冒険者はこの街で 7
まゆもを仲間に加えギルドに入った俺達はまゆもを冒険者に登録する事にした。
やはりレベル3の冒険者が居るからなのかそれともパーティーが組み辛くなってるクリスが居るからなのか分からないが露骨に態度に出てる受付さん、まあ気にする事は無いかなと思ったら一変した
「も、もしかしてこの名前、その衣装もそうですし…まさかヤマト村の方ですか?」
ヤマト村の人ってそういう反応されるの?
「うにゅ」
まゆもは一言そう答えた
「し、失礼しました、まゆさんのレベルは21ですね。年齢は…14歳、流石ヤマト村の人です、その歳でこのレベルは高いですよ。職業は…適性は魔法使いや僧侶なんかも行けますね、ステータスが高めなので前衛職もやれない事無いですが」
「魔法使いで行くのです」
あれ?もしかしてまゆもちゃんって…実は人見知りだったりする?喋り方が然程おかしくないしなんか大人しい気がする
「かしこまりました、そうしましたらこのように指で」
ああ、なるほどねぇ〜為になる説明が沢山だ。職業に付く付かない以前でもこの登録魔石君はかなり便利なようだね〜……そういうのはちゃんと俺にも説明しとけや。
俺の時はそんな説明無かったろ?まあいいです、俺はそこまでこんなギルドだか組織だか…なんならこの国とて信用したりしてないんですからね!
と、まゆもの登録説明を待ってる間に今出てるクエストをクリスと見て回る事にした
「これなんかどうかな?このパーティーの初陣、まずは肩慣らしとして手軽そうなやつをね」
赤犬の群れかぁ、街の外にある農場を荒らすとかで各所に出てるようだ。
報酬は1体1万で群れが大体20〜30はいるとかいないとか…悪く無い気がするが赤犬ってのがどんなのかは知らんです
「いいね、まゆもにはうってつけだろうしこれで行こうか」
そんなふうに話してるとまゆもの登録も終わったようなのでパーティー登録をしてクエストを受けようとした時、こちらを先程から見てコソコソしてたどっかのパーティーの奴がまゆもに声を掛けてきた。
てか他の連中もそうだがこちらを見てコソコソしてるのは感じが悪いな
「さっき登録してる話が聞こえたけど君はヤマト村の出身なんだって?良かったら僕等とパーティーを組まないか?僕等はこれでも皆レベル20超えててB級もそろそろ視野に入れても良いかと思ってるんだ、悪くないだろ?」
何だこいつら?てかこんなスカウト方法もあるのか?
「はあ」
まゆもさんが普通!?もしかすると人見知り以前にこの子は村から出て知らない人と話す事自体まだ慣れてないのかも知れない。
変わった子でぶっ飛んてる所があるから忘れてたけどまだ14歳になったばかりだから無理もない
「おい、この子はウチのパーティーなんだよ。勝手にスカウトとかしないでくれるかな?どうしてもと言うのならまずはリーダーたる私に許可を得てから話してもらおうか」
おお、流石クリス。こういう食いつきは速い
「あなたには話していないよ。ヤマト村の方、失礼だがまだ冒険者の立ち回りとか色々知らないと思うから言うけどそこの二人は辞めときな。1人は何回もパーティーお断りされてる問題児らしいし、もう1人のそこの男はレベル3で話にならないからね。レベル3なんて一般的な子供、10歳位のガキ大将位が関の山だ。悪いことは言わないからそんな連中とは組まずに俺達と組もう、遊びじゃないんだからな」
レベル3ってそんなだったんすか?それは確かに場違いだ
「みーくんどうやったん?」
「後で教えるよ。それよりとりあえず初陣だから顔合わせの意味も兼ねてチョロそうなの見つけたけどいいかな?」
「おい、まだ話は終わってないぞ。本当に遊びじゃねーんだ、お前等も見込みないんだからとっとと冒険者諦めとけってんだよ」
等と言ってるけど、悪いけど…ねぇ?
「余計なお世話だよ。まゆもちゃんも登録終わったし早速初陣決めようよ!アンタ達もこれ以上何か言うなら容赦しないんだからね」
やめてあげて、多分あなたこの後の返答次第では即殴りにかかるよねぇ?
