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活躍は戦いで 8

 岩をガンガン殴ってるデカい魔物、どうやらコイツがギガビーストらしい。

 黄色い体をした巨体で、強いて言えばトカゲなんかをゴツくして二足歩行にした感じのバケモノ。ドラゴンの近縁なのかとも思えなくも無いがその辺は分からん。

 それにしても虫の居所が悪いのか、岩に怒りをぶつけてるようだ



「ふざけやがって、ギガビースト様をナメてるのか」



何があったのかはわからんがかなり怒ってらっしゃる。確かにコイツは過去一ヤバそう



「んじゃちょっくら行ってくる。俺の本気をどーのこーのしてくるぜ。ちゃんと安全な場所に隠れてるのだよ」



「みーくん、本当に気をつけてね。駄目だったらすぐ逃げるんだよ。助けに行きたいのもやまやまだけど多分役に立てない可能性のほうが高いから」



 クリスが自分が役に立てないと言う程弱気になる程ギガビーストの強さは滲み出ている。

 上級者だってこんなのわざわざクエストで受けないのも頷けるな



「アチキのぐらびとぅーんなら足止めなら出来ると思うのでぇす。みーくんが逃げるって決めたら声を上げて言うのじゃぞい、こっちも合わせるぽん」



まゆもも流石に勝てるとは言い切れないか。ここでシレっと勝ってカッコつけてみたいな



「剣を預けとく。あの巨体だから素早さに集中してみるよ」



 普段から剣を使うタイプでない俺は潔く持ってないほうが体裁きは上手くやれると思い剣を預けた。そしてギガビーストの元へ



「こんにちは、さっきから何怒ってるのか聞いてもいいかい?」



「なんだクソ人間が!ナメてんのか」



対話する間もなくいきなり襲いかかって来た。気の短いヤツめ



「話もできないのか、単細胞が」



「何だと〜人間風情が!今日はダメだ、もうダメだ!全部ブチ壊してやる!俺の気になってた飯が思ったより美味くねーし全部テメーのせいだ!」



 そんな事であんなにキレてたのか、予想以上に危ないヤツだな。先手必勝でたたみかけてみよう



「そんな事まで人のせいにするなんて本当に頭悪いな。せいぜい楽しませてもらおうか、キャイオウケーン」



猛攻を仕掛ける…が全部モロに決まってるのに然程効いてる気がしない



「痛てぇなこの野郎、ゴミ人間が調子に乗ってるんじゃねぇぇ!」



 今度はギガビーストから仕掛けてきた。なんだコイツ、この巨体でこんな素早いのか。

 そう思いつつも何とか躱すがしっぽからの攻撃に思わず対応が遅れ攻撃を食らってしまった。キャイオウケンのエネルギーと咄嗟のねばのーる君の盾で何とか凌いだがかなり重い攻撃だ、無意識に喰らえば一発で致命傷になるかも。普通の人なら粉々になるんじゃなかろうか



