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楽しみは不意打ちで 3

 

 そんなこんなで無事誕生パーティーを終えた俺達はせっかくという事でまたメロニィ家にお泊りする事になった



「いやぁ、助かりましたよ。皆さんのお陰で何となくウチの格も上がったというか保たれた気もしますし。普段なら然程声を掛けてこない人達まで率先して話し掛けて来ましたからな」



 確かにメロニィパパは常に色んな人の対応に追われてる感じだったな



「普段はもっとこう、憐れまれてるというか相手してやらないとみたいな感じで絡んでくる人が殆どなんですけど今日は違いましたね」



 うん、苦労してるんだなぁ



「お役に立てたなら良かったです。でもしょっちゅうあると俺達も困るので程々にお願いしますね」


「ご安心下さい、それは我々も同じですから」


「「ハハハ」」



 この一家はかなりラフですな。嫌いじゃないぜ、そのノリ



 メロニィ家で改めてちょっとした誕生祝いをした後、メロニィと同じ部屋で寝かされそうになったり、メロニィが背中流す話が出たりとあったがなんとか無事就寝タイムを迎えた



「みーくんみーくん、起きてるかい?」



 クリスに呼ばれて行ってみるとメロニィの部屋に皆集まっていた



「何寝ようとしているのですか?まだ早いですよ」



 うん、まあ早いかどうかは置いといて外泊ってなったらそうだよね、俺ももうちょっと戯れたいとは思ってたけどこれでも一応異性だから気を使ってるんだよ



「そうだな、んじゃ改めてまゆもの髪の毛の謎を探って見るか」


「きっとわいにゃーるぽーろがそろんしてるのじゃ」



 なるほどね



「メロニィなら真似できるのではなかろうか」



「無茶振りもいいところですよ、やれるものならやってみたいです」



「私には無理そうだけど…そういえば今日あの勇者?が言ってたかえでさんの絶望使いってなんなのさ?」



 それは俺も気になった



「うにゅ、かえで姉さんは年に数回グラン帝国に視察に行くのじゃ。その時に分からせた事があったのだけれぇど、それ以来向こうでは絶望使いとして名を轟かせておるらしいじゃよ」



 そうだったのか、まあ確かに絶望以外の何でもないからなぁ、あの隕石は



「かえでさん凄いねぇ。隕石は確かに遠目で見て凄いとは思ってたけど実際にそれ以外でも強そうだもんね」



「俺はちょっとした立ち合いというか準備運動程度に手合わせした事あるけど普通に強いぜ」



 男女差別する気は無いけどその時明らかに加減されてるというか様子見程度感丸出しだった事に対して実は年上の俺は何とも言えない悔しさがあったのは秘密の話です



「ヤマト村の人達は本当に規格外ですね。私もそんな強くなれるものならなってみたかった気もします…でも戦うのはしんどいですからねぇ、この時点でもう向いてないのでしょう」



 メロニィってなんか多才な気がするからやり方次第じゃ物凄く強い戦士になってた気がする



「そういえば今度はみーくんとせいらさんの誕生日があるじゃない、だからかえでさんとか皆家に来るって話だよね」



 何それ聞いてない



「俺聞いてないんだけどいつの間にそんな話になったんだ?」



「一昨日リリィさんの店に行ったら姐御が居て、その時言ってたんだよ」



 一昨日か、俺が例の店に顔出してる間にそんな事が



「んじゃそれまでの間は面倒くさそうなクエストは受けないでおこうかね 」


「うにゅ、無理に何か受ける必要が最早無い気もするやでぇ」


「それは言えてるね。私としてはなんかこう面白そうなのは受けてみたい気もするよ」


「ボチボチ旅行の計画も固めていく頃だと思いますよ」


 そうだよ、旅行計画も練りたい所だ


「旅行計画は大事だぜ。んじゃ本日主役のメロニィ様、生誕祭という事で……僕等に10年前のメロニィの話を聞かせて下さいよ!」


「それは面白そうだねぇ、メロニィ様お願いします!」


「メロます!」



「ええ!?いきなりですね、10年前となると12歳の…この話やめません?」



 何それ逆に気になる



「そんな風に言われると凄い気になるよ?何かやらかしちゃったの?」


「メロニィは色々やらかしてそうぼぅん」


「まゆもには言われたくないですよ!」


 言い出しといてアレだけど逆に聞かれても困るのと異性には聞かれたくない系のネタだったりするリスクがあるとか考えたら失敗したと感じた俺は何も言わずに聞くことに徹する事にした

 


