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はじめての弟子は王子様?で 9


 まだまだ暑いので明け方迄起きてた割には喉が渇いたりで昼前には上手い事目が覚めた、水飲みたい。

 もう一眠りとも思ったけどここで寝ると生活リズムが狂うので起きとこうという事でクリス達の部屋に行ってみるがノックしても反応が無い、まだ寝てやがるな。

 何の気なしに開けてみたがまあ何とも…まゆもにしがみつくように寝てるクリスとメロニィ、まゆもは心無しか寝苦しそう。

 気持ちは分からんでもない、せいらさんやリリィさんの印象が強いお陰で誤魔化されてる部分があるがまゆものスタイルもかなりの物で抱き心地も良さそうだもんな、2人がしがみつきたくなる気持ちも分からんでもない。

 まゆもが14歳になったばっかとかじゃなかったら俺とて色々意識は変わってしまうだろうよ



 ちょっと外をフラフラして部屋に戻って寝っ転がってたら皆起きたようなのでとりあえず近辺で朝食ならぬ昼食という事になった。

 ここで昨日のギルとの話を皆に伝え、もう何日かは滞在しておこうという話をしておいた



「それじゃあ今日はこの近辺を回ろうよ」



 この宿の周りには多少観光地としての物はあったが結構な山奥なので少し歩くともう大自然だ。 

 街への距離は気軽に行けそうなものでもないので今日は早々に諦め、気が向いたら馬車便で行こうという事になった。

 確かに今日はそこまで動く気はしないな、なんて言いながら結構な奥地まで行くと魔物に遭遇しました



「煉獄鳥ですね、この国では多いのでしょうか?」



「わ、私がやってみるよ!ヤバかったらすぐ助けてね」



 クリスが特攻した。

 クリスに気付いた煉獄鳥は早速襲いかかろうとしたがクリスの必殺技が炸裂……



「行くよ!しゅん!?ってうわぁーーーー!!」


「クリスぅぅぅーー!!」



 何があったか意味はわからないが落とし穴とでも言うのか?元からあったのか知らないが穴に落ちたクリス、大丈夫だろうか?



「いったぁぁい…なんなのさ、この穴は!!」



 あらヤダ、煉獄鳥さんが心なしかバカにしたような態度をとってるではないか。

 とりあえず大丈夫そうなのでクリスを引き上げておくか



「昨日の酒が残っておいでですなぁ」



「むきぃーー!今度そこ仕留めてやるんだい!」



 よく考えると一方的に俺達が襲いかかってるという事に気付くと同時に煉獄鳥は飛び去っていった。

 何となくだけどこっちの言ってる事分かってる雰囲気あったな



「行ってしまいましたね。今度襲われたりした時にでもリベンジしましょう、煉獄鳥はかなり危険な部類の魔物ですので油断大敵ですよ」



 そうだったのか?確かに一発で仕留めた事にタイマ君が驚いてたがギガビースト辺りなんかと比べると雑魚にしかみえん




「アチキも良い魔法を思いついたなのでぇぇす!」



 まゆもさんも何やら閃いたようで



「それにしてもアレだね、この辺って魔物少ない気がするよね。てかみーくんとパーティ組んでからは街の外とかこういう所であまり魔物を見掛けないようになった気がするなぁ」



 そうなのか?何か理由があるのだろうか?



「そういえばそうですね、なんとなく理由は分かりますが…でもこの辺に関して言うともしかしたら過去に神獣が居着いた場所とかだったのかも知れませんね」



 神獣の住処とかだったって事か?



「神獣が居着くと魔物は減るもんなの?」



「その様ですよ。私も目の当たりにした訳ではないですが資料に載ってました。神獣の住処があるような場所ともなると話は変わって魔物は沢山出て危険なようですが、神獣が一時的に居着くような事があるとその土地には魔物が大幅に減るという傾向があるそうです」



 住処と仮に居着いた場所の違いって所か。ということはこの辺やヤマト村なんかもそうだったりするのかな?



「なんか聞いた事あるかも、ドラゴンがいい例とか何とか書いてあった気がするよ」



「そうですね。元が住処だと単純にその威光を盾にしてるとかで、一時的に居着いてるとおっかなくて逃げる、とかそんな単純な理由だとされてます。煉獄鳥クラスはチラホラ居てそれ以外は見かけ無いとなればこの辺りは昔神獣が居着いてたと推測するに充分な証拠とも言えますね」

 


 なんて話してたら先程の煉獄鳥が仲間を連れて戻って来た。

 そして炎を吐いてきた!見逃してやろうと思ったがこれはアウトだな、結界でしのいでみーウォーターで邪魔な所の火を消してたら



「今度こそ仕留めるんだからね!」



 そう身構えるクリスに向かっていく煉獄鳥、かなり早く突進して来たが相手が悪かった 



「しゅんぎり」



 腕を上げた気がする。あのスピードで突っ込んできた魔物をキチンと始末出来ていた。リーダーやりまするなぁ



「ほ、ほら!どんなもんだい!!私だってこの位の魔物一人で倒せるのさ。でも確か煉獄鳥って討伐依頼で見た事あるヤツだとどれも3桁の報酬だった気が……」



 若干マグレ臭を漂わせてるって、コイツ等討伐報酬アリだと3桁超えか!?なんか勿体無い気がして来た



「流石リーダーぼぅん!アチキも新魔法をぴにょ………ほわいと鳥」



 その魔法を見た時、ボクも、ボク達も、きっと煉獄鳥達もこう思っただろう……怖いと。

 一軒家位ある大きさの白くクチバシのやたら長い鳥のようなものがそこに居た。

 そのおぞましさというか恐怖に皆止まっていたが命の危機をより深く察知していた煉獄鳥達は我に返ったのか飛び立とうとしたその時、恐ろしい速さでそのクチバシが煉獄鳥2匹の頭を貫いたと思ったら煉獄鳥はその場で倒れてしまった。