「中々やるじゃないか、キャイオウケンの防御を物ともしないとは…本当に強いんだな」



「あたりめーだろうが!テメー等が恐れてる魔王軍だかの将軍にだって俺様は引けを取らねーぜ。今更ビビっても手遅れだからな、楽に死ねると思うなよ」



再び攻めて来たので俺もちょっとパワーアップ



「キャイオウケンにべぇだぁぁ」



実際に2倍にはならないが出力を上げて猛攻に。今度は効いてそうだ



「痛ってーんだよ!こんちくしょぉぉぉー!!」



 今度は手応えアリっぽい。しかし地面を叩き思い切り揺らして来て身動きが取れなくなった。ちょっとピンチかも



「地震か?しかしジャンプすれば」



ひどい揺れの中ジャンプするのはかなり難しく戸惑ってる隙に



「死ね、クソ人間がぁ!」



 ギガビーストの渾身の一撃をモロに食らって吹っ飛ばされてしまった。凄く痛い…でもアレだ。

 改めて気付いたけどキャイオウケンの防御って想像以上に硬いんだな。だってこんな吹っ飛んで岩にめり込んてるのに痛いで済んでるんだもの。

 まあ俺のこの技は単純にいうとパワーアップなんだけど強化魔法の欠点の一つにある肉体強度の問題がクリア出来てる時点で気付けたかな。 

 いずれにせよ、これならなんとかなりそうだ



「痛いわ、このデカブツが!」



お返しに反撃のラッシュをかましてやった。なんだ?驚いてるのか知らないが素直に受けてるぞ



「お前…かなりやるな。正直人間風情がここまでやるとは驚いたぜ。こうなったら本気で潰してやる」



 一周回って冷静になったギガビーストは力を込めると体が変色し、より筋肉質になってパワーアップしたっぽい



「これから本気だったのか。いいだろう俺もそれなりに気合い入れるぜ」



 小手調べ程度に気弾をぶつけてみたがあまり効いてない気がするのでそのままひたすら攻撃しまくる



「ちょこまかしやがって、これでどうだ」



 デカい岩を投げて来やがった。直撃したら一般人は粉々になりそうな勢いだな。

 クリス達は大丈夫か?と余所見をした瞬間に間合いを詰められてボコられてしまった



「くっそー、これは効いたよ。こうなったら…キャイオウケンさんべぇだぁぁ」



 かなり出力を上げて攻める。ここまで出すのは初めてだがかなり効いてるご様子、これはイケそうだ。

 だんだんとギガビーストが8000万に見えて来たよ



「くっ…調子に乗るなぁぁ」



 まさかの魔力?気?なのかは分からなかったが両手をこちらに向け飛ばしてきて直撃してしまった。

 凄い勢いで吹っ飛ばされて岩にまためり込まれる俺。これはかなり効く、アザになってるし…実は結構ダメージ受けてるんじゃないか?と思いつつめり込んだ体を出すとギガビーストはかなり疲れたかのような様子。どうやら奥の手的なものだったっぽい。

 ここで畳み掛ければ行ける…が、ギガビーストがこの一体しか居ないとは限らないからまだ魔力が温存されてる内に決めたいと思う。

 更に出力上げるか?いや、いいこと思いついた



「まゆもくぅぅぅん、ボクの剣をくれぇぇい」



さっきチラ見した時まゆも達はちゃんと上手く隠れられているようだったので大丈夫だろう



「ほいきた」



そう言ってまゆもは剣を投げてくれた。見事にクルクル回ってる



うん、凄いクルクルしとる



 弧を描く様にこちらに向かって来ている。それはもうクルクル回りながら。

 そしてそれを見つつ身構える俺。まゆも肩強いななんて思いつつ不意打ちする隙は与えないぜ



 まゆもさんはコントロールもよく超ベスポジに剣は来てくれそうだ



 そしてその剣は俺の近くの地面に見事刺さったのだった



「どうした?自分で言っといて剣は受け取らねーのか」



ギガビーストさんは剣をキャッチしない事を不思議に思ったのか聞いてきた



「どうしたのさみーくん?何で剣をキャッチしなかったんだよぉ」



コイツ等…マンガの見過ぎじゃないか?



「バカ、お前あんなクルクル回って飛んで来た剣を簡単にキャッチ出来るか!下手すりゃ腕切れるわ」



 ごもっともの意見な筈だがさっきまで死闘を繰り広げてた姿とは想像もつかないようなしょぼい俺の発言に皆何かガッカリしたような、残念な人を見る目で俺を見ている。敵であるギガビーストさんまで…だってアレよ?キャイオウケン使えば確かに切れないだろうが剣も弾いちゃうじゃん?仕方無いだろ。では仕切り直しだ



「よーし、剣があればお前の頑丈な身体も流石に持たないだろう」



 なんだろう…しっくり来る。これは前世が侍だったとか日本人だからなのかはわからないが昔から木刀とか持つとやたらしっくりくるんだよね。まあこれ刀じゃなくて剣なんだけど。