「12歳で一番記憶に残ってるのが…とあるパーティーに出席した時、その余興といいますか単純に酒が入り過ぎてたのかは知りませんけど父が体に顔描いて謎の踊りをしてる姿を目撃してしまった事ですね。下手すると母もこの姿は見た事ないのではないでしょうか」



「そ、そうなんだ…なんかその…」

「うん…あれだ、ごめんなさい」

「ご、ごめぼぅん…飴いるかえ?」


「いや、もうちょっと笑うとかして下さいよ!!そんな素で憐れまないで下さい!」



 メロニィさん、ごめんね。ちょっとそれはキツかったよね。これからは良い方に向かうよう俺達も協力すると心に誓うよ

 

「そ、それじゃあみーさんはどうなんですか!?10年前のみーさんは何してたんですか!?」



 くっ…恐れてた事が遂に、落ち着け!10年前なら7歳だな、俺の7歳って言うと…あんま記憶ないけど強いて言えば


「10年前と言う事は…7歳であるからして」


「なんでそんな確認するかの様な説明口調なのさ?」


 黙れクリス


「いじめられっ子だったので勘弁してあげて」


「え!?そうなの?」


「戦う姿見ると全く想像つきませんがなんか分かる気もします」


「アチキが居れば大丈夫だったんやでぇ」


「だから、そんな可哀想な僕より…クリスはどうだったんだよ?」


 あまり過去は言いたくなかったがこういうのをぶっ込んでおけば少なくとも10年前が7歳という無茶をなんとか誤魔化せる作戦だ。

 案の定、7歳という点に突っ込みは来なくて済んだ


 「私は…9歳だとまだがむしゃらにしゅんぎりをやりまくってた時期だと思うよ。あの頃は若かったなぁ〜確か近所の悪ガキ怪我させて大問題になりかけたりしたもんね」


 9歳のクリスってどんなだろ?ミニクリスは凄く可愛い気がする


「今と大差無いんですね」


「大差無いとは失礼な!私はいつだって正義の味方さ!まゆもちゃんは…5歳になるのか、5歳まゆもはどんな感じだったのかな?」


「うにゅ…5歳のアチキは…あ、と、特に何もないぽんよ?」


 何か隠した


「私も恥ずかしい過去を晒したのです。まゆもも大人しく晒すのですよ」


「うぅ……」


 まゆもがそこまで躊躇うほどの事か…ちょっと怖いな


「あんまり凄いの来られるとアレだから言えなかったらいいんだよ?」


 クリスも同じ気持ちか、まゆもちゃぁんのネタは怖い可能性があるのよ


「かくれんぼ」


 ん?


「かくれんぼ…ですか?」


「うにゅ、アレは夏手前の頃じゃった。極稀に現れる腕試しの人がたのもーってヤマト村に来たのでちょうど暇して蠢いてたアチキはそのオジさん?にかくれんぼしようと言ったのじゃ」