 因みに大丈夫だとは思うがボク達も命の危機を感じていた。

 その後何することもなく消えた白い鳥さん、そして死んだ?と思われる煉獄鳥達。

 本当に倒したのかまゆもさんにお聞きしてみました



「まゆもさん、この、煉獄鳥さん達は倒せたと見て良いのですか?」



「うにゅ、ほわいと鳥さんは精神的な物を破壊する鳥さんにゃのだよ。よって煉獄鳥達は最早廃人ならぬ廃鳥なのでぇす。生命こそあれどもう動いたりも、出来ぬのじゃ」



 何それおっかない、てかエグい



「そ、それって後で回復したりはするものなのでしょうか?」



 メロニィも気になったようだ



「無理ぽぅん。にゃのでもう無害なのでぇす!このまま動けずに、朽ちてくだけなのでぇぇす!!」



 何故テンションあがるの?この子とんでもなく怖い。まゆもがニマニマしながら喜んでる中、ドン引きしてる3人がここに居た



「あ、相変わらずまゆもちやんの魔法はえげつないねぇ」



「魔王にも通じたら、まゆもちゃぁんが勇者になるって事だね」



「うにゅ、しかしある程度の猛者ともなると避けられるか弾かれるかしてしまう気がするにょ」



 なるほど絶対無敵みたいな必殺技とまではいかないのか……って魔王という単語である事を思い出した。そのうち言おうとしてたんだよ



「皆、今ふと思い出したことなのだけど我々パーティーの重要どーのこーのがどーしたって」


「なんだそりゃ?」


「みーさん色々雑です」


「ええっと、つい言いそびれてたんだけど…この話はライオウ戦まで遡るのだが、百聞は一見にしかず!まゆものその杖の鉄の部分で俺を攻撃してみてよ」



 皆には具体的な俺の防御力を見てもらうのだ。アエテックスパワーを纏いし俺はかなり頑丈なんです



「コン!」



 まゆもは知ってか知らずか躊躇無く思いっきり背中を叩いて来た、がダメージはほぼ無い



「おお!?いきなりで驚いたけど…みーくん痛くないの?」



「うむ、このくらいならほぼノーダメなのよ」



「これにゃらどうか?ろーりんぐすぺしゃるまゆもどーしたってアタック!!」



 何やら凄い思いっきり来た!ちょっと痛いけど耐えられないこともない



「驚きました。でも考えてみたらそうですよね、ライオウと普通にやり合ってましたがあんな猛攻に晒されてるのにやり合えてるって時点で耐久力も相当だったということですね」



「そういう事。んでまさにその時にさ、ライオウに俺が皆を庇ってるから皆が弱点だって言われたのよ。俺はそんな事無いって言ったけどそれで皆が狙われだすのは面白くないじゃん。だからこれは役割分担って事にしようかと思うのよ」



 上手く表現出来ないが…なんて言おうか



「確かに、悔しいけど私は必殺技出したら硬直しちゃうからなぁ」


「アチキも魔力すぐ尽きてしまうなのでぇす」


「あの時は私もそれを知らなかったからフォローするなんて言いましたが確かに弱点なんですよね」


「そう、なので頑丈な俺が基本的には皆を守りつつ戦うという役割なのは最初っからそういう事だから遠慮なく守られてねって事なんだけど、もし俺がやられてたり守れそうにない状況になった場合、相手が話し出来るようなら戦闘放棄しちゃえって話なのだ」



「どういう事?」



「話の通じない相手なら脇目も振らず逃げてくれなんだけど、話が通じるなら…そうだな契約反故とでもするか、あくまで魔王を倒したいのは俺のワガママで皆は俺とある程度ちゃんとした契約を交わしていて、その中で皆を守れないと言うのは契約違反だから戦闘する意味がなくなるとか言って誤魔化して逃げてくれって感じかな」



 そんなのが通じるかはわからないがクリスとまゆもは弱点はあれど誰が見ても脅威な強さを持ってるのは事実なので完全に無茶な話では無い



「そんな話まず通じる訳ないと思うけど手段の一つとして持っとくのは良いとして…でもそれってみーくんを見捨てろって事?」



「違う、いや、場面によってはその可能性はゼロじゃないかも知れぬけど狙いとしては時間稼ぎとかかなと。

 クリスとまゆもは弱点さえバレて無きゃ脅威なのは間違いないから無駄に戦う気はないって言えば相手にもそれだけでメリットになるだろうから話にはなると思うのよ。

 それにその間に緊急避難用の転身だったり俺が助けに入る時間が稼げたりとか色々出来る訳さ、具体的にどうするかは任せるとして事前に作戦の中に練り込んでおくのは悪くないでしょ」



「そうですね、私が回復する時間も稼げるかもですしみーさんという守りも我々パーティーの要だと考えれば実用性は厳しいですが一つのプランとして考えておくのは悪くないと思います」



「分かったよ。リーダーたる私もその作戦はちゃんと考えておく事にするよ、でもちゃんと逃げる時は皆で逃げるんだからね!」



 そんな話もしつつ少し早めな気もするけど良い運動もしたし昨日の夜更かしが響いてるのもあったので大人しく宿に戻るとタイマ君達や王子達も戻っていた。

 コイツ等戻って来るの早くないか?と思ったら何やら神妙な面持ちでギルが報告して来た



「王子の御守がすり替えられてました。なので緊急でこちらに退避してきました」



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