「お前らみたいな弱いのとか問題児が冒険者やってっと」
ほらきた
「はい、クリス様ストップ」
「あ、みーくん何するのさ、離してよ。ちゃんとわからせてやらないと」
「わかる、わかるよ〜でも正直俺からすると歯牙にも掛からないんだよね〜クリス様もよぉ〜く相手を見てご覧。ぶっちゃけ相手するのもアレでしょ?だって明日には多分記憶にも残らないレベルっすよ〜」
そう、正直俺にはコイツ等は道かう人々と同じ括りにしか見えないので気に止めなければ腹立ちすらしない
「うーん……まあみーくんがそう言うならいいとするか。アンタ等も、あんまり人を馬鹿にするような事してたら許さないんだからね」
「馬鹿には何言っても駄目か。ヤマト村の方、多分すぐ分かる事になると思うけどそいつらおっ死んだらいつでも歓迎するんでよろしくな」
クリスがまた突っかかりそうだったので抑えてその場をやり過ごした。
正直俺もこんな雑魚共は蹴散らしてもいいと思ったがまだ一回も仕事してないのに冒険者剥奪とかされても困るのだ。
多分この様子では暴れて怪我でもさせようものなら俺とクリスは出禁とか普通にされそうだしここは耐えるのが賢明だと思う
「じゃあこの赤犬の群れの討伐で行こうよ。いくつも出てるけど場所は……」
「地図から察するにここが良いんじゃない?サクッと済んだら帰り際ちょっと寄り道程度でここのも狩れそうだし」
「おお、流石みーくんなのじゃ。もうすっかりと慣れているようじゃのう」
こんな感じで初クエストを引き受けた訳だがまずは無事を祈っとくか。
先程、俺には言われてなかった説明の中に後出しでもオッケーというものがある。
何でも引き受けて無くても当該モンスター達を狩ってれば申請すれば大丈夫なのだとか。
その辺りもこの体に組み込まれたやつで出来るらしい。ちょっと万能過ぎないか?と思うが便利だから良しとしておくか。
今回の獲物は赤犬、当然普通の犬ではなくれっきとした魔物で群れを作り農作物を荒らしたりするとかで群れると人なんかも襲われるそうだ。
生食嫌いと思われてるらしく火をたまに吐くそうだがそっちの方はそんな大した事は無いとされてる。
身体のサイズは大きくてもせいぜい人間と同じ位らしく一匹では警戒して襲ってくる事は稀らしい。
犬とあるから意外かもだが雑食で作物のほうが被害が大きく肉や血に飢えるというのが無いのが特徴だ。
名前の由来は色と輪郭が犬に似てるからという単純な理由らしい
「そういえばまゆもの魔力の事、クリスに言っても良き?」
「なんだい?まゆもちゃんは何か特殊なアレだったりするのかい?」
MP少ないって言えばいいのだろうか
「アチキは魔力の量が極端に少ないじゃ。おお、この景色……アレしかにゃい」
出た、まだ時間掛かるとはいえちょっと控えて貰ったほうが
「アレって」
「水龍さぁ〜ん」
それはもう立派で凄い水龍が出ましたね、凄い魔法だよホント、幸い街から出て何も無い草原だからいいっちゃいいけど…うん、まゆもは何も変わってない
「おおぉ〜!!何今の?水の龍?これってとんでもないんじゃないの」
「ふう……うにゅ、水龍さんはアチキの自慢の作品なのじゃ」
確かに凄い。弱点の属性でもない限り水浸しによるダメージこそあれ決定打には至るか微妙な水の塊でしかないんだけどそれを差し引いても凄い
「流石ヤマト村の出身だよ、これは本当にもしかすると魔王だってやれちゃうんじゃない?他にも凄いのあるの?」
やめてあげてください、この子後1発でも打ったら多分魔力切れになります。その後15分位遊びだすので
「おみせするぞぃ、その名もアチキの得意じゅめみもん、ぐらびとぅーんを」
「まゆもさんお待ちよ、まだアレの説明がなされてないよ」
「おお、そうであったのでアール。アチキは魔力が少ないので後1発それなりの呪文を使ったらガス欠なのじゃよ」
「これだけ凄い魔法を扱えるって事は相応のリスクもあるということだね。ロマンを感じるね〜、私の必殺技も後で犬ころ相手に披露するね」
「うわ〜い、楽しみなのでぇぇす」
どうやらクリス様は良い解釈をして下さったようだ。
ここでいきなり魔法をぶっ放す意味がわからないとかは特に感じて無いようで、よく考えたらクリスもロマン追い求めてる系だから気が合うのかも知れないな。
問題は実戦でどうなってくかだが…なるようになるか