 何かホラー臭がするのでここらでやめないかな


「そ、それで…?」


「ガキがどーのこーの言ってたので、かくれんぼ苦手なのか?って聞いたら昔はかくれんぼの鬼、サンちゃんとかなんとか言ってたから期待して…」


「「して…?」」


「隠したのじゃ」



 ちょっと何言ってるか分からない



「か、隠したって…どうやったのですか?」


「ま、魔法で隠れろーってやってアチキは探した…んじゃよ…」


 ヤダ怖い、もう聞きたくない


「そ、それで結局どうなったの…かな?」


「さ、流石かくれんぼの鬼サンちゃんだけあって…見つけられなかったぼぅんよ?か、かくれんぼの鬼サンちゃんは世界一のかくれんぼメンなのでぇぇす!」


「さ、ささ、流石サンちゃんだねぇ!!まゆもちゃんでも見つけられないなんて凄いや」


「そ、そそ、そうですね。でももう我々も大人なのですしかくれんぼなんて子供の遊びは今後絶対に、絶対にやる事は無いですよね」



「う、うにゅ!隠れて見つけるなんて遊び何が面白いか分からんから…やらんぼん…デス」


「はは、そうだね!かくれんぼよりドロケイの方が面白いもんな!それよりメロニィ、せっかくだからメロニィの微笑ましい小さい頃のお話でも聞かせておくれよ」


「そ、そうですね!私が小さい頃行った家族でのピクニックはそれはもう微笑ましく楽しい思い出ですよ」



 なんとか微笑ましい話にシフトチェンジして楽しいひと時に変える事が出来た。


 翌日、ちょっと夜更かししてしまったがそこまで遅くなる前に寝た筈だけど誰も起こしてくれなかったせいか起きたら10時を回っていた。

 とりあえず部屋を出て広間へ行くも誰も居ない…皆どっか行ったのかな?って思ったらメロニィが後ろから声を掛けて来た



「みーさん起きましたね、朝食にしますか?」



「おはよ、ぐっすり寝ちゃったみたいだよ。メロニィのリラクが効きまくったみたいだね」



 メロニィのオリジナル魔法はやっぱ凄いんじゃないかな。とりあえず朝食食べるか



「さあ、召し上がって下さい」


「メロニィが作ったの?美味しそうじゃにゃいかぁ、ところで皆はまだ寝てるのかな?」


「2人は先帰りましたよ。ポロッコは部屋で勉強しております。親達は仕事ですね」


「2人は先帰ったの?」



 メロさんなんか企んでるのかな?



「ええ、なのでみーさん!今日は私と王都デートです!」



 これまた随分と急ですなぁ!ってまさかあの2人はもうメロニィと俺をくっつけるモードなのか?



「随分といきなりでありんすなぁ。いや、メロデートは良いんだけど…急というか、それに俺王都ってかこの世界詳しくないからエスコート出来ませんぜ?」  


「大丈夫ですよ。本来ならエスコートされたい所でみーさんから誘って貰いたい所でしたが急ですしみーさんがまだこの世界を詳しくないというのも分かりますからね。今回は私が王都をエスコートします」



 なんていうか色々突っ込みたかったけど誕生日だし悪い気はしないのであまり追求する事なく仰せのままに付き合う事にした







「コチラが女神の噴水と呼ばれる目玉スポットの一つです」



 以前来た時もチラ見はしたけど確かに綺麗だしスポットにもなるな



「こんな所で待ち合わせして待った?いや全然!みたいなやり取りをしてみたいね」


「やってみますか?」


「よーし、んじゃメロニィが待ちで」


「分かりました、ではお願いします」



 さて、どうしたものか



「め、めろにゃぁぁぁん!!待ったぁぁぁ??」



「なんですかそのキャラ!?思ってたのと違うのですが…」


「普通にやったらみーさんぽくないだろ?」


「ふふ、それもそうですね」 



 お次は教会へ



「軽く祈って行きますか、中入りましょう」


「え?これ入っていいもんなの?」



 悪い訳無いのは分かるけどなんか駄目な気がしちゃうんだよ



「当然ですよ、それに私はこう見えてそこそこ地位も高めですので」



 言うだけあって顔パスだったし深々と頭を下げられてた。

 俺もメロニィに今度から頭下げまくろうかしら



「そういえばメロニィってなんかの信者だったりするんだっけ?」


「一応セーレというか世界で最も普及してるであろうレミス教の人間になりますよ」


「そうなんだ、なんか厳しい戒律とかあったりするの?」


「深く掘り下げるとあるとも言えますがそれは余程の信者じゃない限りありませんよ。私は神職に当たる訳ですがこの辺の定義は曖昧でして何処の宗教でないとという決まりはありませんからね」



 そういうものなのか



「宗教の闇が深いとか何とか言う話もやっぱり信憑性高いの?」


「私は高いと思っておりますが少なくとも私が知る限りの資料や情報ではここ数百年は平和なものだと思われますので何とも言えませんね」


「表に出てないだけとか?」


「それもあると思いますが言うほど何処かの宗教がどうこうしたという話も無いのですよ。どちらかというと私が気になるのは何故神職に当たる職業の者が回復魔法等をここまで深く覚える様になってるかの方が気になります。どう見ても医者の生業なんじゃないかなって思うんですよ、この辺りに何か怪しさも感じますね」



 考えてみればそうだな、そんな的外れという訳でもないけどメロニィの回復能力とか考えるとそのスキルと言うか魔法なんかは医者が覚えるのが普通な気がするよな。

 職業選択に医者なんてないけど



「いっその事メロニィ教を作って世界をどうこうするかい?」


「私が教祖ですか?……悪くありませんね」


「1の信者である俺はにゅぐりもんし放題」


「将来の夫であるみーさんなら良いですが他の信者にまでにゅぐりもんをやらせる気ですか?」


「メロニィにやろうもんなら八つ裂きにしちゃうぜ」



 ていうか悪くないと思ってる時点でメロにゃんの面白い性格が出てる。

 同年代くらいの貴族のお知り合い達はメロニィのこんな性格を知らないなんて損してる気がするよ



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