やらかしは勘違いからで 11
「さすがみー殿!砦をあそこ迄潰す魔物すらも倒すなんて。アレほど危険な魔物をあそこで退治して下さりありがとうございます。もしあんなのが野放しにされてたらきっと国も壊滅の危機に晒されたと思います。ありがとうございました!」
「何から何まで感謝です!みー殿のあの時の判断の早さ、素晴らしかったです。あと少し遅れてたら誰かしら砦の崩壊に巻き込まれておりました」
耳が痛い心痛い早く帰りたい、ここの連中は誰一人としてこちらの言う事を疑いすらしなかった。
確かに完全嘘というわけではない、というか嘘は言ってないがそれにしたって本来は褒められるような事はしていないのだ。
こちらはただ攻撃の全く効かない驚異の敵を倒しうるまでひたすら全力で攻撃した、としか伝えてない訳だが確かに嘘ではない、だけど明らかに過剰な攻撃をしてしまってたのは事実。
でも皆はどうやらこの破壊は魔物のモノでもあると勝手に解釈しているようだ。
もうこれ以上この話はしたくないのです、みーくんいい子なのです
「みー殿は英雄か勇者か…何者なんすか?我々が長い間、最早それが普通である認識になる程の歴史になってる位ずっとやり合ってた魔物の拠点まで潰すなんて」
「先祖代々の悲願の成就、我々は何と言おうとあなた方に最上級の敬意を称したいと思っております」
ここの兵達がこぞって称賛してくる。本当にやめて下さい。
砦壊しちゃったから仕方なく早急に対処しただけなんですぅ、砦が無くて何かされちゃったって時の責任を負いたくなかっただけですから
「みー殿だけではない、壊された砦から出て来たのは皆さん一緒でした。つまりリーダーのクリス殿を筆頭に皆様でこの窮地を救って下さったのだ。
こちらの攻撃手段が全て無効な時点でヤバかった、しかもあっちは歳経た魔物1体と4体の得体のしれない魔物だけ…きっと魔王軍の切り札だったに違いない。そして砦が崩壊するまでの死闘…皆様間違いなく我が国の英雄です」
「冒険者として、そしてリーダーとして当然の事したまでです」
「我々はいずれ魔王も蹴散らすつもりのでこの位は何でもないのです」
「昼飯前なのでぇす!」
まゆものはちょっと分からないが皆得意気になってやがる。
コイツ等タフだな、まあやらかしたのは俺だからそんなもんか。
俺も変に疑われないよう堂々としておかなければ
「師匠流石にこざいます!先程の魔王軍本拠地への交渉も見事でした!これ程の偉業をしたのにも関わらずその慎ましさ…勉強になります」
目をキラキラさせながら体をくっつけて来るコルト君。
本当はホモなのか?無駄に可愛いから本当変な扉開きそうで怖いわ
「さっそく明日にでも城でパーティーを開きたいのでご参加お願いいたします」
「我々はさっそく城に戻り色々手配しておきます」
やっとこの場から離れる事が出来そうな流れに、とりあえず一旦落ち着きたいです。
コルト君達と一緒に戻り城に泊まるという話も出たが今日はタイマ君達と祝勝会って話だったからあっちの宿に戻ることにした。
色々段取りが決まったら遣いを寄越すという事になりこの場は解散となった。
砦の人達は見張りを少し残して馬車と徒歩での帰還となったようだ、申し訳ないです
朝から濃厚な時間を過ごしてたせいで気付かなかったが時間にするとまだ14時位で俺達は昼飯もまだだった。
砦をほぼ壊してしまったが食料なんかの保管箇所は壊れてなかったのでその気になればあっちで食べれそうなものだったがその発言をして一から片付けや用意をしてもらうのが悪かったので黙っておいたのだ
「みーくん釣りやでぇ」
