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はじめての弟子は王子様?で 7


 魔王軍の軍としての強さなんかは俺達の経験では殆どわからないが少なくともライオウの軍は統率力とか色々ちゃんとしてたっぽいのと魔物達も相応な忠誠心を持ち合わせてたという話をしておいた



「なるほど、非常に参考になる話ありがとうございます。こちらに構えてる将軍はバスティーと呼ばれる魔王軍1の剣士という肩書がある者です。

 兵隊達も剣を使う魔物が多いですが魔法に強力そうなのも随所に見受けられます。

 おそらく幹部クラスは魔法に特化してる者を配置してるのでしょう、こちらで知る限りはジグラと呼ばれる者がバスティーの右腕なのではと予想されます」



 ライオウ程の格が無いとあの三人みたく幹部的なのが揃ってる訳ではないもんなのか?



「それではキリカ殿、王子の護衛についてなのですが」



「その前に、具体的に王子が狙われてるって話、詳しい所が知りたいんだけどいいかい?」



 タイマ君もちゃんと警戒度は上がってるようだ



「そうでしたね。ではまず先にクリス様一行には要件が済みましたので、拘束するのも申し訳無いですからね。お見送りしてから話をさせていただきます」



「えぇ!?みーさん達は帰しちゃうのですか?」



 コルト君がフィールにそう言った。あれ?もしかしてコルト君もこの流れとか聞かされてないのか?



「高名な冒険者は色々忙しいと聞きますしここからの話は直接依頼を受ける方以外には聞かせる事でもありませんので」



「だがフィールよ、そもそも誰が狙ってるか分からないから外部の人を呼んだんだ。具体的な作戦なんかは言えないにしてもここは情報の共有はするべきじゃないか?何より昨日の夜はみー殿の結界で王子を守っていたのだ」



 ギルもこの流れを把握してないとなるとフィールが独断で色々決めてる様にも見えるな



「乗りかかった船なんでねぇ、タイマ君達とどんな風にコルトを守るかっていう具体的な話は聞かないでおくとして、どうして命が狙われてるって話になった経緯とかは聞きたいかな。

 万が一の場合は俺達もある程度は助力するからさ、勿論お互い立ち位置は弁えるとした上でね。

 ウチのメロニィは転身が使えるからここにならすぐ来れる様にも出来るし」



「おまかせ下さい」



 ギルさんには突っ込まれそうなので事前にずっと目配せしておいたが察してくれたのか何も突っ込んで来なかった。

 これで色々見えて来た気がするがまだあくまで可能性なので下手に動かないようにしよう



「分かりました、お気遣いありがとうございます。ではお話しましょう」






 コルト君が狙われてると思われる理由、それは王家のお守りなるアイテムが盗まれた事に起因する。

 このお守りは毒や催眠や混乱等を退ける超強力なレアアイテムで、魔法的な物を退けるだけでも凄いのにこのお守りに至っては物質的な、所謂毒殺も未然に防いでくれる優れもので主要の王族に持たされる国宝級のアイテムだそうだ。

 多少違いはあれど他所の国でも似たようなアイテムはあるだろうと予想されているが公にはされていない一品なので少なくともこの国では最重要アイテムの一つである。

 そんな代物がピンポイントで盗まれてる時点で根拠としては充分だが犯人の特定には至っておらず、コルト君には予備の王家のお守りを持たせる事で話は止まってるそうだ。

 確かによそ者や関係者以外には聞かせ辛い話だ、これでまたちょっと分からなくなったか?



「貴重な話ありがとうございます。確かにあまり興味本位で聞くべき内容では無かったと思いますので我々も極力王子守護の件、協力させていただきますよ」



「ありがとうございます。ですがあまり口外しないとお約束頂ければ大丈夫ですよ。勿論公にしてる話ではありませんが全くもって知られてない話かというと存外そうでもありません。

 正直、一国の王子を狙うレベルの者でしたらそれくらいの情報は持ってると思いますし、そちらの国も歴史的に見れば元は一つの国でしたからね、多分こういった王族の話は多少形は違えど知られてるでしょうし」



