりはマシなのでこの街と釣りに行く為の海の2箇所は既に魔符にマーキングを刻んである。

 マーキングだけなら簡単なのに何故転身は全然使えないのだろうか






「みーくん、聞いた聞いた?またジェノサイダーズが出たんだって。よくやるよねぇ〜」



 そう、実は昨日の夜は久しぶりにリリィさんに頼まれて裏稼業に勤しんでいたのだ。 

 もうほぼ夏というのもありボディスーツ夏バージョンはとっても良かったです。

 それより問題なのは夜中に出る事が前と比べて大変になった事だ。  

 こうやって普通に俺の部屋に来る姿だけ見るとアレだがちゃんとお互いのプライバシーは守るべく、あまりにも好き勝手に出入りなんかはしてないので夜中なら大丈夫とは思うけど、それでもやはり夜中に出てる事自体を知られたくないんだよ。言い訳が全く思い付かないから



「ジェノサイダーズって結局何の集団なんだろう?」



 素知らぬ顔で聞いてみた。当事者の俺も最早分かってないが一応義賊とかダークヒーロー的なつもりなんだよ、知ってたかい?



「噂じゃ恵まれない子とかスラムとかにお金を流してるとか聞いたけどやってる事がもう破壊神だからねぇ、正義の味方とは言えないかなぁ」



 一般庶民の感覚を大いに持つクリスさんからすると正義の味方は無いらしい、今度リリィさんに伝えとこう。

 あの人は割と本気で正義の味方のつもりだからここらで分からせないと



「俺達もこれから大きめの物件に住む予定だから気をつけないと壊されちゃうぜ」



「そうだよ、私もまだ目星はついてないけど目を付けられないようにしなきゃね」



悪い事したらリリィさんがやって来るから気を付けないと



「んじゃ俺はもう少し物件探しにフラフラしてくるかなぁ」



「キミ今日は暇なのかい?良かったらちょっと付き合ってよ」



 修行の時はタイミングさえ合えばわざわざ示し合わせる事もなく一緒に行くようになっている。 最早パーティー業務の一貫みたくなってるのだけど、この言い方からすると別件か



「いいけどどっか行くのか?カジノは駄目だぜ、月1〜2って決まったんですからね」



そう、カジノは月に回数を決めたのです。勝った金だけでならその限りではないとした上で



「違うよ、私はそんなギャンブル中毒者じゃないやい!エリサに会いに行くのさ。前に会ったでしょ?色々教えてくれたお礼しなきゃだからね」



 そう言えばそんな事もありましたね。意味わからんけど俺が奢るとか言う話になってたんじゃ無かったか?






「お久しぶりです。噂は聞きましたよ、あのギガビーストを倒したんですね。凄いです」



「ふふん、それ程でもあるけど流石だろ。今日はこの前のお礼だよ、遠慮せずどんどんスウィーツを食べると良いのだよ」



 クリスが得意気に言ってるが奢るのは俺だろ?いや、クリスは俺にたかりそうに見えてかなり気前が良いから自分で奢るか



「ありがとうございます。そう言えばヤマト村の人がパーティーに加わったと聞きましたが今日はいらっしゃらないんですか?」



あ、多分この子もヤマト村の人の力だと思ってるな。こればかりは仕方ないが



「今は帰省中だよ。驚く事に見た目は歳上に見えるけど中身は14歳なんだ。エリサがどういう反応するか見てみたかったなぁ」



「そうなんですか?それでよくそんな危険なクエストをやりましたね」



 若干呆れてるかのような表情をするエリサさん。

 多分根が良い人なんだろう、せいらさんもそうだったがどうやらギガビースト討伐なんて初心者がやるようなもんではないので単純にその危険を顧みない行動に不快感を覚えてるのだろう



「そうだよねぇ、その辺も話したいしとりあえずお店に行こうか」




お店に入って一通りスウィーツを頼み、ギガビーストの件の話をした




「一人で倒したんですか!?えぇ?……ど、どうやったんですか?」



とんでもなく驚いてる。それなりに偉業ではあったようだ



「いやもう、ゴリ押しだったよ。エリサも気を付けるんだよ、この男怖いからね。最後稲妻食らった後はもう無言で滅多刺しにしてその傷から首に手を突っ込んでトドメ刺してたんだ。アレは引いたよ」



そう聞くと確かにエグさしか感じないが



「引いたはやめてあげてよ、みーくん可哀想だろぅ?僕頑張ったんだから」



そう言って無害をアピール…あ、駄目ですね。なんかもう引いてます



「なんか、すいませんでした。噂だとヤマト村の人が加わってその人が利用されつつギガビーストも倒したってなってて…まさかみーさんが倒してたなんて」



いや、そんな何もされてないし謝らなくても。やはり根が良い子なのだろう



「そんな事だろうとは思ったよ。あれからギルド行くとまゆもちゃんが勧誘されまくって大変なんだよね。私もまゆもちゃんも何もやってないからまゆもちゃんなんかは尚更気が引けちゃってるもん」