「夜にガッツリ食べる予定だから釣りで少しだけ腹を満たす作戦は悪くないやも」
「いいねぇ、お腹空いたけど確かに夜ガッツリいくもんね」
「今朝大物を取り逃がしましたからね、行きましょう」
宿から離れた良さ気な川へ来て釣りを開始した
「早速来たよ!」
クリスは相変わらずよく引くな。良い事だけ当たりやすいならいいんだが
「それって夢アユじゃないですか!?相当レアですよ!」
「クリスすごーぼん!!」
「へへん、私にかかればこの通りよ!」
どうやら凄いレアなのを引き当てた様だ。ここらで俺もそれなりなのを釣りたいところだな
「思ったより釣れるぽん」
確かに思ったより釣れる、昼飯にはなりそうだ。が…
「クリス、場所変わって下さい!全然釣れません」
メロニィは全然だった、でも正直助かります。
クリスは5匹、まゆもは3匹、で俺は2匹だが内1匹は食いでの少なそうなエビだ。
メロニィが0のおかげで何とかそれなりにやれてる感がある
「そろそろ食べようか」
「結局0でした」
1時間ちょいでここまで釣れてるんだからかなり穴場だと思う。
あまり遅くならないようにという事で早急に塩焼きにして食べて戻る事にした
「夢アユ美味しかったです。今度は一口と言わずまるっと食べるため釣り上げて見せますよ。ここの転身登録は消さないようにしておきますね」
メロニィはかなりお気に召したようだ
宿に戻るとタイマ君達が戻って来てたので今日あった事を話しつつ祝勝会の買い出しへ。
ジハン国の食べ物や酒も持ってきてくれたりと流石の気配りです。
俺も見習わなくては
「砦破壊しちゃうなんてねぇ、まさかとは思うけどみーさんが早とちりとかで暴れ回ったとかじゃないよね?」
レーヌさん鋭すぎ
「そ、そそ、そんなわけないだろ〜!もの凄い激戦がくり広げられどーのこーの」
「テキトーに言ってみたけどまさか図星じゃないでしょーね?」
ツッコミも鋭い…レーヌさんの彼氏さんは苦労しそうだ
「レーヌとみーさんってなんかかなり仲良くなってるね?まさかあの夜本当に何かあったんじゃないの?」
キリカさんが面倒くさい指摘をして来た。やめてあげて
「みーくん、キミってばやっぱり…」
「みーさん怒りませんから白状して下さい」
「………」
「みーさんやっぱりやっちまったのか?」
タイマ君まで
「そんな訳無いでしょ!皆ももう少し男女間の距離に耐性つけないとだね。この位で何かあったなんて話してたら…いざ何かするって時に何も出来なくなるわよ」
レーヌさんが大人的、経験豊富な感じの事を言ってきた。確かに一理ある気もする
「う……でもそれにしちゃなんか距離感がね」
「熟年のカップルみたいな感じだったよな」
「今そのやりとりしてる君達二人のほうが熟年のカップル感ある気もするぜ」
秘技意趣返し
「ば、馬鹿!みーさんったら何言ってるのよ!?私達はそんなんじゃないんだから!だいたい誰がタイマなんかと」
「そ、そうだぜ!それにこっちのセリフだ、誰がキリカなんかと」
「なんかとは何よ、タイマのくせに生意気な!」
「キリカなんてなんかで充分だろ!」
「皆さん、ちょっと仲良さげにしてるくらいで何かあったってはしゃぐような人達の末路がコレね。分かりましたか?」
「「…はい」」
せいらさんやかえでさんとは違ったタイプのお姉さん肌をしてるレーヌさんの言葉にウチの3人は素直に返事するしか無かった
「みーさんって戦闘のやり方とは裏腹に頭脳タイプっぽいから頭脳派な私とは会話が合うってだけなのよ」
まあ本当の事言うと露天風呂で二人きりで語り合ったからなんか距離感が近くなってるってのがデカいんすけどね