 なんだ?なんかおかしいな。さっきまで互角以上の戦いを繰り広げてた相手が武器を手にしたというのになんでコイツは冷静なんた?もう少し焦ってもいいのでは無かろうか。と思ったその時、ギガビーストが仕掛けて来た



「武器を持ち出して安心したぜ、くらえっ!稲妻」



 凄い勢いの稲妻が辺りに発生し剣を持っていた俺はその稲妻をモロに食らってしまった。

 ヤバい、電撃は…キャイオウケンで防御されてたとしても感電のダメージが内部に来るんだよ




「ぐぁっはっは、油断したな。俺様にコレを使わせるとは人間にしては見事だったぜ。このまま嬲り殺してやる!それにしても武器を持ってくれて助かったぜ。俺様の稲妻は広範囲で高威力で魔力もかなり食うが、如何せん細かい制御が出来なくてな、迂闊に使えるもんじゃねーんだ。だが武器にはだいたい落ちるからなぁ。さて、貴様にトドメを刺したらあっちの女共だ。俺様の晩飯にしてやるぜ。生きながら喰ってくれるわ」






5秒



 過去にクリスみたく喧嘩っ早いと言われた事があるのを思い出した。

 マジギレした時、それが相手をぶっ飛ばす事を目的とした場合なら俺はいちいち声を荒げたりせず殴りかかったりする時もある。絶対そうという訳ではないが殴るのが目的ならわざわざ叫ぶ必要なんて無いからだ。

 クリスもある意味そうなのだろう、だからは端から見ると手が恐ろしく早く見えるんだろう。

 そしてここで俺が生前からそれなりにやれると思ってる事を開示しよう。それは



回転だ



 これは証明が非常に難しいというかそういうレースがある訳でもなく競い合う事も日常では無いというか公言はしないので証明しようがない事ではある。

 だが俺はその証明しようのない事である回転の領域においては誰かに遅れを取ったことはない。

 勿論同じ土俵に立ったという地点にまで行かなければその限りではないが。

 どういう事かというとボクサーで言うならジャブだ。ジャブ単体の速さでどうこうではなくそれを打つ回転力とでもいうか、そういう領域では遅れを取った事がないのだ。もっとも俺はボクサーではないのでボクサー相手にジャブの回転力で勝てるという訳でもないというのがその地点に行っていないと言う事。

 つまり自分がやる作業なら作業、特定の行動なら行動、そういった事の回転力で俺は誰かに遅れを取ったことは、無い。



 今回稲妻を食らった俺は単純に命の危機を悟り、ある意味ガチギレ状態に入った。

 そんな俺は言葉を発する事なくギガビーストを剣で滅多刺しにて、反撃しようとしてきたらその箇所を切ったり刺したり、動こうとしたらその動く箇所も刺す。とにかく何かしらのアクションを起こしそうな箇所は徹底的に刺したり切ったり蹴ったりしてるのだ、持ち前の回転力で黙々と。

 剣の技量なんてある訳でもなく、それすらも回転力で補う。

 要は攻撃してきそうならそれっぽい箇所を刺すか切るかすればいいのだ。

 そして剣が折れたのでちょうど首の所に剣で刺した箇所があったので手で突っ込んで首の骨を握った所で少し手を止めた。もうくたばる寸前だ



「お前は強い。そのお前が互角以上に渡り合った奴相手に5秒も油断した。余裕ではなく油断だ、そりゃ負けるだろ?何か言う事はあるか?」



その強さには一応敬意を払っておこう、何かやり過ぎた気もするし



「くっそ〜、今日は本当にダメだったぜ」



「それには同情してやるよ」



かなりエグい事やってるな、とっとと終わらせてやろう。下手に苦しめてやるのは良くない気がするので躊躇なく首の骨を折りとどめを刺した



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