 そうだったのか。でもそれをいちいち言わずに黙ってるのはよく分かっておいでだ。

 俺のシレっとやるを邪魔しないようにしてくれてるのだろう



「それにしても、結果的にみーさんがそれ程強いから良かったですけどその白服の人は許せませんね。悪評の一端を見た気がします」




「でしょ?アレは絶対みーくんを亡き者にしようとしてたね。でもその後は一転して大人しくなっちゃったんだよ。まあ全然見掛けなくなっちゃったけどね」



確かに最近また見掛けなくなったな。その方が気が楽だから何の問題もないが



「あ、あの…もし良かったらみーさんの強さの一端を見せて貰ってもよろしいですか?勿論疑ってるとかでは無いんですけど…実は」



何でもエリサさんは最近伸び悩んでるらしくパーティーの人からも指摘されてヘコんでるのだとか



「そうか、俺のが参考になるかはわからないけど…いいよ。んじゃ食べ終わったら食後の運動という事でちょっと遊ぼうか」



そう言って食事を終えると俺達は人気のない所へ行きちょっと実戦



「エリサさんから攻撃してみてよ、それに耐えてみせるから」



 実は俺もちょっと試したいのだ。単純な魔法攻撃に耐えられるかとキャイオウケンの進化実験を。

 特に単純な魔法攻撃に関しては俺の周りには凄いのしか居なくて耐久出来るか試すのが怖いんです。リリィさんのはある程度耐えたけどあれは絶対加減してたもん



「で、では行きます!ハイファイヤー」



 思ったより強めのが来た気がするけどこれなら問題無し。

 ということで片手で掻き消しつつ、実戦と言う事でここで気が抜けた感じのエリサさんに間合いを詰めて驚かせてあげた



「ひっひぃぃぃ!!?」



 やだぁ、凄いビビっちゃってる。なるほど油断して気が抜けたんじゃなくてこの一連のやり取りそのものに凄い緊張しちゃってたわけか



「魔法は充分強そうにも感じるけど、どうかな…俺の周りにはぶっ飛んだ魔法使いしか居ないからちょっとわからんけどオーガインプ辺りにならダメージ通る位の威力はある気がしたよ」



「あ、た、ありがとうございます…」



腰を抜かしてるようだ、立たせてあげよう



「ほら、いくら何でも怯え過ぎだよ。初対面って訳でもないんだし」



「い、いえ、ごめんなさい。その…私臆病なので相手の強さを探知するのだけは得意なんですけど、ギガビーストを倒したのも納得です」



あらこの子、探知なんて出来るのか。みーサーチとは違う探知かな?



「キミってばそうやっていつまでエリサの手を握ってるのさ?エリサも気を付けるんだよ、この男はセクハラ大王の疑惑があるからね」



クリスには本当に厳しいお仕置きが必要なようだな



「おいクリス、そろそろその汚名を被せて来るのやめないととんでもない事になるぞ」



「聞いた?今聞いた?この男はこうやって脅して来るんだ。そして前なんて私の体の柔らかい部分を好き放題揉みくちゃに」



やめろ、その言い方。本当になんでそんな言い方になっちゃうわけ?



「み、みーさん?」



 ほら、さっきまでふらっとしてたエリサさんが急にピンっとなって手を離して来ちゃったよ。

しかも凄い困惑の顔をしている



「違うからね、柔らかい所って言ってもほっぺだからね?コイツはすぐ俺を貶める事ばかり言うからお仕置きしたんだよ」




「更にこの男は美人でカッコいい姐御と呼ばれる人のお尻を」



そういった所でほぺのびーるを敢行した



「クリス様、お戯れはその辺にしないとですよ〜、これか?これを一周させれば黙るのか?」



「や、やめろぉぉ〜そんなに伸びないよぉぉ」



それにしてもクリスのほぺはとても良い。もうこのままで良いんじゃないかな



「あはっ、あははは。二人とも凄く仲良くなったんですね、良かったです。最初はビジネスパートナーだなんて言ってたのに羨ましい限りです」




「これのどこが仲良しに見えるんだよぉ。ほら、そろそろ離さないと戻らなくなっちゃうよ」



 マジで?戻らなくなるの?それはそれで見てみたい。

 つい同じ人間だと思い込んでたがまさかこの世界の人はほぺを伸ばし続けると戻らなくなるのか?



「戻らなく…なったらどうなるのかな?気になるのです。試してみたいのでぇぇす!ねえ、エリサさんもそうは思わないか?」



「ええっ!?クリスさんのほっぺって伸ばすと戻らなくなるんですか?」



どうやらクリスが適当に言った事のようだった。ちょっと残念



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