表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
134/181

はじめての弟子は王子様?で 10

 

 事は思った以上に深刻かつ厄介だということが判明した。

 いつすり替えられたかは分からないとされているが王子は日課の一つである武芸の稽古の後、汗を流すという事でお風呂に入り薄着で出て来た所でお守りがギルの目に入って事が判明したのだ。そうでも無ければバレなかったレベルで精巧に作られた偽物だったらしい。

 風呂に入った時にすり替えたとするなら容疑者は限られていて、サリナさんと他の付き人の一人は身柄が拘束されてしまったのだ。

 だが実際のところこんな犯人がバレバレなすり替えをするかは疑問であり、最後にお守りが本物であると確認したのは朝の話なのでまだ犯人は分からない、ていうかある意味でこの2人は犯人では無いと言える位露骨に容疑者になってしまってるのが問題だったりする。

 つまり、今朝からお風呂に入る間に犯人はすり替えを出来た訳だがずっと身に付けてる物をどうやってすり替えたのか?そしてサリナさんと付き人以外に風呂場ですり替えをする事は不可能だったと言える以上、この2人以外に誰が?となった時誰も容疑者が居ないのだ。

 出てすぐの場所で待機していたギルは脱衣所から風呂場内の屋根裏や壁、床下なんかからどうこうするにしても全く気配を感じさせる事なく行動したとは考えられないと言っていた。

 100%とは言えないがギルの腕前等考えるとその発言は信用に足ると思われる。

 露骨すぎるがその2人が犯人なのか?



「明日にはお守りの予備を用意出来るんですよね?それまでは飲食は我慢してもらうしか無いか」


 言っててアレだけど水も駄目というのはキツそうだけどここは仕方ない。

 俺の水魔法で飲ませてもいいんだけどこれで万が一なんてなるのが怖いから極力我慢の方が双方にとっていい気がするの



「ここなら大丈夫じゃねーかな?」



「馬鹿!タイマったら話聞いたでしょ?ここにも刺客っぽいのが居た可能性があるんだから飲食は無理よ」



「そうだった、てことは…」



 ここでメロニィが提案した



「私の転身でセーレ国王都の弁当でも買って来ましょうか?それでしたら毒の心配も無いですよ」



 その方が確実か。いっそ俺達の家で泊まってくというのもアリな気もするが…ちょっと待てよ?もし刺客が既に居るとするならいつ毒を仕掛けるつもりだ?厨房に既に潜り込んでるという事なのだろうか?それとも仕入れた食材に…だとしたら他の客もヤバいんじゃないか?

 晩飯までにはまだ時間があるな、調査してみるか



「皆さんちょっと調査したいのだがよろしいかい?」



 当然ながら皆も納得し調査する事になった。

 その結果、高度な変装でも無い限り厨房に怪しい人物が入り込んでるという事は無さそうだという事、仕入れた食材に関してはまだ不明という事。何の警戒もしてた訳では無いので今現段階で食材達が無事かは分からない。

 という事でまさか本当に出番がありました、リリィさんの毒探知魔法の魔石を使ってみた所……飲料水も含め何も出てこなかった。

 杞憂だったのか?



「現段階じゃ毒は盛られてないようだけどこの後は分からないと思うわよ。相手からしたら無差別でもいいかも知れないけど食べる順番次第での発覚を恐れたらやっぱり毒は最低でも私達の食事にだけってなると思うし」


 既に察してはいたがジハン国のブレーンはレーヌさんなのが分かる



「そっか、確かにそうだね。それならもう面倒だから私達の国で外食しちゃえば良い気がするっていうのはどうかな?」



 クリスがシンプルだが一番妥当な案を言い出した。俺も手っ取り早くそうするのがいい気がする。

 と、ここで一つ、日本からやって来た者でかつそれなりに漫画なんかを見てた人間ならではの発想が生まれた。

 お守りの入れ替えが手品レベルで行う事が出来るにも関わらず今なお手を掛けられてないコルト君に疑問が残る。

 そんな事出来るならもっと早くにやれたんじゃないかと思うんだよね、にも関わらず今の状態になってる訳だ。

 少なくとも初日の俺はそこまでこの件に気を入れてなかったので結界を使ったとは言え隙はあったと思う、しかし修行の一環としてみーサーチは割と使ってるのだが怪しい気配は皆無だ。

 それはまあ引っ掛かってなかったってだけだとしてもだ……もしかすると所謂透明人間みたいな能力か魔法かアイテム持ちが存在してるんじゃないだろうか?みーサーチというか魔法にも引っ掛からない的な。

 触れる事も不可能だったらお手上げなのでもう既にコルト君は亡き者にされててもおかしく無いがそんな事はない所を見ると触れる事は可能だったりするのかも知れない。

 あくまで仮説だがそれなら合点が行く所もある。

 何らかの痕跡が見つかったのは昨日、つまり初日は居なかったとする、2日目にはサリナさんが来たのだが…なるほど、見えて来たぞ。恐らく転身及び転身の魔石を使ったな。

 転身は、極めて高度な使い手になると人相手にマーキングする事も不可能ではないとされてるが実際にやる事は殆ど無い、理由は激突だ。使い手の技量で本人の手前にという事は可能らしいがそこに相当な技量を要される。

 しかしここで問題なのが相手が止まってる場合に限るという点だ。歩いてたりするだけで激突してしまう訳だがその威力は結構強く当たりどころか悪いと重傷もあり得るとかなんとか…なのでマーキングには結構気を使うそうだ。

 ただし、この問題を極力簡略化して特定の人の場所に実質行くことが出来るという方法がある、それが物にマーキングするという手法だ。

 これにも結構な技量が必要との事だがこの方法を教えてくれたのがリリィさんなら納得の話である。

 リリィさんのいつも持ってる仕込み杖、あれにもマーキングがなされており着地点はその手前にまでしてある技巧派の技まで込められた魔石を実はリリィさんから貰ってたりするのだ。

 これはジェノサイダーズのものなのでパーティーにも秘密ではあるが…つまりはそういう事。

 もし透明人間的なのがこの手法でこちらの宿に来たとするならその起点となるマーキングアイテムはサリナさんの私物となるだろう。

 コルト君やギルの物ではギルが気付いてしまう可能性があると踏んだのだろうが実際のところ俺の見解ではみーサーチを仕掛けても気付かないギルは多分魔法の痕跡なんかには気付けないタイプだと思われるがそのは辺の事は多分ギルも他言していないんだろうな。

 最も、転身の効果範囲はそこまで厳格化されてるものではないので無理矢理紛れ込んだとしても不可能では無い。

 だがあまり人が多くなったりすると使用魔力に影響が出て来るので紛れ込みは考えにくいか。


 外部の人間に罪をなすりつけたいというのもほぼ確定だと言える。でないとこんな展開にはなってないだろうし、魔王軍将軍と顔合わせ云々の時にコルト君が消されるのは露骨過ぎて嫌だったのだろうよ。

 幸いな事にコルト君が外部から人を呼んだ事を利用したってとこか。








 つまり、もしかすると…というか結構な確率で刺客は既にこの部屋に居る可能性もあるのだ





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