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はじめての弟子は王子様?で 8


「明後日、魔王軍将軍と第二王子が秘密裏に顔合わせするって?随分急展開だな」



 今宿のキリカさん達の部屋で緊急秘密会議が行われていた



「もう第二王子が真っ黒って事でいいんじゃないの?」



 クリスがそう言うと皆も同意したがどうもそこからがややこしいらしくレーヌさんが詳しく説明してくれた。

 簡単に言うと停戦協定の話などで言いくるめられたらそれまでなので決定的証拠にはなり得ないというのと、それがもし本当に王位継承材料にしようとしてるだけのある種純粋な行動なのだとしたらその道も決して大きな間違いとは言い難いので時が経てば経つほど大多数の支持者が出て来る可能性すらあるという事だ。

 俺達は王位継承そのものに口出す立場では無いので何とも言えないし、仮にここでその話を一方的に妨害しようものならコルト王子にとっては大ダメージとなり王位継承すらままならなくなる可能性も出て来るんだそうだ



「再度確認だけど王位継承そのものには俺達は口出しするつもりはないって事でいいよね?」



 これは満場一致だった。あくまでコルト君の身の安全が第一なのでもし王位継承を諦めるとかになればそれはそれで俺達、というかタイマ君達は任務達成とも言えるのだ



「コルト王子が本格的に狙われるとしたらその話し合いの後かなぁ?」



 キリカさんがそう言うとレーヌさんは違う見解を示してきた



「どちらかというとその前かと思うけどね。双方の親玉が会うってんならお土産があるのが格好つくと思わない?」



 その意見も最もだが…だとすると今日明日が一番ヤバいのか?





 結局話はここで詰まりコルト王子警護に気を入れると言う事で晩御飯にする事にした。すると



「あのおねぇさんが来ておる!!?」


「みーくん目が不埒ぼぅん」



 コルト君が俺とタイマ君に対して親指を上げてきた。

 気を利かせてくれたのかも知れないが…うん、これは素直に喜んでおこう



「王子が是非にという事で参りました侍女のサリナといいます。一応最低限の護身術等は会得してますがハッキリ言って一般人レベル以上の方が来たら役に立つとは思えませんので予めご了承下さい」



「みーさんは私の隣に来て下さい、タイマさんはサリナの隣にどうぞ」



 なんとも言い難い気遣いが行われた。サリナさんを挟むように座る俺とタイマ君。

 こんなあからさまなお膳立てを異性であるパーティメンバーの前でされると物凄く困るものがある、というかなんなら罰ゲームレベルだったりするがコルト君に悪気は一切ないので何とも言えず微妙な面持ちのまま食事が進んだ。

 話は他愛のない内容で終わり、そのぎこち無さから両パーティの女性陣は最初こそゴミを見る目で見ていたが途中から憐れみに変わっていった





 しかしあんなあからさまな御膳立てでやり辛かったのは抜きにしてもサリナさんは結構きつそうな感じがしたな、王子の侍女…侍女って多分色々世話する人だよな?そんな人なら仕方ないか。

 なんて思いつつ食事が終わり各自部屋に戻るとコルト君がまた部屋に遊びにやって来た



「みーさん、いえ師匠!何か…技を教えて下さい!このまま守られっぱなしなのは情けないのです!」



 真剣な眼差しだったのでとりあえず一通り目を通してみた。

 身体能力は見た目よりは強めだったが特筆するような物はなく魔力に関しても系統的には一点集中タイプで魔力量もそんな多くは見えなかった。 

 こういうのはまゆもの方が鋭いから後で見てもらおうかと提案したら俺達は近い内に帰ってしまうだろうから何か一つコレ!って技を伝授して欲しいとの事。

 コルト君なりには日々修行はしてるそうなので何か一つ欲しいんだそうだ



「こういうのは慌てて身に付けないほうがいい気もするけど」


「師匠との繋がりを感じてたいのです!あの時の強さに私は本当に心から感動しました。何か世界を広げてくれた、そんな感じだったのです」



 なんていうかそこまで言われると恥ずかしいけど何か教えてやらねばとも思ってしまう



「んじゃとっておきのヤツね。コレ、ねばのーる君っていうんだけどちょっと触れてみて」



 ねばのーる君はベトベトでネバネバかつ硬度が自在の優れもの。ゴムの性質だけは体現出来なかったが今では重宝どころではない活躍をしてるのでそれを素直に説明しつつ教えてみた



「……全然出来ないです。意味が分からないレベルですが分かりました、教えて頂きありがとうございます!ここで練習してても良いですか?」 


「好きなだけやると良いさ」



 2時間後



 お風呂に行きたいけど物凄く集中して頑張ってるから言い出しにくい…すると来訪者が




「王子、そろそろお風呂に入られてはどうですか?」



 ギルとサリナさんがコルト君を呼び出して何とか解放された。

 さて、ここですぐ行くと変な気がするから少し待ってから行く事にしよう





 