「深い所で考えると知ってる事位では問題にもならんという所ですかね。大体理解しました」



「ではご協力ありがとう御座いました。これより先は申し訳ありません、直接関わる者達だけで話を勧めさせて頂きます」



 ここで変に食い付くのもアレなので素直に帰ろうとすると



「み、みーさん、いえ師匠!今日、この後も相手して頂いてよろしいですか?」


「王子、いけませんよ。それにみー殿も」


「いいよ!んじゃまたあの宿に泊まるからタイマ君達に連れて来てもらうと良いさ」


「任せとけ、今日はあっちで飯食おうぜ」




 何か言われる前に俺達は去った。いつくらいまで話し合いしてるかは分からないけど俺達はせっかくなので王都を満喫する事にしました



「みーくんアレ可愛くない?どーしよ、買っちゃおうかなぁ〜」



「アチキはこれが良いぼぅう!!みーくん的にはどうだえ?」



「わ、私もせっかくですし何か買いましょうかねぇ。でもやはり白服以外は何か恥ずかしいです」



 俺は色々見ようと思ってたら気付くと買い物に付き合わされていた。

 自由行動で良くね?とも思ったが方向音痴の俺は土地勘が無いので素直について行ってしまったのだ






 2時間後





「端から見ると俺超惨めじゃないすか?」



 手持ち無沙汰だった俺は荷物持ちを買って出た訳だが気付くと荷物まみれに



「流石にちょっと可哀想な見た目かも。こんな可愛い子達の買い物に付き合わされてるパシリって感じ?」


「帰る」


「じょ、冗談だよぅ、次はあそこに行こうよ!」



 待て待て、もう荷物は限界なんですが



「そうですね、ちょっと買いすぎましたのでここらで一旦宿に行きますか」



 荷物を置きに宿に戻ってまたすぐに王都へ。今度はだいぶ土地勘がついたので食事をしてから各自自由行動する事にした。


 俺はさっき見かけた武器屋に入ろうかな、確かこの国は俺達の国と違って軍事力に力を入れてる傾向にあるとか聞いただけあってよく見ると武器屋が多いのがわかる。

 売ってるものはピンキリで憧れの鉄の扇こそ無かったがせっかくなのでそこそこ良さげな剣を買っておいた。

 今度はもう少し長持ちさせたいな、なんて思って歩いてるとメロニィとバッタリ会った



「みーさん、剣を買ったのですね。他に何を見る予定ですか?」



 流れ的に行動を共にする事になった俺達は色々散策していた



「夫婦水入らずも良いですね」



 何この子、言うだけならいつもの事だけとくっついてきよった



「あんまりくっつくとくっつき返すぜ」


「いいですよ、お好きなように」



 くっ、そう言われるとやりづらい。当初と比べてメロニィも俺の扱いというかこういう駆け引きが強気になったな



「良いのか?その場合剥がれなくなるしあんなところやこんな所ににゅぐりもんしてあんなことやこんな事もどーのこーの」



 アホな事を言ってたら前を歩く人がハンカチを落としたので拾って渡してあげてみたら



「落としましたよ」



「………」



 獣人だったのに少し驚いた訳だが、若干不審そうに警戒しながら受け取ってそのまま早歩きで去って行った



「なんか悪い事したかな?」



「いえ、みーさんは悪く無いですよ。ただ獣人差別は程度の差はありますが場所によっては存在してますからね。あの人はそのクチだったのでしょう」



 そういう問題はやはりあるのか



「それは何ともいえない話ですなぁ」



「難しい問題です。でも人間側が絶対的に悪いかというとそうでもないらしいですよ。絶対数が違うというだけで獣人側も人間に対して差別や偏見を持ち合わせてるという話ですから」



「まあそうなるよな、俺の居た世界でも人種差別的な物はあったからな」



「そうなのですね。確かにそんな話は過去の転生者からも聞き及んでますよ。それにしてもこの国はソウセン国の人をよく見かけますね」



 ソウセン国か、俺の中ではイメージは地球でいう所の中◯って感じで印象は悪いな。危なそうな国だと思ってしまう



「何か凄い陰謀が隠れてたりしてな」



「ありえますね。ソウセン国とグラン帝国はその手の話は沢山出て来ると思います」



 メロニィもそう言う話好きそうだな



「ところでにゅぐりもんの件なんだけど」



「そこに戻します!?流石みーさんと言いますか…まあこれを受け入れるのも妻としての役割が…って、なんでそっぽを向くんですか!」



 メロニィは見た目子供だが可愛いし年齢も20超えてるし身体は小さめだが慎ましながらも出る所は出てるし小さいってだけで立派な女の身体もしてるんです。

 なのでそんな事をあまり言われるとなんというか意識してきちゃうんだけど同じパーティーでこういうのはちょっとしんどいとか、彼女飛び越して嫁だったりとか、そもそもまだこの世界に来て1年もない俺にはなんと言いますか簡単にこういう結論は出せないんだよね。

 多分二押し位すれば結婚を前提にはなるのだろうけど最後まで行けちゃいそうだし



「まったく、メロにゃんもまだ若いんだからあまり気軽にそういう事は言うもんじゃないぜ」



 つい素で言ってしまった



「みーさん……ある程度の事情は把握してますし無理に聞こうとは今迄しませんでしたが、みーさんって本当のところ何歳なのですか?」



「ぴにゃ?」



「ぴにゃってなんですか?もしクリスが言うようにオッサンだったらぴにゃはキツいですよ」


「アタイ帰る!」


「な、何言ってるんですか?」


「最近やっとクリスからのオッサン疑惑がだいぶ減ったと思ったのに今度はメロニィお姉さんが僕をオッサン扱いしてくるから帰る!」


「な、何もオッサンと決め付けた訳ではないですからね。ただ歳が実は結構上なんじゃないかなぁ〜って……」


「帰るぼん!」


「そんな、みーさんいじけないで下さい。謝りますから」


「ぼぅん!!」



 そんなこんなで皆と集合して宿へ戻りました。 

 因みに話が二転三転して何故か俺がメロニィにしがみつくような形になった上で集合したのだが傍から見ると俺が馬鹿にしか見えないとかで責められるどころか憐れみを受けたのでしがみつくのはやめました



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