 時間が結構空いたので今回は一人だったのだが出た時にギルさんが待ち構えていた



「みー殿、少々お話が」



 そう言って連れてかれたのは温泉の外にある大きな木のある場所だった



「あんたまさか覗くつもりじゃ……」


「ち、違う!実はこの木の上を」



 ちょっと土っぽいけど別段不思議でもない気がするが



「ちょっと土っぽいけどそれが何かあるんすか?」


「昨日の時点ではこのような痕跡はありませんでした」



 このギルという男、何でも元は軍人でこういう斥候的な事のスペシャリストから成り上がり、その単純な強さ等でリンガー国1の騎士になった叩き上げだそうだ。

 その時の技術は今尚健在で昨日の時点でちゃんと周辺を把握しており、この位の痕跡を見つけるのはお手の物らしい



「こんな所にわざわざ登るとしたら覗き位なもんだがこんな丸見えな所で覗く馬鹿も居ないか。となると覗きではなく場所の確認的な事をしてたという事か」



「おそらく、狙うポイントとして見てみたと思われます。こんな丸見えな所ですが初手で一度限りという条件でしたらやりようもありますし悪くはないです」



「だが活用する事は無かった、という事ですね。或いは明日かもしれませんが」



 どうやら本格的に狙われだしたようだ。この件に関しては俺から冒険者達にそれとなく話すようにしておく事にした。

 ついでにこの事を大っぴらにしない様にと伝えつつ、俺の見解を少し話しておいた



「恥ずかしながら私はこういう頭脳的な事があまり得意では無いんです。ですがみー殿の話で一考の価値アリというのは解ります。なのでこの件、みー殿から言われるまでは黙っておきます。ただし警戒だけは最大限にしようと思います」



「もし可能でしたら…いや、ある程度無理矢理にでもコルト王子には明日もこちらに泊まるようにして貰うと良いかと思います。

 それからこの魔石を渡しときますね、俺の結界が込められてますので緊急時はこれを使うよう王子に。俺達は形式上はもう用済みですのでいつまでも居るという訳にはいきませんからね、結界がもっと必要でしたら魔石を持ってきてくれれば対応しますよ」



「お気遣いありがとうございます。少なくとも明日は必ずこちらに来るよう計らいます。念の為魔石も持って来ますのでよろしくお願いいたします」



 その後ジハン国チームにこの件を話ておいた。

 だが護衛も兼ねてるジハン国チームにとっては根本的にやる事が変わるわけでは無いのでより情報交換を緻密にする様にという事で話は落ち着いた





 そして我等がパーリィに話を通そうとするとメロニィがやって来てまた部屋に連れてかれた。

 かなり酔ってる様に見受けられるがコイツ等飲んでるのか?



「みーくん遅い!!何やってたんだよぉ〜」


「いや聞いてないし、お前等酒盛りしてたのか?」


「聞いてないしとは聞き捨てなりませんね!ちゃんとクリスがみーさんに部屋で飲むから来てって伝えたって話ですよ」


「クリス様…聞いてないんだが?」


「……思ってはいたんだよ。でもアレだよ、ちゃんと寝る前にクリス様に挨拶に来るとか様子見に来るとかしないからこういう事ににゃるんじゃないのかなぁ〜?本来なら伝えるまでもなく自ずと現れるべきじゃないかと思う私だよ」



 無茶言うなぁ〜



「みーくん、ばんぶつごっこやるなのでぇぇす!!」



 さっきからコイツ等俺の背中叩いてくるが痛いです。ってまさかまゆもも飲んでるのか?



「まさかなのですがまゆもさんも飲んでおられるので?」


「ぴにゃ?」


「まゆもひゃんはまだ飲んではダメですよぉ〜、私達は飲ませてないれすからね」


「アチキのんれないぽん」



 うん、酒臭い、顔近い、バッチリ飲んでやがるな!でも一緒に暮らしてるから分かってるが本当にクリスとメロニィはまゆもに飲ませたりはして無いのだろう。

 でも見れば分かる、この散らかった空き瓶の状態、ジュースも置いてあるがぱっと見、間違いが起きても不思議ではないです。多分間違って飲んでしまったのだろう



「わらしもばんぶつごっこというものに参加しますよ!みーさん、焼肉食べたいですぅぅ」



 メロニィも醉うと大概面倒くさいが絶妙に正気っぽく見えたりと面白くはあるんだよね。だがこういう旅先ではちょっと



「いもむしゴーロゴロー」


「ぐはっ!?」


 クリスが突っ込んで来た


「アハッあはは!!クリス何やってるんですか!?アヒャヒャヒャヒャ」


 メロニィはツボに入ると笑い出します


「みーくんばんぶぅーつぃー」


 まゆもは安定の訳が分からんだがまゆもを理解しようとするのが間違いだな



「一曲歌います!」



 クリスは気心知れた人と酔っ払うと歌い出す事もあると言うのをルシアさんから聞いたことがあり、それを家でも目の当たりにしてるのだが…こんな所でやめてもらえないだろうか。消音結界張っとくか



「歌うまへに…みーくん飲んでないじゃないかよぅ!ほら、リーダーの酒をのむのだよ!!」



 うわっ!?コレなんやかんやと起こらなかった露骨な間接キッスじゃないすか!?同じおかずで軽くそうなってるとか位はまったく気にしなくなってる我々だけどこうも露骨な間接キッスは初かもしれない!



「そんなグイグイやるなよ!飲むから、飲みますから!」



 うん、もうさっきの件の報告は後でで良いや。

 結界はコルト君にも張ってあるしギルがより注視しておくと言ってたから大丈夫だろう



「おいクリス!もっと酒寄越せー!」


「みーくんばんぶつするれぇぇす!内容はみーまかせなのれす」


「アラシの分もとっといてよ」


「私ものみゅ……あぁー!!?みーしゃんもしかしてそれ、クリスと間接キッスじゃないれすか!?」



 明日俺達は実質予定無しに等しいというのもあり明け方迄飲み明かしてしまった。

 布団敷いての酒アリパジャマパーリィーみたいな緩さなのでいつも以上にグダグダしてたが各々軽く寝落ちしつつ起こしたりしてたら明るくなって来たので皆でこの絶景から見る日の出を堪能してから眠りについた


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